船橋市議会文教委員会視察報告
秋はまづ 目にたつ菊の つぼみ哉 (去来)
松尾芭蕉の蕉門十哲に数えられた向井去来の句です。菊の花は、江戸時代の重陽の節句に欠かせない花として、その〖つぼみ〗の膨らみに人々の関心が寄せられていたことが伺えます。秋晴れのピンと澄んだ空気の中に凛々しく膨らむ菊のつぼみを目にすると、これから開く、きれいな大輪の花への期待で胸が弾む気分になりますね。
〖つぼみ〗と言うわけではありませんが、今回の衆議院選挙で、千葉新4区から34歳の若き水沼秀幸氏が初当選し、未来に向けて大輪の花を咲かせるためのスタート地点に立ちました。ここ船橋を、日本を、良い方向に変えていくためにしっかり務めてもらえるよう、引き続き皆様にお育ていただきたいとお願いを申し上げます。そして私も地元の仲間としてサポートして参ります。よろしくお願いします。
さて、今回は投開票日翌日から一泊二日の行程で行って参りました船橋市議会文教委員会の視察についてご報告します。
視察のテーマと場所は、
『図書館運営について』 鹿児島市立天文館図書館
『GIGAスクール、ICT教育について』 熊本県
『フレンドリーオンラインについて』 熊本市
の3カ所です。
初日は鹿児島市の中心街にある複合施設センテラス天文館の4階、5階にある市立図書館を訪れました。カジュアルな雰囲気で子どもから大人まで、本と出会い、触れ合うことのできる空間です。本の顔も、それを手に取る利用者の顔も穏やかな微笑みが広がるおしゃれな図書館で、目からうろこが落ちる思いでした。
翌日は、熊本県庁と熊本市役所を訪れました。熊本県では、【くまもと「夢への架け橋」教育プラン】に基づき、熊本県教育情報化推進基本方針を定め、県内のICT環境の整備と市町村立学校への支援が進められているとの説明を受けました。
熊本市で視察した「フレンドリーオンライン」は、学校への登校が難しい児童生徒へのオンライン学習支援の取組です。基本的には学習支援が主な目的ですが、特に不登校などによって子どもたちの学びや社会、そして人とのつながりが薄れてしまうことを防ぐことに重点が置かれており、「つながり続けること」「学び続けること」、そして「他者に対して助けを求められる人間力づくり」が目的であると言う説明を受け、とても感銘を受けました。担当者の子ども達への熱意が伝って来るお話しでした。今後、船橋でも子どもたちがそれぞれの大輪の花をしっかりと咲かせられるよう、支援に力を注いでいかなければならないと、改めて強く感じた視察となりました。ご報告いたします。
令和六年 立冬
岡 田 と お る(十一月七日)
介護ロボット展示会が開催されます
とてもきれいな船橋の夕焼け空。気温も下がり、ようやく秋が来たと、エアコンをとめ、窓からの風にまかせて床につきましたが明け方寒くて目が覚めました。これから寒くなっていくのだろうと思いきや、また暑い日が来ると予報が出ています。衣替えがほんとに悩ましい季節の移り変わりに、気候変動を実感しています。どうぞ皆さま体調管理をお願い致します。
そして、気候変動の影響か、北陸・能登地方が豪雨に見舞われ大きな被害が出てしまいました。年頭の震災に追い打ちをかける豪雨災害の発生に筆舌に表せないほどの自然の無情さを感じています。被災された皆様に心を寄せ、衷心よりお見舞い申し上げます。
一方、政治の状況は、野田よしひこ衆議院議員が立憲民主党の新代表に選ばれました。今後も仲間と共に野田代表を支えながら、地元船橋の為に活動を続けて参ります。どうぞよろしくお願いします。
さて、九月の敬老の日に合わせ総務省から、国内の高齢化率、六十五歳以上の人口の割合が29.1%になったと報告されました。2025年には、国民の約3人に一人が六五歳以上になると見込まれ、社会保障費の増大や医療・介護の人材不足など様々な課題への懸念を総じて2025年問題と言われています。
船橋市の高齢化率は23.9%です。昨年8月実施の「船橋市介護人材実態調査」では、市内482事業所中、回答のあった282事業所の約7割で「介護職員の不足を感じている。」と回答されています。市は『第9期介護保険事業計画』で、様々な介護人材確保策に取り組んでいますが、難しい現状と言わざるを得ません。
対策の一つとして、介護ロボットの導入促進が今、必要だと私は考えています。
ロボットと言っても映画の様に人型ロボットが職員の代わりに介護を行うのではありません。介助・介護の際、される側、する側の両方の負担軽減の為に補助機器を使用すると言う事です。でも「介護は人の手でするべき」と言う声も聞こえてきます。
では、人の移動に電車や車を使う事を考えてみてください。「人の移動は人の足で行うべき」とは、今は誰も言いませんよね。介護ロボットの導入は、決して機械まかせにすると言うことではありません。安定した安全な介助や介護の為に、器機や道具を使う事で、介護職員の物理的、精神的ゆとりにもつながり、より良好な介助・介護の空間が実現できるという効果が望めます。さらに人材不足解消のためにも、介護施設の中だけでなく、広く一般にもっと普及することが望ましいと考えています。
・・・そう言われてもロボットはね…と言う方は、十月二十五日(10~16時)、船橋市中央公民館で入場無料の介護ロボット・ICT器機・介護用具の展示会が行われます。まずはご興味、ご関心をお持ちいただければとご紹介をさせて頂きます。
令和六年 清秋の候
岡 田 と お る(九月二八日)
令和6年度船橋市特別支援教育推進大会
秋近し 心の寄るや 四畳半 (芭蕉)
愛しい人(寿貞尼)の訃報からまだ間もないころ、気のおけない人達と狭い四畳半で、身を寄せ合うようにひらかれた俳席で、心まで寄り合うようだと芭蕉が詠んだ句です。その心情を理解し合う門人たちとの様子が目に浮かんできます。秋近しとはいえ、暑さがぶり返してイライラしがちですが、この句はじんわりと心を和ませてくれます。季節の変わり目に、どうか皆さまが心穏やかに過ごせますように。
しかし、穏やかにしてばかりいられないのが政治の現状です。現在立憲民主党の代表選挙に野田よしひこ衆議院議員が出馬をしています。私も仲間と共にしっかりと応援して参ります。
さて今回は、八月三十一日に行われた、令和6年度船橋市特別支援教育推進大会、教育講演を受講して参りましたのでご報告いたします。
船橋市特別支援教育推進大会は、毎年開催され今年で60回目です。その歴史は、昭和三十年、船橋小学校特殊学級(現在の特別支援学級)が開設され、昭和四十年に小・中学校特殊学級と福祉施設の合同の発表会、作品展の実施が出発点となり、現在、市内の特別支援学級、特別支援学校(昭和四十年に開設)の合同の発表会、作品展、教育講演会の3つの行事を通して、広く特別支援教育の振興を図る船橋市特別支援教育推進大会となりました。
教育講演は千葉県発達障害者支援センターの発達障害者地域支援マネージャーの田熊立氏を講師に迎え「発達障害のある子どもの理解と支援」が行われました。多くの知見と豊富な経験を通して語られたお話は、受講者の心に響く内容だったと感じました。
『大切なことは、本人がどう感じ、何をしたいのかを本人目線で理解すること。そのうえで、どうするのかを考えること、また合理的配慮として、本人の特性に合わせて、理にかなう方法を多くの意見を基に考え、絵に描けるぐらい具体的にそれを説明できるように心がけること』と言う言葉が心に残りました。これは現代の状況において、様々な人々とのコミュニケーションの基本としても重要な事だと言えます。
「心を寄せる」と言葉では簡単に言えますが、実際には他者の心やその人の特性を深く理解し、受け止めているつもりが、こちら目線になりがちです。相手の状況や心情をしっかりと汲み取って理解し、支援するには、慎重な努力が必要です。非常に難しいことですが、だからこそ「心を寄せる」ことの大切さを改めて考えさせられました。
多くの方々の理解と協力を得て、「心を寄せる」気持ちが船橋中に広がることを願っています。これからも様々な人々とのコミュニケーション活動に取り組んで参ります。
令和六年 爽秋の候
岡 田 と お る(九月十三日)
自転車ヘルメット購入補助受付開始のおしらせ
日々草は、熱帯地域のマダガスカルが原産で、夏の厳しい暑さにも負けず、元気に花を咲かせます。暑さに負けない様にと願いを込めて、日々草を事務所の花壇に植えました。花壇の草花ひとつ取っても、気候変動を感じずにはいられません。お一人おひとり猛暑の夏、色々大変な事があると思いますが、暦は処暑に入ります。とにかく上手に対応して一緒に夏を乗り越えましょう。
また、本日8月28日、今後の台風10号の影響がどう広がってしまうのか大変心配しています。どうぞ皆さまが備えを持ってこの危機も乗り越えて頂ける様にと願いながら、お知らせをさせて頂きます。
さて今回は、自転車乗車用ヘルメット購入費補助事業受付開始についてです。
【申請期間】
*予算額に達した場合は、予定より早く終了する場合があります。
【申請場所】
【補助対象】
*申請には領収書(購入日、購入金額、安全基準が確認できるもの)が必要となりますので申請時まで必ず保管してください。
事業の詳細、申請用紙等は下記QRコードで確認できます。
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この事業は、自転車乗車中の交通事故被害の軽減が目的です。令和5年4月1日、道路交通法の一部改正により自転車乗車用ヘルメットの着用努力義務が課せられました。打ちどころが悪ければヘルメット着用時でも重篤なケガをする可能性はありますが、頭部を守る備えとしてヘルメット着用が推奨されています。これまで努力義務だから、お金がかかるから、と購入や着用を迷っていた方もいると思いますが、この機会に改めてご検討をお願いします。もちろん、安全運転が基本と言う事は、言うまでもありませんよね。そしてヘルメット選びには、気候変動による暑さ、寒さへの対策等も合わせてご検討いただければと思います。よろしくお願い致します。
令和六年 処暑の候
岡 田 と お る(八月二八日)
29日、野田よしひこ衆議院議員が、立憲民主党の代表選挙への出馬を表明しました。仲間とともに、私も全力で応援します。
スポーツの夏 暑さから子どもたちを守る為に
夏河を 越すうれしさよ 手に草履(与謝蕪村)
暑い夏の日、散歩でせせらぎを見つけ、草履を手にその小川を渡ってみる。
はだしの足で感じるひんやりとした清涼感や夏の遊び心が伝わってきますね。
しかし、そんな日本の夏はどこへやら… 年々厳しい夏に変貌しています。
本日、七月二五日の暑さ指数(WBGT)は、30.5と厳重警戒のアラートが出ています。水分摂取はもちろん、この状況下では身体の冷却が重要です。外出時には、市内に開設されているクーリングシェルターなども活用して熱中症対策をお願いします。
クーリングシェルターの情報QR
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さらに、新型コロナウイルス感染症が、また広がりをみせています。暑さや気圧の変化による不調に免疫力の低下、そこに気分や心のイライラが重なると拍車がかかってしまいます。どうか、穏やかに、落ち着いて、基本的な感染予防と暑さ対策の継続をお願い致します。
先日、水泳の授業で屋外のプールサイドを裸足で走らされた生徒達が、足の裏を火傷した(遅刻のペナルティーだったようですが。)との報道がありました。
この暑さは、人体に限らず、農水産物や様々な物質にも影響を与え、また、豪雨などの災害を引き起こす要因にもなっています。
今までは気に留めなかった様な事柄も、異常気象が続いている今は、特に子どもたちへの配慮が必要だと考えています。
子どもたちは、身長や体格、体力差により、熱への耐性が低く、大人が感じるより数倍の熱負荷がかかっています。スポーツなどの身体活動の際には、子どもたちの身体的特徴を十分に考慮しなければなりません。
ちなみに、なぜ夏のプールの授業やプールの解放が中止になるのか?水に入るのに?と大人や、親目線で感じてしまいがちですが、屋外プールでの日焼けのリスクや高い水温による熱中症の発生。極端に言えば、温泉の中で激しく運動する様なものですね。そうした危険性へ配慮された判断と言えます。
暑さ指数(WBGT)はスポーツ活動時の重要な目安ですが、子どもたちが暑さをどう感じているか、大人目線や、その感覚ではなく、子どもの感覚を汲み取る姿勢を忘れないで頂きたいと思います。
今年は、甲子園でも、暑さ指数(WBGT)の上昇が見込まれる時間帯を避け、午前と夕方に試合を行う2部制の導入が開幕から3日間実施されます。(1日4試合の日程はこれまでどおりとするが来年以降への課題とされています。)
今後も気温上昇が見込まれます。学校の教育現場などでも、思い切って水泳や屋外での授業の実施時期の変更を検討するなど柔軟な発想を持つべきではないかと考えています。この気候変動の状況下、子どもたちの身体と、その成長の機会を守る為に、様々な視点から議会でも提言を行って参ります。
令和六年 炎暑の候
岡 田 と お る(七月二五日)
「手話言語条例の必要性を考える学習会」に参加して
本日、七月十日の暑さ指数(WBGT)は32.4【危険】と表示されています。
そんな中、冷房の効きの悪い事務所でこの原稿を書いています。今後もこんな暑さが続くのでしょうね…。まずはご自身の熱中症対策を万全に、ご注意頂きたいのですが、この状況下では、自分と、近くの人への配慮も必要になってきます。熱中症は、本人も気づかないうちに悪化し、「なんだか気分が…」と自覚した時には、すでに自分では動けない状態と言う場合も少なくありません。
自分の近くにいる体調が悪そうな人への配慮や協力「お互い様のおかげ様」と言う他者への心配りが、この酷暑を乗り越える方法の一つだと考えています。
ただ、簡単に見知らぬ人に声をかけることが、はばかられるのも現実です。気づいたら、直接でなくても、適切と思われる人に協力を求め、手助けに繋げると言う方法も良いと思います。どうぞよろしくお願いします。
さて今回は、船橋市聴覚障害者協会の皆さまと七月一日に行った
『手話言語条例の必要性を考える学習会』についてご報告致します。
何らかの理由で、音が聞き取りづらい、もしくは全く聞こえない。そしてその状況は、生まれつきの場合も、後天的の場合もあります。そうした聴覚障害を抱える方々にとっては、手話言語が、何気ない日常から緊急時まで、非常に重要な意思疎通の手段となっています。
聴覚障害者協会の皆さまは、『手話言語法』の整備を目指し、各自治体での条例制定への働きがけと普及啓発に積極的に取り組まれています。
勉強会では、※1「歴史的に、聴覚障害児が通う、ろう学校で手話の使用が禁止されていた時代があった」と言う事を初めて知り、正直とてもびっくりしました。
また当事者の経験談として「普通にしていると、聞こえていない事を分かってもらえず、嫌な態度を取られることがある。」とか「上司との意思疎通が上手く行かず退職してしまった。」や「ご近所さんとのやり取りがままならないので、地域に出ることにとても勇気がいる。」などの実情を伺いました。聞こえる側の人々への理解を求めるとともに、手話の普及などの聴覚障害者への情報伝達に関して、どのような方法があるかを「知ること」の必要性を感じました。聴覚障害者協会の皆さまの活動の重要性を改めて実感できた勉強会でした。ありがとうございました。
「お互い様」という謙虚な気持ち、「おかげ様」という感謝の気持ちを持って他者への理解を深め、自分の周りにいる人々に必要な心配りや、必要なお手伝いが行える。そんな仲間を増やしていきたいと思います。一緒にこの酷暑や課題を乗り越えていける地域づくりに、今後も取り組んで参ります。
令和六年 暑中の候
岡 田 と お る(七月十日)
※1昭和初期、口の動きを読む「読話」や声を出す「発語」の訓練をする「口話教育」に方針転換し、多くのろう学校で「口話学習の妨げになる」と手話は禁止された。1993年に手話を禁止しない旨の報告書が文部省から出された。
熱中症と食中毒にご注意を!
日中の暑さがかなり厳しい状況になってきましたね。湿度も高く、少し動くだけで、汗が滴ってくるのは私だけでしょうか・・・
六月二十六日の気象庁の発表は、
【千葉県船橋 28.1 「熱中症厳重警戒」】でした。
この28.1と言うのは、気温ではなく暑さ指数(WBGT)を示しています。
暑さ指数・WBGT(湿球黒球温度)とは、1954年にアメリカ海兵隊新兵訓練所で熱中症のリスクをあらかじめ判断する為に考案された指標です。
暑熱環境下で人体にかかる熱と、体の中で発生する熱の体の外へ放出と内部に蓄積される熱のバランスを湿度、輻射熱、気温、気流から算出して数値化されています。
・25未満 | ➡注意 |
・25以上28未満 | ➡警戒 |
・28以上31未満 | ➡厳重警戒 |
・31以上 | ➡危険 |
(船橋市の暑さ指数)
厳重警戒以上では室内気温の上昇や外出への警戒と、屋外での激しい運動は原則禁止が促されています。
現在、市公共施設と企業の協力で開設されているクーリングシェルターの活用も合わせて、外出時の熱中症対策を行って頂きたいと思います。船橋の暑さ指数はQRコードから熱中症予防情報サイトにアクセスできますので、ご確認ください。
さらに加えて、食中毒への警戒も必要です。
船橋市は、六月一日から九月三十日までの期間で食中毒注意報を発令しています。また、千葉県では日の最高気温が30℃以上の真夏日が、県内の8測定地点中7地点で三日以上継続して観測された場合と、県の健康福祉部長が必要と判断した場合に県内に食中毒警報が発令されます。
「注意報」や「警報」による意識づけや注意喚起はもちろん必要ですが、横浜市では、各区で様々なキャンペーンが実施されており、中でも港北区は昨年から「食中毒川柳コンテスト」が行われています。
【ニワトリは 生でいいのは 卵だけ】 港北区市役所職員
【肉、野菜 まな板別々 二刀流】 金賞川柳 水仙さん
粋な取り組みですね。こうした市民の皆さまを、楽しく巻き込んで行う食中毒への注意喚起の取り組みは、ぜひ船橋市でも考えてほしいと思っています。
熱中症も食中毒も気温・湿度の上昇がカギと言えます。その他の注意報や警報もたくさんあって、すでに慣れが出てきてしまっているかもしれませんが、これこそ要注意です。油断せずに、自然と自分への細やかな気配り、そして基本的な体調管理と衛生管理を続けて、今年の夏を乗り越えましょう。よろしくお願い致します。
令和六年 半夏生の候
岡 田 と お る(六月二六日)
クーリングシェルターが開設しました
【蝶の舌 ゼンマイに似る 暑さかな】
暑さで舌を出している動物の姿は、すぐに思い浮かびますね。でも蝶は、花の蜜を吸うときに巻いていた口をほどいて長く伸ばします。その様子を金属のゼンマイに見立てて「暑さかな」に重量感や世界観を感じさせるこの感性に唸ってしまいます。
文豪として「羅生門」や「鼻」などの名作を残した芥川龍之介の俳句です。
さてここ数日、急激に暑くなっています。記録的に遅い梅雨入りとなりそうですが、本格的な雨の季節を前に、湿度もアップするため、かなり蒸し暑くなりそうです。高温多湿は熱中症発生の危険性を高めます。基本のこまめな休憩や水分摂取をお願いします。どうか皆さま、くれぐれも熱中症にはご注意ください。
そこで今回は、クーリングシェルター開設のお知らせです。
船橋市は熱中症による健康被害を減らすため、気候変動適応法に基づき、一時的に暑熱から避難し、涼める場所である【クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)】を開設しました。
クーリングシェルターは、暑さを凌げる一時非難場所として、受け入れ可能人数が設定され、適当な冷房設備と一定の空間が確保できる施設が指定されています。
外出時に、体の冷却や休息が必要となった時の為に、事前確認をお願いします。
目印とQRコードを文末に添付しました。詳細をご確認ください。
ただし、このシェルターはあくまで熱中症予防の一時的な場所です。治療は行えません。熱中症が疑われる方は、速やかな医療機関への受診を行って下さい。
残念ながら猛暑の夏が迫っています。シェルターの有効活用と、自分の身体を暑熱環境に順応させて行くことに取り組んで頂きたいと考えます。発汗機能を高め、熱をうまく逃がせる身体、そして気温や、自分の体調への気づきを鈍らせない様に心がけて頂きたいと思います。どうか備えを持って猛暑を乗り越えて行きましょう。
令和六年 向夏の候
岡 田 と お る(六月十五日)
2025年問題へ栄養と言う観点から質問
台風一号が五月二十六日、日本の南海上で発生、二十八日には前線の影響で強風を伴う雨となりました。これから台風がくるのか~と警戒しましたが、翌日からは台風を忘れるほどの、むしろ熱中症が警戒される暑さです。しかし油断は禁物。予報では関東への最接近は明日の三十一日。この台風一号は、ミクロネシア語で【イーウィニャ(嵐の神)】と命名されました。微妙な名だと思っているのは、私だけかもしれませんが、どうか被害が出ない様にと、「嵐の神」に祈りながらこの原稿を書いています。
ちなみに古来の日本では、台風のことを野分(のわけ)と呼んでいた様です。
【大いなるものが過行く野分かな 高浜虚子】
確かに、昔は嵐も豊穣も、自然の恩恵として人々の生活に深い影響を与える大いなる力だと受け止められていました。でも今は、台風の気圧変化による自律神経のリズムの乱れが体調不良の要因になると言われています。対処法として、リラックスした状態で耳のマッサージを行うことが推奨されています。皆さん、自律神経のリズムを整えて、台風の季節を乗り越えましょう。よろしくお願いします。
さて、今回は現在開会している令和6年第2回定例議会の一般質問で私が取り上げる項目について説明します。
【2025年問題への対策、栄養と言う観点から】についてです。
2025年は、いわゆる団塊の世代と言われる約800万人の方々が七十五歳を迎える年として、超高齢社会における様々な課題への対策が必要とされることから「2025年問題」と称されています。これまでも、健康増進の一環として、運動、口腔機能の維持向上、栄養、社会参加への推奨が、各自治体によって推進されて来ています。
船橋でも、地域包括ケアシステムの構築をはじめ、船橋版健康スケール、運動器チェック指標の作成など、実績を重ねて来ています。この点は、これまでも議会で取り上げてきましたので、今回は、栄養と言う観点から、今後の市の対策等を質問します。
他市の状況や管理栄養士の方からのご意見を伺うと、栄養・食の専門職である管理栄養士・栄養士が所属する、地域密着型の拠点である「栄養ケア・ステーション」と言う取り組みが注目されているとのことで、地域住民の方はもちろん、医療機関、自治体、健康保険組合、民間企業、保険薬局などを対象に管理栄養士・栄養士を紹介し、用途に応じたさまざまなサービスが提供されているそうです。船橋でもその取り組みは、有益ではないかと印象を受けました。
栄養や食事は、生きる上での基盤です。超高齢社会はもちろん、全世代の市民に向た有効なアプローチが市としても発想出来る事ではないかと考えています。
2025年を目前に、様々な角度から健康をサポートし、未来に向け元気な船橋づくりを推進する為、今回は、栄養と言う観点から執行部と議論をして参ります。
令和六年 小満の候
岡 田 と お る(五月三十日)
市川児童相談所を視察して
長持(ながもち)に春ぞ暮れ行く更衣(ころもがえ)井原 西鶴
*江戸時代の大阪の浮世草子・人形浄瑠璃作者、俳諧師。
時代の流れや環境の変化は人々の認識や受け止め方をどんどん変化させます。当時はあたりまえでも、今はとんでもない!そんなことが少なくありませんね。
衣替えも以前は、六月初旬でしたが温暖化の影響を受け今は、五月一日からクールビズが呼びかけられる様になっています。
ちなみにこのクールビズの元祖は、1979年の大平首相の半袖スーツの【省エネルック】です。環境省が2005年に地球環境対策の一環で夏場の軽装による冷房節約の推進として始めました。【クール】(涼しい・カッコいい)と【ビズ】(ビジネスの短縮形)を掛け合わせた造語です。2012年からは「スーパークールビズ」を打ち出し、ポロシャツ・アロハシャツ・チノパン・スニーカーも可能となりました。そして、2021年からは、クールビズ期間の設定を企業、自治体、団体等の判断に任せられることとなりました。昭和~平成~令和とまさに装いが変わってきました。
そして今年の夏は、ラニーニャ現象による一段と暑い夏が予測されています。猛暑対策はビジネスに限らずクールな生活スタイルでの対応を、どうぞお願いします。
さて今回は、市川市児童相談所視察を報告します。
児童相談所は、18歳未満の子どもに関するあらゆる問題について、子どもや保護者などからの相談に応じ、子どもの最善の利益を図るために、共に考え、それぞれに最も適した援助や指導を行う行政機関です(千葉県ホームページ説明抜粋)。
市川児童相談所は、昭和二十三年に県下二番目の相談所として設置され、平成十六年に現在の庁舎が新庁舎として完成しています。市川市・船橋市・鎌ヶ谷市・浦安市を担当区域とし、適切な連携、協働、役割分担を行いながら、子どもと家庭に関わる様々な相談や支援、子どもの一時保護などが行われています。
視察では、職員との意見交換と施設内で過ごす子どもたちの様子を拝見しました。
職員の方の「複雑かつ困難な事例が沢山ありますが、子どもやご家庭の、その人生に総合的な福祉の立場から関わり、よき未来に向かってバトンを繋ぐ役目を果たせるように、そして我々が子どもたちを守る最後の砦となる心構えで日々努めています。」と言う言葉に、とても心強く、率直にありがたいと感じました。
そして、子どもたちが、それぞれの背景をうかがい知ることが出来ない程、にこやかに過ごしていたのがとても印象的でした。
同時に、その最前線で問題に向き合っている職員へのサポートがとても重要であると実感しました。一昔前の「職員なのだからあたりまえ!」ではなく、職員の方々が精いっぱい力を発揮できる環境を作ることが、子供と社会を支えることにつながると考えます。船橋市の児童相談所開設に向けても、議会の中から、こうした発信をして行く必要があると改めて実感した視察となりました。
令和六年 向暑の候
岡 田 と お る(五月十八日)
クーリングシェルターが必要になります。
ゴールデンウィークは、いかがお過ごしでしたか?
お休みだった方も、お仕事だった方も、想いもよらない暑さに大変でしたよね・・・
古今和歌集、在原業平(ありわらのなりひら)の和歌にある
春のきる 霞の衣ぬきをうすみ 山かぜにこそみだるべらなれ
※春の霞という衣は、横糸がうすいので、山風にふかれてほころびそうだ。
この歌も、今は春の山風ではなく、気の早い熱波に吹き飛ばされてしまった感じです。
環境省は、四月二十四日から熱中症特別警戒アラートの運用を開始しました。このアラートは、気候変動適応法(法律)の規定に基づき、環境大臣が発表するもので、これまでの「熱中症警戒アラート」の一段上のものとして創設されました。環境省の運用に関する指針によると、
船橋市は、環境政策課ゼロカーボンシティ推進室より、「熱中症から市民の健康を守る【クーリングシェルター】に市と共に取り組んで頂ける民間企業を募集しています。」と呼びかけが行われています。業務を行いながら、熱中症弱者を受け入れると言う事は、場所の提供やその対応等も含め、簡単な事ではありませんが、地球沸騰化への危機感を持って、市全体で準備を進める必要がある状況です。詳細は、市の【ゼロカーボンシティふなばしポータルサイト】で確認できます。市内企業の皆様にご検討頂けますようお願いを致します。
そして一番大事なことは、自分の不調を素直に周囲に伝え、協力を求めることのできる人々のつながりだと思います。正直、私も苦手な所がありますが、近くの人に必要な助けを求めたり、こちらも見知らぬ人の呼びかけに応じられる「お互い様の心構え」を、この大変な自然環境の変化の中で、改めてしっかり育てていくことが大切だと感じています。
日頃からの人々のつながりや、地域の雰囲気が熱中症予防にもつながります。
皆さまと力を合わせて、今年の夏も乗り越えて行きたいと思っております。
令和六年 立夏の候
岡 田 と お る(五月六日)
ゼロカーボンシティふなばしポータルサイト
船橋市公式アプリ「ふなっぷ」ご存じですか?
桜満開の新年度のスタートから一ヶ月が過ぎようとしていますね。
新しい環境や、生活スタイルの変化に力が入っていた方も、ちょっと肩の力を抜くのが良い頃合いではないでしょうか。張り詰めていた気持ちが五月の連休で一気にほどけると、休み明けが、かえってしんどくなってしまう人は、少なく無いようです。この辺で、ほっと一息ついて、少しアクセルを緩めておくことをお勧めします。何事も徐々にと言うのが肝心ですよね。
しかし、気温の方はそうはいかない様子です。春を味わう暇もなく、急激に気温が上昇しています。舞い散る桜を見上げる私の額に汗が流れています。
四月十五日、新潟県燕三条市で32度、全国各地でも夏日が観測され、早速熱中症への警戒が呼びかけられました。
急激な気温上昇は、身体の暑熱順化を妨げ、体調が不安定になります。頭痛やだるさが、感染症ではなく熱中症である可能性が高まります。今の段階から、適度に汗をかき、熱を逃がせる身体の準備が必要です。身体は徐々にしか変化しません。エアコンの使用ももちろん必要ですが、今から過度に使用すると、身体の暑さへの耐性が上がらず、夏本番にかえって熱中症が発生しやすくなりかねません。地球沸騰化の夏への対策は今が重要です。意識的に暑さに、身体を徐々に慣らしていくことを心掛けて頂きますようお願いします。
さて今回は、新年度に合わせて船橋にお越し頂いた方はもちろん、市民の皆さまに、ぜひご活用頂きたい船橋市公式アプリ「ふなっぷ」を改めてご紹介します。
この時期なにかと、市役所窓口に行かれる機会が増えることと思いますが、混雑のせいで、せっかく作ったお休みの日が、市内散策ではなく、一日窓口の前で順番待ち、となるのは残念です。そこで、市役所窓口の混雑状況や来庁せずに出来る手続きのご案内のほか、市の行政情報や様々な市内イベント情報にアクセスできる「ふなっぷ」の活用をお勧めします。二次元コードからアプリをダウンロードして、いきいきとした船橋ライフの充実にぜひご活用下さいますよう。ご紹介します。
ふなっぷのダウンロードはこちら
iOS(iPhone等)
Android
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です
令和六年 桜端の候
岡 田 と お る(四月二十日)
桜舞い散る入学式を願って
四月一日 「千葉県の銚子地方気象台は銚子市内でソメイヨシノの開花を観測し、千葉の桜の開花が宣言された。」と言う記事を目にしました。
しかし、今年も東京から三日遅れの千葉の開花・・・こちらの方が暖かいのでは?と、今更ながら不思議に思って少しネットで調べてみました。桜、ソメイヨシノの開花に関する情報では、どうやら、秋に休眠したソメイヨシノは冬に2~12℃の間で800時間以上を過ごすと休眠から目覚めて開花へのスイッチが入るそうで、そこからさらに積算温度で540℃を超えると開花となるため、開花には暖かさだけではなく寒さが必要なのだそうです。
『なるほど~人も桜も、厳しさとやさしさが必要なのか』と感心してしまいました。
咲き誇る満開の桜はもちろん好きですが、個人的には花の後に芽吹く青葉を見るのが大好きです。木全体から繰り返される自然の力強さが伝わってきます。
伝説的な天才数学者と称された「岡 潔」は【自分が葉であるとともに木でもあることを知ること】と言う言葉を残しています。
自然は、花も木も、寒さも暖かさも、厳しさもやさしさも、全体も部分も…です。
その全部を受け止め、春を味わいたいと思っています。
さっそく海老川の桜を見に行きましたが、今は、まだ五、六分咲きで、満開までは、あと一週間ぐらいでしょうか。もしかして・・・これは市内の小中学校の入学式に満開が重なるのでは⁈。桜舞い散る中の入学式はいいですよね~。その情景を思い浮かべながら、是非「当日は晴れますように」と、空に向かってお願いをしてきました。
前号では、卒業へのお祝いを送らせて頂きましたので、今回は、市内で入学式を迎える子ども達へのメッセージを送らせて頂きたいと思います。
入学式を迎える皆さんへ
新たに学校生活を始める皆さんは、これから戸惑いや不安、初めて感じる大変さや、厳しさに出会うことがあると思います。でも、そんな時は入学式の時の桜の木を思い出して下さい。きれいな花を咲かせるために、桜の木はじっと力を蓄えます。花が一度散っても、次々に若葉を芽吹かせ、また力を蓄えて、なんども満開の花を咲かせます。寒さや暑さ、雨にも風にも負けずに力強く花を咲かせます。皆さんも花を咲かせたり、また力を蓄えたりと言う事を積み重ねる様に、日々の一歩一歩を大切に、自分を成長させていって下さい。
皆さんを見守り、支える大人は周りに沢山いますよ。その一員として、私もしっかり応援させて頂きます。 皆さんの新たな門出に心から祝福を送ります。
令和六年 春陽の候
岡 田 と お る(四月二日)
春の日の雑考と卒業のお祝い
紅梅や 式部納言の 話聲(はなしごえ) 正岡子規
紅梅は初春の季語でちょっと季節が過ぎていますが、続く式部(女官)と納言(ものもうすつかさ・なごん=次官)の話しごえ、と言うのが、二十二日に最終日を迎える第一回船橋市議会の議場の情景と重なって、目に留まってしまいました。
俳人正岡子規は、三四歳で早世するまでに二万四千句以上を残したそうです。
ちなみに、野球好きだった子規は、幼名の「のぼる(升)」に掛けて雅号を「野球・能球」読みは、やきゅうではなく、ノボール・ノゥボールですが、そう名乗っていた時期があり、ベースボールを【野球】と名付けたのは子規だとする説もあるのですが、本当は鹿児島出身の元野球選手で教育者の中馬庚(ちゅうまかなえ)なのだそうです。
野球と言えば、結婚の話題で盛り上がった大谷選手は、ほんとに人気ですが、個人的には、船橋出身のプロ野球選手の秋広優人選手(21歳、読売ジャイアンツ所属、身長200㎝)を陰ながら応援しています。
もちろん知り合いではありません。コロナ前、中学校の入・卒業式に出席させて頂き、頭ふたつほどは飛びぬけていたでしょうか、その高身長の彼が入場してきた様子を拝見した程度です。しかしその堂々とした姿は、当時からすでに将来の活躍が見て取れる様な雰囲気が漂っていて、度肝を抜かれたことをいまだに覚えています。今年もきっと活躍してくれることと、地元の一員として応援していることはもちろん、この卒業式・入学式シーズンが来るたびにあの時の衝撃を思い出しています。
卒業式については、コロナ過以降参加していませんが、以前出席していた学校に、祝福のメッセージをお届けしています。今回は、この場をお借りして市内の卒業生の皆さんにお祝いのメッセージをお伝えしたいと思います。
卒業生の皆さんは、夢や希望や期待、そして不安も含めて、ちょっと複雑な心境の人もいるかもしれません。目標がはっきりしている人ばかりではなく「将来なにがしたいの?」と言われると悩んでしまうと言う人もいるでしょう。でも、あわてなくて大丈夫だと思います。オーストリア出身で精神科医・心理学者で、ナチスの強制収容所から生還したヴィクトール・フランクルは、「人生には未来であなたを待っている人や、あなたに為されることを待っている何かがある」と言葉を残しています。あなたを待っている未来が必ずあります。だから焦らないで、今をじっくりと歩んで行って頂きたいと思っています。心から応援をしています。そして、そんな皆さんが安心して過ごせる地域を未来につなげるために、私も議会の場で、そして皆さんと一緒に、今後も活動して参ります。改めまして皆さまご卒業おめでとうございます。
令和六年 春分
岡 田 と お る(三月二十日)
児童相談所に関する勉強会に参加して
「三寒四温」は本来、中国北部や朝鮮半島の周期的な気温の変化から生まれた表現を、日本の晩冬を表す冬の季語とされていましたが、このところの自然・気候の変化で春先の寒暖差にもちいられるようになってきている、との説を目にしました。
季節外れの暖かさに急転する冷え込みや雪・・・。ほんとに身体がついていけません。今年のインフルエンザや新型コロナの感染状況も徐々に落ち着いてきていますが、まだまだ油断は禁物です。どうぞ皆さま体調管理をお願いします。
船橋市では、児童相談所開設に向け、医師、心理士、弁護士、行政関係者や現場で活動されている方、さらに子ども家庭庁支援課家庭福祉企画調整官など医療分野に限らず様々な立場の方が参加され、テーマに沿った講演を伺いながら、船橋の課題共有や、市の児童相談所の目指すべき姿を検討して行く勉強会が行われています。
先日参加しました「第10回船橋市医師会主催の児童相談所に関する勉強会」の勉強会についてご報告します。
今回のテーマは、「社会的養護経験者の自立支援」で、社会的養護経験者とは、保護者がいない又は保護者がいる場合であっても虐待等の理由により、保護者からの支援を受けづらい状況にあった児童養護施設等を退所等した者(支援を受け成長していった子供たち)です。そのような社会的養護経験者が、退所等した後も円滑な社会生活を送ることができるよう、継続的な支援を充実させるとともに、孤立を防ぐためには、地域の協力的な環境がなければ成り立たないと、改めて学びました。
『自立』とは、「他の援助を受けずに自分の力で身を立てること」ですが、本人まかせと言う印象も感じてしまいます。しかし、実際に人々は、経済面、生活面、そして精神面などで自立と言う事をどう成り立たせているのでしょうか?家族・職場・地域の中で人々とつながり、他力と自力の調和を持った関係性づくりができて初めて、自立と言う状況を保っているのだと考えています。
児童相談所開設に関して、市の取組は、出だしから建設工事の入札不調と言う難局に直面し、開設が遅れてしまう見込みです。その遅れが一日でも短縮されるよう議会において私も知恵を絞って取り組んで行くことはもちろん重要ですが、単に施設が早く出来れば良いと言う分けでは無いと、今回の勉強会で再認識しました。
児童相談所開設に向けた地域のつながりづくりに、今後も取り組んで参ります。どうぞ皆さまのご協力も心からお願いを致します。
令和六年 弥生の候
岡 田 と お る(三月十日)
「新型コロナウイルス感染症相談センター」・・・船橋市保健所は、「船橋市新型コロナウイルス感染症相談センター」を、3月31日をもって終了します。と発表しました。
今後も引き続き感染予防策の継続と、もしもの時の、お近くの医療機関の情報や、かかりつけ医などの確認を改めてお願い致します。
多様化・複雑化する諸課題に向き合うために
2月6日の早朝の雪かきから2週間足らず、まだ2月なのに・・・。
20日の日中の気温は、都心で23度を超え、ゴールデンウィーク並みでした。暖かいを通り越し、私の額には汗。しかし翌21日は、またぐぐ~と冷え込み、冷たい雨が降りました。週末には雪の予報も出ています。このいきいき船橋をお配りする来週の空模様はどうなのかしら・・・おそるおそる原稿を書いています。
この気温の変化には身体がついていけませんね。気温の乱高下は、花粉の飛散にも影響している様ですが、花粉症なのか?風邪なのか?鼻をグズグズさせて体調を崩している方が私の近くで増えています。激しい寒暖差は身体の抵抗力を低下させてしまう事があります。まだまだ、新型コロナも、インフルエンザやその他の病気も注意が必要です。基本はやはり、こまめな手洗いとうがいです。皆さまどうぞ、油断なきよう予防の継続をお願い致します。
さて船橋市議会は現在、令和6年第一回定例会が2月13日から始まっています。すでに閉会した1月臨時議会(1月19日)では、『住民税非課税世帯等価格高騰支援給付金給付事業』と『令和5年度一般会計補正予算』の審議が行われ、全会一致で可決されました。(給付の詳細は市ホームページトップの【皆さんの生活を守るための給付・補助・助成】のページからご確認ください)。
令和6年第一回定例議会では、初日に議案53案と諮問2件の提出と、令和6年市政執行方針が松戸市長から述べられました。
市政執行方針の全文は市ホームページにも掲載されていますが、一部抜粋すると
「令和6年度の一般会計予算案の総額は、前年度比5.1パーセント増となる2,352億5,000万円を見込み、過去最大となりました。予算案では、第3次総合計画の基本構想の5つの『めざすまちの姿』の実現に向け、安心して子供を産み育てることのできる環境の整備、教育環境の充実、市民の健康増進、高齢者も障害のある人も誰もが安心して暮らすことのできる福祉の充実や都市基盤の整備など、本市の未来を見据えた施策を中心に予算を計上しました。」
等の内容が述べられました。
市政執行方針と議案や市の諸課題に対する質疑、各委員会での審査などが3月22日(閉会日)まで行われます。
市の諸課題への対処には、それぞれの立場や想いがあると理解しています。その判断を託された身としては、自分の目線と考えに捉われず、市民の皆さまのためになる判断を行いたいと考えています。自然も人々も社会も、どんどん多様化、複雑化しています。この状況だと、ついシンプルにと言いがちですが、多様で複雑な状況だからこそ、見落としてはならない事があるはずです。そのために「複雑には、複雑を持って臨む」過程を意識的に持つ必要があると考えています。もちろん混乱は要注意ですが、まず問題の複雑さを包括的に受け止め、適切なレベルで調整することが必要とされていると感じています。結果の対処は簡単明瞭であるべきですが、様々な思いを見落とさないと言うブレない軸を持ち、最終日までしっかり向き合って参ります。
令和六年 雨水の候
岡 田 と お る(二月二二日)
雪かきの音
『ざざざ~』 『がりがり』 『ばさ~』
6日の早朝、あちこちから、雪かきをする音が聞こえてきました。
前日から関東甲信地方の広い範囲に発令された大雪警報にともなう降雪で船橋市内は真っ白になりました。
5日の夕方から6日にかけて都心も大変な状況で、計画的な交通規制や交通機関の乱れにより、雪の降る中、長い列を作って移動手段を待っている人々の姿や、雪で動けなくなった「ゆりかもめ」から降りて軌道上を歩いて避難する人々の様子が報じられ、首都圏の空港では100便以上が欠航となりました。
すべってケガをしてしまったり、寒さで体調を崩された方も少なく無かったことと思います。お見舞い申し上げるとともに、一日も早い回復を願っております。
私は、幼少期を宮城県の山奥、宮城県宮城郡郷六(現在の仙台市青葉区郷六)で過ごしました。四季の変化がとても豊かで、当時は雪もよく積もる所でした。冬場の雪かきは大変というより、子供だった私には、遊びの延長で楽しい作業だったと思い出されます。大雪は確かにとても大変な事で、多くの方々に被害をあたえてしまうことであると思いますが、個人的には雪が降ると、翌朝の雪かきの準備をしなくてはと気合が入ってしまいます。6日の早朝の雪かきの音、私には案外心地よいものであったと感じています。
多くの方々が、だれから頼まれるでもなく、自宅や人々が通る道の雪かきを行ってくれました。そしてその作業はほとんどの方が人目につかないうちに、いつの間にか道の雪が取り除かれています。自らのためと言うより、誰かのために、雪をかくその行いを、私はいつもとてもうれしく感じてしまうのです。
フランス文学者で武道家、翻訳家でもあり思想家でもある内田樹氏は【雪かきの成果を享受しているとき、雪かきをした人はもう家に入っていて、姿を見せない。それは成果を評価されたり、称賛されたりする仕事じゃないんです。でも、誰かがやらなくちゃいけない。早起きで、長靴とスコップが家に常備されていた人が「この場合、雪かきは自分の仕事だな」と思ってするものです。そんな風に、ひとり一人が自分の得意な仕事、自分に割り当てられた仕事についてやるべきことをきちんとしておく。そうしないとどこかでシステムが破綻する。】と、雪かきについて述べています。この考え方、私はとでも大切だと思っています。
自らの役割を受け止めて行う「自助」、その上で地域の人たちが助け合う「共助」。この「自助・共助」の精神が根付くと、災害にも強いまちづくりに繋がっていくと思います。雪の積もった寒い朝でしたが、船橋の人々のやさしさや思いやりを感じ、心の温まる思いがしました。ここに地域づくりの原点があると考えています。
現在、令和6年第1回定例議会が始まっています。私も、市民の皆さまのため、地域のため、誰かのために、私がやるべきことを議会でしっかり取り組んで参ります。
令和六年 梅花の候
岡 田 と お る(二月十日)
能半島地震災害義援金詐欺にご注意ください
先週、強い寒気と冬型の気圧配置の影響で日本海側を中心に、「犬は喜び庭かけまわれない」ほど急激に雪が降り、能登半島地震により避難されている皆さまが、十分に暖を取れているかと心配しています。そして、積雪による家屋のさらなる倒壊の心配と、降り積もった雪により道路の隆起や陥没が見えにくくなり、物資輸送などへの交通への影響が続いていています。
さて、前回お知らせした各自治体で行っている「令和六年能登半島地震災害義援金」の義援金受付に便乗した、詐欺行為が発生しています。
国民生活センターには、今般の地震に関連して、「市が義援金を集めているという不審な電話がかかってきた」、「支援品を求める不審な訪問があった」といった相談が寄せられています。地震に便乗した不審な電話はすぐに切り、訪問があっても断ってください。と注意喚起を行っています。船橋市の義援金受付も、あくまで赤十字社の船橋地区の窓口を担っていると言う事で、市から働きがけることはありません。
また、石川県内では避難中の家屋への空き巣や避難所での置き引きなど、震災に便乗した犯罪が25日までに計32件確認され、石川県内の避難所や街頭に防犯カメラ約1000台を新たに設置することになるようです。世の中の混乱に便乗し、情報を悪用した詐欺や犯罪に、くれぐれもご注意ください。
そして災害時等にご注意頂きたい情報としては、自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい、都合の悪い情報を「前例がない」「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」「自分は死ぬわけがない」などと過小評価や無視するなどして、逃げ遅れの原因となることを「正常性バイアス」といい、バイアスとは先入観や偏見という意味です。
この正常性バイアスの例として、2018年夏の「西日本豪雨」で川の堤防が決壊し、51人が死亡した岡山県倉敷市真備町では、自宅に浸水の危機が迫るなか、何事もないかのように家に残ろうとする父親を必死に説得し胸まで水に浸かりながら避難させた映像をご覧になった方も多いと思います。
また、今回の日本海側の大雪では、「顕著な大雪に関する気象情報」(短時間に顕著な降雪が観測され、重大な災害の発生する可能性が高まり、今後も強い雪が降り続くと見込まれる場合に気象台が発表するもの)が発令されました。しかし、多くの車がスリップ事故を起こしたり、立ち往生してしまったりしました。「顕著な大雪に関する気象情報」が発令されたにもかかわらず、いつもの感覚で運転してしまうケースや、タイヤチェーンを装着しなかった事も「正常性バイアス」が働いた可能性があります。
避難所においても、「まだ我慢できる」「周りの人に迷惑をかけるかも」などと思わずになるべく早く対応してもらうことが重要です。
どうぞ皆さま、災害等が発生した場合には楽観視せず、冷静に行動し、避難することを心掛けて頂きたいと思います。お願いします。
令和六年 寒風の候
岡 田 と お る(一月二八日)
能登半島地震への船橋の支援策
辰年のきびしい年明けからすでに二週間、連日能登半島地震の被害状況が伝えられ、命を落とされた方の人数が日々増しています。九日には六名の方が震災関連死で亡くなられたとの報道がありました。
雪の降り積もる現地の映像を見るたびに、捜索や復旧作業の困難さ、そして避難生活の辛さは、想像を絶するものであろうと胸が締め付けられます。
人々の心の傷の深さはいかばかりかと、船橋の地からではありますが私も心を寄せ、一日も早く心穏やかな日々が皆様に訪れることを祈っております。
今回の能登半島地震で、薄れつつあった十三年前の感覚が呼び起されるのを感じました。
東日本大震災当時、整形外科のリハビリ責任者であった私は、大きな揺れで停電したリハビリ室で、すぐさま入院患者さんのリハビリの中止を指示し、患者さんと職員の状況、そして病室の安全確認をして、患者さんは病室のベッドに戻って頂くことが最善と判断し、とっさに四人一組の職員配置を組み、エレベーターの止まった病棟への患者さんの移動の介助を行い、そのまま手術室へ駆け上り、手術後の患者さんを、今度は八~十名のスタッフでベッドごと担いで病室へ移動すると言う災害時の避難を経験しました。その時の腕や肩へかかるベッドの重さ、その感覚が蘇ってきたのです。
能登半島地震は、普段より少ない職員で迎えたであろう病院のお正月の夕食間近、その和やかなひと時を襲った大地震です。院内は混乱を極めたと思います。限られた職員で懸命に対応に尽力された医療関係者の方々に心の底から敬意を表します。どうか皆様ご自身の身体も大切にして下さい。
さて、ここから少しでも被災者・被災地の役に立てるよう、一月十日、船橋市のホームページで公表された 【令和6年能登半島地震における支援について】をお知らせいたします。
◇災害義援金の受付(日本赤十字社千葉県支部船橋地区の窓口を市が担っています。)
◇職員派遣(千葉県を通して関係機関からの要請を受け、珠洲市の自治体支援に市職員三名を派遣しています。)
◇被災者に対する市営住宅の提供(被災し、居住が困難となり、船橋への避難を希望された方への一時避難施設としての無償提供。五戸、先着順。)
そのためには船橋市の事前の防災が重要となります。備えることで救える命もあり、学ぶことで助かる命もあります。足元を固め、自らも、そして他者にも心を寄せたサポートができる「船橋づくり」への取り組みに励んで参ります。
各内容の詳細は、市ホームページのトップページから確認が行えます。もちろん支援策は船橋に限らず他の自治体でも様々に協力的・連携的に実施されています。国内全体で力を合わせ、被災地をバックアップする体制が重要です。
令和六年 睦月
岡 田 と お る(一月十四日)
辰年のきびしい年明け
眩いばかりの初日の出が昇り、令和六年の門出をしみじみとかみしめたはずの元旦でしたが、夕方、スマホの緊急地震速報がけたたましく鳴り響き、船橋市震度3の表示。嫌な感じのゆれに慌ててテレビをつけると、石川県能登半島、深さ16キロが震源の最大震度7の地震。大津波警報も発令されていました。東日本大震災を想起してしまうような海や炎に包まれる街中の様子が映し出されています。大変な年明けとなってしまった。
翌日から、その甚大な被害状況が徐々に明らかとなってくる中、能登半島地震の物資輸送のため離陸しようとしていた海上保安庁の航空機と、着陸してきた日本航空の旅客機が衝突し炎上するという大事故が伝えられました。
地震により命を落とされた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。一日も早い復興を願うばかりです。さらに飛行機事故で命を落とされた海保の隊員の方々に心より哀悼の意を捧げます。
激しく炎上する航空機の全員が無事に脱出できたことは、日航機乗務員の的確で迅速な判断と対応によることは間違いありませんが、同時に乗客の方々も一致協力して行動できたことによる奇跡的な避難であったと考えています。
さて、今年は十二支の中で唯一想像上の神獣である辰年ですね。角は鹿、頭が駱駝(らくだ)、うなじは蛇…など、体の各部位が9つの動物に似ていて、八十一枚の鱗(うろこ)があり、しかも喉の下の一枚は逆さまに生えた逆鱗(げきりん)であるとされています。
そして今年は甲(きのえ)・辰(たつ)年で、「成功の芽が成長していき、姿を整えて行く年」として縁起が良い年と言われています。この「辰(たつ)」の字は、中国では辰(しん)ですが、陰暦三月の異称とのことで、農業の季節、草木が芽を出し変化するとき、雷が震う(ふるう)こと、という解説があります。辰(竜)は雷や竜巻など、自然現象の躍動の象徴とされ、「竜が現れるとめでたいことがおきる」とされているのですが、まるで竜が逆鱗に触れられ、暴れまわってしまったかのような新年の幕開けとなってしまいました。
新型コロナ感染症も5類となり、全国で花火大会やイベントなどが再開され、今年の箱根駅伝も4年ぶりに声出し応援が解禁となり、明るい兆しが見えてきた矢先でしたが、度重なる困難が起きています。しかし、この困難も乗り越えて行かなければなりません。困難から色々な事を学び、人々が協力し合う事で、「回復力」を上げる行動対応が何より必要ではないかと思います。
そのためには船橋市の事前の防災が重要となります。備えることで救える命もあり、学ぶことで助かる命もあります。足元を固め、自らも、そして他者にも心を寄せたサポートができる「船橋づくり」への取り組みに励んで参ります。
改めまして本年もどうぞよろしくお願い致します。
令和六年 正月
岡 田 と お る(一月三日)
師走に想う事と、取掛西貝塚
皆さまは、今年はどんな一年でしたか?
私は、四月に行われた船橋市議会議員選挙で、三期目の議席に就かせて頂きました。次々にやらなければならない事、やりたいことが巡っては過ぎ、また巡ってくる、まるで特急列車が目の前を通過するような月日でした。ふと、芭蕉の奥の細道にあるように【月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也】(月日は永遠の旅人であり、過ぎては訪れる年もまた旅人のようなものである。)が思い浮かびました。そして、【そヾろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて~】(人の旅心をそそのかす神が体に乗り移ったように落ち着かなくなり、また道祖神にも旅に誘われるようで、取るものも手につかなくなった。)少々私の心に響きました…。芭蕉の時代は時間がゆったり流れていたんだろうか、などと考えていた所に市から「取掛西貝塚保存活用計画の素案」が届きました。
皆さまはこの『取掛西貝塚』をご存じでしょうか?
船橋市飯山満町一丁目と米ケ崎町にかけての台地(東京ドーム1・6個分の広さ)に、おおよそ一万年前の集落跡と貝塚が発見されました。縄文時代早期の人々が定住生活を築き始めた頃の東京湾に面した関東地域で最大の遺跡とのことです。良好に保存されていて、全国的にみても希少で重要な遺跡であることがわかりました。
平成十一年から発掘調査が行われ、令和二年に取掛西貝塚総括報告書が刊行。令和三年十月十一日に【国史跡】の指定を受け、令和四年二月三日に船橋市が管理団体に指定されています。今後の保存・活用についてパブリックコメントなどが行われ計画が進められる予定とのことでした。未来のためにも、船橋のためにも大切にしたいと思っています。この『取掛西貝塚』を市民のみなさまをはじめ、多くの方々にぜひ、知って頂きたいと思います。
歴史上、一万年以上続いたとされる縄文時代、当時は争いごとが少なく穏やかな時代だったのではないかと言われています。自然も豊かで人々も協力的だったのでしょう。
しかし、今に目を向けると、世界的な気候変動による地球沸騰化の問題や紛争、国内でも格差や物価の高騰などの経済問題、さらに自民党のパーティー券をめぐる裏金疑惑による政治不信など、縄文時代の人に顔向けできない話ばかりです。倫理の「倫」は仲間や人の輪のことを指し、「理」は善悪や正義のことを指します。倫理的な行動は、社会の持続と調和を保つためにとても重要です。
今年一年を振り返り、来年も、人々の「倫」と「理」に基づいて、穏やかでいきいきとした船橋が育まれるように、皆さまと一緒にしっかりと取り組んでまいります。
皆さまにおかれましては、どうぞ穏やかな年末をお迎え下さい。
令和五年 師走の候
岡 田 と お る(十二月八日)
船橋市若年がん患者在宅療養支援事業
東京で三年ぶりの木枯らし一号。春は一番なのに秋は一号って不思議だな?と、のんきなことを言ってられない急激な冷え込み。初雪のニュースも各地から届き、小さい秋を見つける暇も今年はありませんでした。
私の鼻はいま、寒暖差アレルギーでダメージを受けています。皆さまもお気をつけください。そしてなにはともあれ、あっという間に今年もあとふた月を切ってしまいました。今年の締めくくりに向け、どうぞ皆さま体調を崩さぬようご注意ください。
さて今回は、若年がん患者在宅療養支援事業についてお知らせいたします。
船橋市ではこれまで行われていた、ウイッグや胸部補正具の購入助成に加え、十一月一日より『がんで療養する四十歳未満の方が、住み慣れた自宅で安心して療養生活を過ごせるように、各サービスやケアマネジメントにかかる費用の一部を助成』する取り組みが開始されました。(十一月十日市ホームページ更新)
一般的に十五歳未満に発症した〈がん〉を「小児がん」と言いますが、十五歳から三十九歳の方々の〈がん〉を近年、英語のAdolescent and Young Adult (思春期および若年成人)の頭文字をとってAYA(あや)世代のがんと言われる様になっています。この世代の方々のがん療養において、やむなく症状が進んでしまい自宅での療養が行われる、またはそれを望まれる際に、四十歳未満であることから介護保険の対象外となってしまうと言う制度のはざまに位置してしまい、訪問介護サービスや福祉用具の購入費が自己負担となってしまうなど、十分な支援が行き届いていない問題があります。
そこで船橋市では、下記の支援事業を開始しました。
◎訪問介護や訪問入浴介護のサービス
◎福祉用具の貸与・購入費について
一ヵ月あたりに対象となるサービスの利用料の原則九割相当分(上限五万四 千円/月)を助成する
◎利用申請に必要な医師の意見書作成費(一回限り、上限五千円)と市が契約するケアマネージャーによるケアマネジメントが無料
※助成対象者要件及び対象となるサービスや福祉機器の詳細、上限金額については、船橋市ホームページまたは船橋市健康づくり課にてご確認ください。
若年者のがん療養は精神的にも経済的にも、言葉に表せない程の苦労があるものと受け止めています。今後の療養に、市の支援事業をご活用いただき、その不安や負担の軽減に少しでも役立て頂けることを願っております。
令和五年 小雪の候
岡 田 と お る(十一月十八日)
行政視察と三思而後行(さんしこうこう)
朝一刻、雨が降りましたが、昼時には穏やかな日差しに包まれた十月二十九日、船橋市宮本公民館で行われた文化祭「みやもとまつり」「ふくしまつり」に行ってきました。
様々な展示に福祉関連の体験会やステージでの演奏やコーラス、そして駐車場では、お餅やフランクフルトに焼きそばなど、出店が行われていました。地域の方々と社会福祉協議会の方々がおまつりを盛り上げ、笑顔が広がる和やかな催しでした。
その文化祭の書道展示で【三思而後行 さんし‐こうこう】という美しい書に足が留まりました。三たび考えてから物事を行うべし、と熟考を促す言葉。『あなたは熟考してる?』と問いかけられてくる様でした。達筆、恐るべし!前々日の二十六~二十七日に市議会文教委員会の行政視察に行ってきたばかりだったせいなのか、思わずこの言葉が響いてしまいました。
今回の文教委員会の視察は、愛知県半田市、大阪府堺市と豊中市で『総合型地域スポーツ施設について』『スポーツ基金について』『学校部活動の地域移行について』を視察して参りました。
『総合型地域スポーツ施設について』について、半田市にある「ソシオ成岩スポーツクラブ」は二十七年来の歴史があり、半田市から指定管理を受け、週末の部活動を休止している学校の代わりに、土日の活動を希望する子どもたちの受け皿となっています。また、文部省の総合型地域スポーツクラブ育成モデルの指定も受けています。さらに半田市では、来年から土日の学校部活動を廃止し、地域移行されるとのことです。
大阪の堺市、豊中市の両市は、船橋市に近い状況で、学校の部活動が主体で、「総合型地域スポーツクラブ」はごくわずかですが、堺市は中学校教員が主体となる組織作りが動き始め、豊中市ではサッカー、ラグビー、野球の高校スポーツ発祥の地である特色を生かした取り組みが行われていました。
『スポーツ基金について』堺市は、民間企業からの寄付金やふるさと納税が活用され、豊中市ではイオン株式会社との地域連携協定による【とよなかマチカネWAONカード】の利用収益の一部がスポーツ振興基金に寄付されるとのことでした。
『学校部活動の地域移行について』は、運営団体等の受け皿確保や整備・費用負担・学校と地域の協働体制の構築などが必要とされるので、両市とも悩ましい課題である様子でした。
各地域の特色に合わせた取り組みが視察できましたが、子どもたちの立場に立って、地域移行が望ましいのか、他の方法を探すべきか、船橋の現状に沿った方法を熟考しなければなりません。船橋のスポーツや健康増進政策はその土台とも言えます。市内の環境整備に人材の確保や育成、経済的課題、加えて施設等へのアクセスのための交通対策もなど、複合的で包括的な視点で考える必要があります。
孔子は二回考えれば十分、と言ったそうです。確かに時間をかけるわけには行かない課題ですが、三思而後行の姿勢を持って、しっかり検討して参ります。
令和五年 惜秋の候
岡 田 と お る(十一月四日)
埼玉県「虐待禁止条例の一部改正案」撤回に考える
秋深き隣りは何をする人ぞ (松尾芭蕉)
体調を崩した芭蕉が、晩秋の情景と自身を重ねて詠まれたとされている句です。
朝夕めっきり冷え込み、暦の上ではまさに晩秋ですが、日中は汗ばむ陽気で、まだまだ寒暖差の激しい季節の変わり目と言う感じです。新型コロナはもちろん、今年のインフルエンザの勢いはとても強い様です。どうぞ皆さま寒暖差に負けぬよう、体調管理を万全にして頂けますようお願いします。
さて、令和五年船橋市議会 第三回定例議会は十月十一日に閉会しましたが、その前日の十日、お隣の埼玉県議会で『虐待禁止条例の一部改正案』が取り下げられる、との報道が耳に飛び込んできました。
「児童の保護者などに対して、小学三年生以下の児童を住居その他の場所に残したまま外出するなどの「放置」の禁止を義務づけ、小学四年生から六年生までは努力義務とする(NHK埼玉WEB特集記事参考)」内容でしたが、十三日の埼玉県議会で正式に撤回されたとのことです。提案した自民党県議団から「県民などから数多くのご意見を頂いた。条例が運用されるにあたっては、その趣旨が十分に理解され、社会に広く受け入れられることが必要だ」とのコメントが出されています。
お隣埼玉県のこの出来事を皆さまはどう考えますか?
海外では、おおむね十三~十四歳以下の子供を一人で留守番させたり、外出させたりする状況を作った保護者の責任を問う法律がある国が多くみられます。世界的にグローバルスタンダードの様ですが、これは日本とは異なる社会形態や犯罪状況、さらに保護者の倫理観やその責任と義務への価値観など、それぞれの国、民族、地域の様々な歴史や習慣、常識などのもとに成り立って来た制度で、果たして今の日本にこのグローバルスタンダードが適応するのか?広く受け入れられるのか?と疑問です。確かに近年の国内犯罪の凶悪化は、虐待に限らず子供たちに様々な危険が迫っているとも感じますが、現状は、埼玉県民からの「共働き世帯やひとり親世帯の働く環境や、その他の子育て環境などを理解してほしい。」との声のとおりだと思います。現在は、七割近くが共働き世帯です。子育て現場に寄り添った提案ではないと言わざるを得ませんが、ひとつの視点が向けられたと私は考えています。
願わくば、日本ならではの方法で「みんなで子どもを育てる環境づくり」をすすめたいと考えています。子供を守ることは基本的な使命ですが、本質的な目的は子どもたちの「成長や成熟」を促すことです。今後の社会状況は一層複雑化するでしょうが、この環境や地域社会づくりを大人たちが責任をもって、知恵を絞りながら力を合わせて作り上げるその姿勢を広げることが、子どもたちの視点に立った取り組みにつながり、大人目線の規制づくりよりも、望ましいと考えます。
国内事情に合わせて様々な取り組みにチャレンジし、状況を適宜に見直し、また手直しをしていくことが、日本らしい子供たちの環境づくりのために重要です。この作業を辛抱強く繰り返すことが、今の子供たちのためだけでなく、未来の子供たちの環境づくりにもつながるのではないかと考えています。ぜひ皆様も一緒に考えて頂ければ幸いです。
令和五年 晩秋の候
岡 田 と お る(十月二十日)
一般質問に込めた想い
夕暮れに聞こえてくる虫の声に秋色を感じていますが、気温の低下は、酷暑を耐え忍んできた蚊も元気づけている様ですね。ここ数日、蚊に刺されることが増えました。 蚊もお腹がすいていたのかな…。寒暖差と虫刺され、どうぞ皆さまご注意ください。
さて今回は、私が今定例議会で行った一般質問の「持ち上げないケア(前号に掲載)」の他に、「船橋市内でのイベント開催における安全確保について」の質問について、ご説明いたします。
今夏は、新型コロナウイルス感染症が、インフルエンザ等の感染症と同じ扱いの5類感染症となり、暑さに負けず多くのイベントが再開され、どのイベントも、これまでにない人の集まりだったと実感しています。さらに今年は、船橋市民祭りが四年ぶりに開催されます。市内で行われるイベント開催については、これまで以上に安全対策への意識が必要であると考え、市の安全対策への取り組みについて質問をしました。
現在、同じ目的で一定の場所に、多くの人々が一定期間集まるイベントのことを【マスギャザリング】と言われています(WHO定義参照)。耳慣れない言葉だと思いますが、2020東京オリンピック前後から、この言葉が広がりました。イベントは、限られた空間で大人数が密に接するため、感染症が広がりやすい環境であることから、イベント時の感染予防対策等の重要性の意識が高められました。
また、イベント時の事故や災害対策として【エマージェンシーアクションプラン(緊急時対応計画)】を事前に作成し、警察・消防関係者に限らず、イベント開催の現場関係者が共通認識を持って、もしもの時に対応することが重要とされています。
これらの点について、市は、『これまでも行ってきた安全確保の取り組みを今後もしっかり取り組んで行きます。』との回答でした。
そして、「今後も様々な感染症への対策が必要と考えられること、自然災害の状況も規模もどんどん変化していること、そして社会状況からも様々な参加者がイベントに参加できるインクルーシブ(社会的な公正性、平等性、多様性の尊重)な場づくりへの配慮が必要となることなどから、市はイベント開催に対する安全確保へのガイドラインを作成し、市民の皆様に周知する必要がある。その取り組みを行って頂きたい。」と提言を行いました。
今後、市民の皆さまの活動はより活発になると考えます。イベント開催準備等において、市が提示する安全確保のガイドラインなどを基に、市民の皆さまが、安全対策やインクルーシブな地域づくりに積極的に参画し、この取り組みを通じて皆さまの地域社会への協力や意識の向上が、「未来の船橋づくり」への重要な一歩となってほしいと、そんな想いを込めて今回の質問を行いました。
今から百年前、明治大正時代を代表する文豪、幸田露伴は、『努力論』の中で、幸福を引き寄せるために、「幸福三説」なる三つの工夫を述べています。「惜福」とは、福を使い尽くしてしまわないこと。~福を人に分け与える「分福」はもっと大切。~「植福」とは、自分の力や感情、智恵などを使って、世の中に幸福をもたらす情趣、あるいは知識で貢献することである。つまり、世の中の幸福を増進し育てていく行為を植福と言うのだ。いい言葉ですよね。私もこうした想いを持って、未来の船橋づくりに向けて、今後も取り組んで参ります。
令和五年 秋色の候
岡 田 と お る(九月三十日)
第三回船橋市議会 一般質問
千秋楽は民を撫(な)で、万歳楽には命を延ぶ。
相生(あいおい)の松風、颯々(さつさつ)の声ぞ楽しむ、颯々の声ぞ楽しむ
これは雅楽の千秋楽という管弦曲で、演能の最後に謡われたことから、最後・最終日のことを千秋楽と言われる様になったそうです。酷暑の夏もそろそろ千秋楽を迎えてほしいと、インターネットで調べてみました。
しかし今日は、台風13号への警戒心が高まっている木曜日です。五日、火曜日には雷様が乗っている様な大きな黒雲が船橋の西の空に浮かんでいましたね。水曜日の夕方にはびっくりするような激しい雨が一刻、振りました。コンビニの軒先で雨宿りをする人たちに交じって私も空を眺めていました。明日八日金曜には台風が関東に上陸するとの予報を聞きながら、この原稿を書いています。どうか被害がない様に、皆さま心構えと備えを持って乗り越えましょうと、今は願うしかありません。
さて今回は、現在開会している第三回船橋市議会定例会で、私が一般質問で取り上げる「持ち上げないケア(ノーリフトケア)の普及と推進]について説明をさせて頂きます。
いきいき船橋144号でも掲載しましたが、現在、医療機関や介護施設、自宅での介助や介護などで、さまざまな器具を使用し、支援を提供する側と受ける側の双方の負担を軽減し、ケガを予防する取り組みが推奨されています。その目的は単に職員の業務効率向上や離職防止に限らず、器具やツールの力を最大限に活用し、介助や介護の際に余裕を持つことで、支援提供者と受け手の間により良い関係を築くための環境を整えることにあります。日本ノーリフトケア協会の調べによると、看護・介護に就いてから、体に痛み・違和感を覚えたことがある人が7割を超えているそうです。
以前も取り上げた哲学者メイヤロフの言葉によれば、「ケアとは、相手の自己実現の援助であり~自己実現は、ケアされる側のみではなく、する側の自己実現も含まれ、その関係性である」という発想が「持ち上げないケア」の重要なポイントと言えます。
(参考、ケアの本質・ミルトン・メイヤロフのケア論と看護・京大医療技術短期大学部紀要別冊)
現在、人材不足が根本的な課題ですが、それに加え支援提供者側の高齢化もますます進んでいます。また、市内の施設の環境も簡単に利用できる状況とは言えません。したがって、家庭内での介護・支援の必要性は、高齢者や障害者に限らずますます増加すると予測されます。加えてヤングケアラーもその対象に含まれることが考えられます。
介助や介護の器具は簡易的なものも各種あります。この「持ち上げないケア」という考え方とその方法を合わせて広く市民の皆様に普及させ、その支援を提供することが必要だと強く考えています。現在、船橋市では、「船橋市介護施設等の大規模修繕の際にあわせて行う介護ロボット・ICT導入支援事業」の取り組みが行われていますが、施設に限らず、より広い視野でとらえるべきだと考えています。将来の船橋市の状況を見据え、このような発想と取り組みを十分に普及させておく必要があると考えています。今議会ではこの「持ち上げないケアの普及と推進」について、執行部と議論をさせて頂こうと考えています。
令和五年 初秋の候
岡 田 と お る(九月七日)
予報は自分のためならず
酷暑の真っ只中ですが九月以降も残暑が厳しいと、気象庁が予報を発表しましたね。この予報、どう受け止めて、どう備えるべきだろうか…と考えています。このところ繰り返される猛暑・酷暑予報に台風もですね、少し混乱気味の自分がいます…。
あらかじめ(予め)ものごとについて推しはか(測)り、それを人々に知らせて、備えてもらうことが「予報」です。もちろん不確実なこともありますので、予測の正誤は気象庁に任せるとして、この予報は自分自身に関するものなのか?それとも…他の誰かに関するものなのか? 改めて考える必要があるのではないかと思っています。
問題が起らぬよう予防することはもちろんですが、もし問題が起きても最小限にくいとどめる様に備える事は当然です。しかし最近、こうした情報の受け止め方について【自分がしっかりしなくては!】【自己責任だ!】と思いすぎている方がいるのではないかと心配しています。熱中症や寒暖差疲労の予防策は、身体の冷却や水分摂取や体調管理に努め、自分の体の異変を敏感に察知して適宜適切に対処する事が大切です。しかし、自分で解決しようとしても限界があります。日頃から予防に最善を尽くしていても、時には問題が発生してしまうことがありますね。個人の対策が強調されがちですが、もしもの時は、近くにいる他の人、つまり「あなた」の存在がとても重要になると思います。【バイスタンダー】と言う言葉はまさにそうした状況で隣にいる人やその場に居合わせ人が手助けする役割を担うと言う言葉です。例えば、熱中症などの対処方法は、実のところ自分以外の人のために行う方法であると、ご理解していただけると思います。
独居高齢者や学校での体育の後や帰り道に熱中症とみられる状態で命を落とされた方々のニュースにとてもショックを受けています。予防しているから大丈夫?暑さに慣れているから大丈夫?指導しているから大丈夫?そう思っている時にすでに症状が進んでいることがあると思います。自分では気づけない、うまく人に伝えられない、そんな状況になってしまうことは少なく無いと思います。他者に協力を求める素直な姿勢、そのお願いを引き受けてくれる人、隣にいる「あなた」が他者を気に掛け、助け舟を出すことできる関係性が重要なのだと思います。自分で対処できないことを、安直に自己責任だ!と、切って捨てはいけないと思います。自然の変化は、私たちにこの関係性の重要性を思い起こさせているように感じています。
自分ではどうしようもできないことは、他にも沢山あると思いますが、人の様子に気づいて声をかけ合えることはとても大切な予防策だと思います。でも、うかつに他人に声をかけるとかえって怪しまれる複雑な世の中であることも事実ですので、他の人々と協力し、本人に代わって適切な人とのつなぎ役を果たすことも有効です。つまり、「予報は自分のためならず…」自分の備えと共に他者を想う事。予報を聞きながら、私たちはこれからの状況の変化に対して柔軟に対応し、協力し合う必要がある。そう呼びかけられているのではないかと思いました。
間もなく九月議会が始まります。私も「あなた」のとなりに立つ一人として、そして議員として、自分にできることにしっかり取り組んで参ります。
令和五年 残暑の候
岡 田 と お る(八月二六日)
酷暑雑考
今年の夏は、ほんとに沸騰してますね。この暑さと強い日差しに、頭がぼ~っとしたり、クラクラしたりしませんか?(私もだいぶやられています…)
寒暖差の激しい室内と外の行き来を繰り返すうちに自律神経の働きが乱れ、頭痛やめまいなどの体調不良が起きやすい状態になってしまうことがあります。こうした状態のことを近年、『寒暖差疲労』と言い、注意が促されています。予防方法は適度な運動と睡眠、そしてバランスの良い食事が重要ですが、これは… そうです、熱中症対策でも言われていたことですね。
熱中症も寒暖差疲労も基本は体調管理と、からだのリズム(自律神経機能)を整えることが重要です。環境調整技術(環境を人の身体に合わせる技術)は進歩していますが、根本は人のからだにかかっています。自分のからだの能力自体をある程度引き出し、それに技術を組み合わせてからだを守り、活動をサポートすることが重要です。当たり前ですが、非常に大切なことだと思います。
寒暖差疲労も熱中症も、酷暑が到来する前の暑熱順化が重要なポイントですが、すでに酷暑に突入しています。ここは、あの手この手を駆使して、今年の夏を何とか乗り越えて頂きたいと思っていますが、この経験は既に来年への準備にもつながっています。また来るであろう酷暑に備えて、皆さまの気持ちもからだも、ギアチェンジの夏になる様、引き続き体調管理に気を配って頂きたいと願っています。
変化と言えば、今回の台風7号は今までの台風一過のイメージを一変させましたね。被害は全国におよび、温帯低気圧に変わった後も各所で線状降水帯が発生し、被害をもたらしました。新幹線のダイヤの乱れがあんなに長引くとはとても驚かされました。環境・インフラなどの実害に加えて、人々や物資の移動に関連する社会的・経済的なダメージも大きかったと思います。
報道でも混乱している駅内で、ダイヤの回復を待つ多くの人々の姿が映し出されていました。こうした状況の時、何が一番必要な手だてになるのか?と考えると同時に、皆さんが状況を受け入れて辛抱強く復旧を待っているその姿に、人々の底力を垣間見たような気がしました。災害への防災・減災対策の重要性はもちろんですが、根本的には、人の心とからだのたくましさが、現代の環境変化に立ち向かう重要な土台になるのだろうと、しみじみ感じました。
環境の変化や災害に対して、人々が乗り越えていける心とからだを育める船橋づくりが私のテーマです。これからもスポーツや医療・福祉の分野からしっかりと考え、取り組んで参ります。
令和五年 葉月
岡 田 と お る(八月十八日)
沸騰の夏、スポーツの夏
二十四節気の小暑(七月七日頃)から立秋(八月七日頃)にかけて送られる手紙が『暑中見舞い』。これがこれまでの通例ですが、七月末にグテーレス国連事務総長が、地球温暖化時代は終わり【地球沸騰時代が到来した】と警告しました。
…これからは暑中見舞いではなく『沸騰見舞い』…? などと暢気なことも言っていられない程の暑さや急激な気象の変化の現状です。そして今、沖縄を襲っている台風6号には背筋が凍る思いです。物理学者・随筆家で、「災害は忘れたころにやってくる」の言葉を残した寺田虎彦の「災難雑考」に【人間は災難をくらって生き残ってきた。】と言う一節があります。この言葉にどきっとさせられますが、人間を取り巻く環境への向き合い方を考え直さなければならないと、改めて強く感じさせられています(2022年、平凡社、串田孫一編:寺田虎彦随筆集)。皆さまどうぞお気をつけてお過ごしください。
さて今回は、スポーツについてのお知らせをさせて頂きます。
まず現在、高校生最大のスポーツの祭典、インターハイ『翔び立て若き翼 北海道総体 2023』(七月二十二日から八月二十一日)が開催されています。大会スローガンは「轟かせ魂の鼓動 北の大地へ大空へ」です。船橋からも多くの高校生の皆さんが参加をしています。種目によっては北海道以外の山形県でカヌーが、栃木県で水泳、和歌山県でヨット競技が行われます。
北海道ならいくらか涼しいのでは?と期待しましたが、八月一日のオンラインニュースで「北海道でも熱中症、インターハイ選手が相次いで搬送」と報道されました。選手達には、がんばってほしいのですが、無理もしないでほしい…複雑な心境です。
私の母校市船も、サッカーをはじめ各競技で頑張りを見せてくれています。私が所属していた体操部の皆さんは、八月三日から五日までの日程です。今はその結果を楽しみにしながら、この原稿を書いています。『後輩のみんな連覇目指してガンバです!』
さらに、今年のスポーツ健康都市宣言40周年を記念したイベントが市内で実施されています。第一弾は七月九日に、若き日に渡米し、その後アメリカ体操界を牽引し続けてきた富田洋一氏と、2020東京オリンピック体操金メダリストの橋本大樹選手の記念講演が行われました。第二弾は、十月九日にスポーツフェスタが船橋市運動公園で開催予定。そして第三弾は令和六年一月二十日に、市立船橋スポーツフェスティバルが船橋市運動公園で開会予定です。(詳細は船橋市ホームページをご覧ください。)スポーツ健康都市船橋にふさわしいイベントとなることを願っています。
あつい暑い沸騰の夏、今後ますます進んで行くのでしょうか。スポーツ活動はもちろん、市民の皆さまの様々な活動においても、具体的な暑さへの対策が、政策レベルで必要になっていると、その実感が日々高まっています。今後の重要な課題や対策として、スポーツ政策に限らず、様々な観点でこれまで以上に検討をすすめて参ります。
令和五年 酷暑の候
岡 田 と お る(八月二日)
船橋市の支援策情報
今年は暑い!とにかく暑いですね。しかしこの暑さの中、豪雨災害に遭われた地域で懸命に復旧作業をされている皆様のことを想うと心配でなりません。心からお見舞いを申し上げます。
熱中症予防には体の変化の情報をうまくキャッチするために『おしっこの色を見ることが推奨されています』透明に近ければ体内の水分量は比較的足りていることを意味します。逆に濃くなっていれば水分量が不足気味であることを示しており、その回数も減ってきます。自分のおしっこからも情報が得られます。とにかく熱中症予防に努めて頂きたいとお願いを致します。
さて、熱中症に限らず、情報にうまく気づけずに「状況が変わってしまった」となっては適切な対策が取れません。暑くて気持ちも萎えぎみのことと思いますが、ぜひ市の情報のご確認をお願いいたします。今回は、『広報ふなばし(七月十五日号)』に掲載された内容についてお伝えします。これは、物価高騰による市民や事業者の負担を軽減するために、市独自の政策を含めた支援策を実施するというものです。
「皆さんの生活を守るための給付・補助・助成を実施」より。(広報ふなばし2ページ目)
【世帯向け】
*子育て世帯に給付金を支給
県の小・中学生への給付に加え、市独自に新生児を含む未就学児(令和6年4月1日生まれまでの新生児が対象)と高校生相当年齢の人および平成15年4月2日から平成17年4月1日までに出生した特別児童扶養手当の認定を受けている人を養育する保護者に対し、児童一人当たり1万円を支給。(10月末支給予定)
*非課税世帯等に3万円を支給
令和5年住民税非課税世帯および均等割のみ課税世帯に1世帯あたり3万円を給付(7月下旬から順次、案内と確認書を送付予定)
そのほか、船橋市独自の支援策として、商店街向け【商店街消費活性化支援事業補助金】、事業者向け【エネルギー料金高騰対策助成金】【事業再構築・設備投資促進補助金】【貨物自動車運送業者等燃料高騰対策助成金】。
また、路線バス・タクシー事業者向け【エネルギー価格高騰対策支援金】、農業経営者向け【肥料・諸材料費等を助成】、そして【生活困窮者支援を行う団体に補助】が行われます。必ず詳細を広報ふなばしもしくは市ホームページでご確認いただくようにお願い致します。
こうした情報に気づいていない方も少なく無いのではないかと心配しています。ご自身はもちろん、周囲の方で支援を必要としている方にも広く情報が届き、市の支援策を有効に活用していただきたいと考えております。
令和五年 炎暑の候
岡 田 と お る(七月二二日)
あの手この手
『梅雨の雷(つゆのらい)』は、梅雨もそろそろ終わり夏になる兆しだと思っていましたが、今は昔の話となってしまった様ですね。最近の若者にとってのイメージも、いま西日本で被害を発生させている線状降水帯やゲリラ雷雨のような気象変化の激しい季節が梅雨だと認識されているのではなかろうか?そう考えながら空を見上げました。
高温多湿に風水害や雹にも、皆さまくれぐれもご注意下さい。
さて、令和五年第二回定例議会が六月三十日に閉会しましたので、私の一般質問「市民の健康づくりの場」の項目について、ご説明をさせて頂きたいと思います。今回の「健康づくり」という言葉には、若者や中堅、働き盛りの世代の方々への応援の思いを込めています。
船橋の令和五年四月一日現在の人口は、647,597人で、65歳以上人口は155,270人。市全体で約24%の高齢化とされています。しかし、65歳未満の成人人口(18~64歳)396,059人が実質的負担を担うと想定した場合の高齢化率は約28%を示します。若者や中堅世代への負担は深刻です。
18歳未満の子どもが、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護などを行う「ヤングケアラー」や、子育てと介護を同時に担う「ダブルケアラー」の問題も発生しています。晩婚化、出産年齢の高齢化、少子高齢化、核家族化などの問題が折り重なるように、若者や中堅世代の肩にかかっています。この世代への応援と具体的なサポートが今後の重要なポイントだと考えています。
船橋市の高齢化問題への取り組みも力を注がなければなりませんが、同時に、若者や中堅世代の方々にとっても、経済的な側面だけでなく、日々を充実させ、魅力を実感することができる船橋であってほしいと考えています。この世代の方々が腰を据えて船橋を支え、そうした大人の背中を子供たちに見せながら、充実した地域生活を過ごして年を重ね、安心して次の世代の船橋に自分たちも支えてもらえる。そんな船橋であってほしいと思います。
少々突飛な質問でしたが、具体的に若者・中堅世代の方々が市内でワクワク楽しく過ごすことができる「大人のための公園」を作るべきだと提案しました。この提案は、今の社会状況から考えるとハードルの高い問いかけだったと思いますが、この世代への市の認識を確かめる目的で質問をしました。市は「公園をつくります」とは答えてくれませんでしたが、市もこの世代の方々への思いは十分にあると確認できました。
今後のポイントは市内の若者・中堅世代の活力を高めることです。若者・中堅世代の意見や要望を政策や施策に反映させ、市の未来づくりに参画しやすくすることが重要だと考えています。この発想を持った市の取り組みをますます加速させるため、今後もあの手この手で未来への船橋づくりをサポートして参ります。
令和五年 文月の候
岡 田 と お る(七月八日)
変わり目
『梅雨ごもり 眼鏡かけたりはずしたり (ジャック・スタム)』
梅雨なのに、体の中が水無し月?と言うほど暑い日が続いています。私のメガネは汗で曇っています。季節のうつろいも世の中の情勢も思わせぶりな近頃の様ですね。とにもかくにも健康あっての物種。皆さまどうぞご自愛ください。
さて今回は変わり目のお知らせです。皆様もご存知のとおり、次の選挙から衆議院の小選挙区が改定となります。
1994年から衆議院選挙は、小選挙区比例代表並立制が行われています。
選挙区の狭い小選挙区制は、候補者が有権者に対して自分の政治主張を訴えやすいことや二大政党制をうながし、政権交代が可能な制度であると言われますが、死票が多く出ることや小政党には不利なことなどが指摘されています。
千葉県の選挙区数は、これまでの13区から1区増加し14区になります。船橋市の西側は千葉4区、東側は14区に真っ二つに別れる事となりました。さらに、4区には市川市の北部、14区には習志野市全域が含まれます。
『自分はどっちになったの⁈』…ですよね。市内選挙区の変わり目が、少々入り組んでいます。飯山満町の一丁目は4区ですが、二丁目、三丁目は14区になります。そして、前回は13区だった船橋市の丸山は4区に、船橋市の北部は14区に戻りました(おかえりなさいませ!)。
慣れるまで本当に分かりにくいと思います。是非、船橋市ホームページの「衆議院選挙小選挙区の区割りについて」でご自身の住所の確認をお願いします。(下記のQRコードからもご覧いただけます。)
4区の地域はこちら
14区の地域はこちら
今回、野田佳彦元総理は14区に挑む決意をされました。そして、4区では若き新人水沼ひでゆき氏が挑戦の決意を表明しています。(野田よしひこ かわら版1360号)
お二人とも、船橋のため、国民のためにと日々フルスロットルで活動されています。来るべき挑戦の時に向け、私も全力でお二人をサポートして参ります。皆さまどうぞよろしくお願いします。
令和五年 水無月の候
岡 田 と お る(六月二三日)
地域包括ケアシステム
本格的な夏の訪れを告げる夏至が近づく六月八日、関東が梅雨入りとなりましたね。
今年の夏至は六月二十一日との事。太陽が一年で最も高く昇り、北半球では昼が一番長く夜が一番短い日となります。太陽の光が一日の中で最も長く続く、「日長きこときわまる(至る)」日なのですが、梅雨空の中となるのでしょうか…。
雨と暑さのダブルパンチ、たぶん梅雨明け後も酷暑でしょうね。今年の夏も大変そうです。先日の台風や線状降水帯による豪雨、そして地震の心配もあります。予報はあくまで人知の予測です。自然はこちらの都合を考えてくれません。地震への備えと高温多湿の夏を乗り越える体づくりをお願いいたします。
さて、現在、市議会は令和五年第二回定例会が開催されています(五月二十九日~六月三十日)。今回は、私が一般質問で取り上げた地域包括ケアシステムについてお話しをさせて頂きます。
まず、国内の高齢化事情についてです。昭和二十二~二十四年生まれの方々(団塊の世代)すべてが七十五歳以上となるのは、2025年です。六十五歳以上人口は、30%に達し、七十五歳以上人口は3657万人に達する見込みです(内閣府平成二十八年版高齢社会白書予測)。国民の四人に一人が七十五歳以上という深刻な状況になり、「2025年問題」と呼ばれています。
この世代では、何らかの病を抱えることは当然でしょうし、認知症者の数もかなり増加するでしょう。コロナ禍で増減はありましたが、医療、介護費は間違いなく増加の一途です。さらに、国内の医療機関と病床数は実は減少しつつあります。
この状況下、高齢の方々の思いとしては、いつまでも長く住み慣れた地域や自宅で過ごしたいと言う声が少なくありません。また、現実的にそうせざるを得ない局面にも直面しています。これらの事情を勘案し、各自治体の状況に即して、高齢者が地域や住まいで医療や予防、介護や生活支援などを受けられる一連の体制を作るよう国からの要請もあり『地域包括ケアシステム』づくりが進められてきました。
船橋市の現状は、住まい、医療、予防、介護、生活支援の五つの取組と専門職種の皆様とのチームワークにより、一連の仕組みの形が整えられて来ました。
船橋の『地域包括ケアシステム』は、これからいよいよ磨きをかけていく段階ですが、この超高齢社会への取り組みは、システムと専門的な人材だけでは手に負えませんし、残念ながら他人事と言って済むことでもありません。自分や家族の年齢的な状況などに関わらず、誰もが関わっていかなければなりません。こうした社会状況を包括するのはシステムではなく地域の取り組みです。しかし、市民の皆様へのお知らせはまだ十分とは言えません。特に高齢ではない世代の皆様にもご理解とご協力を頂くことが、「2025年問題」への対策の鍵であると考えています。皆様にそうしたことを実感して頂き、ご協力をいただけるよう、市への働きかけを今後も推進して参ります。どうぞよろしくお願い致します。
令和五年 夏至の候
岡 田 と お る
臨時議会報告
「春に三日の晴れなし」とはよく言ったものですが、熱中症の注意を呼びかけた前号の『いきいき船橋148号』をお配りした翌日は、一転、寒さが戻ったり、また暑くなったりと、激しい寒暖差でくらくらするような先週でしたね。
事務所近くのクリーニング屋さんでは、暖かくなったからとクリーニングに出したコートを、受け取ったその場で羽織って帰ったお客さんもいたそうです。そして台風も心配です・・・。
ほんとに人が思うようには自然はいきません。自然の変化を敏感に察知する感覚が重要だと思っています。
さて、今回は臨時議会(五月十八・十九日)についてご報告をさせて頂きますが、その前に、市民の方から『選挙が終わった後はどんなことがあるの?』と言う質問の声を頂いておりましたので、こちらも少しお伝えします。
まず、四月二十三日の投開票日後、当選が確認された候補者に船橋市選挙管理委員会から連絡が届きます。そして四月二十五日に当選証書付与式が行われました。五月一日に議員と市役所理事者の初顔合わせの全員協議会が行われ、これから四年間、市の施策や取り組みについての議会を担うメンバーが一堂に会しました。五月十一日には『議員としてのコンプライアンス、ハラスメント防止等』と言う改選後初の議員研修会もおこなわれ、私も『時々の初心、忘るるべからず(世阿弥)』の心で臨みました。
五月十八日の臨時議会までの間には、議員それぞれが自分の取り組みや、政治姿勢に沿って会派と言うグループを結成するのか、または会派に属さない無所属の立場を選択し申告します。議場内での座席位置は、各会派に席割が行われ議会の承認を受けて決定されています。もし任期中に会派の変更や無所属への移動がある場合、その座席も変更されることがあります。基本的に期数の少ない議員が前の席です。議員の座席位置にも注目頂くと、議会の雰囲気が読み取れるかもしれません。
そして今回行われた臨時議会(これが今期の初議会です)では、議会内の役職決めが行われました。議長・副議長をはじめ、常任委員会の委員や各委員会の委員長・副委員長、さらに市の運営に関係する審議会や議会等の議員が選出されました。議長と副議長の選出は議会内で選挙が行われました。(詳細は船橋市議会ホームページをご参照ください。)
私、岡田とおるは今回、「議会運営委員会」と「文教委員会」に所属し、議会運営委員会では委員長を拝命しました。これからの『船橋づくり』に向けた議会運営と様々な課題への審議にしっかり取り組んで参ります。よろしくお願い致します。
令和五年 皐月
岡 田 と お る
汗をかくことが大切
夏も近づく八十八夜とは季節の変わり目を告げる言葉です。おおむね五月二日頃だそうですが、立春から数えて八十八日目をさし、この頃から霜が降りなくなるため、稲の種蒔きや茶摘みの目安とされています。しかしなんと、まだ五月というのに、近づくどころかすでに日中は真夏と言えるほどの暑さが続いています。
新聞やネットニュースの見出しにも、「本日も真夏日!」「熱中症による搬送者続出!」「対策は暑熱順化を!」などの言葉が飛び交っています。近年の気候の変化は、少し恐怖さえ感じるほどではないでしょうか。
この急激な気温の上昇に体の準備が追いつかないのも無理もありません。暑熱順化が非常に重要な対策であると言えます。
「暑熱順化」という言葉は、日々見聞きする言葉となり、すでに多くの方に認知されていると思いますが、実際の取り組みにおいてはどうでしょうか?
もちろん、急激な気温上昇に対しては、まずは空調機器を使って涼しい環境を作ったり、暑い時間帯の活動をできるだけ控えるという対策がとられていると思います。これらの対策は必要不可欠ですが、それだけでは、体の暑熱順化がすすまないと言う悩ましい状況が起こってしまいます。むしろ、室外に出た際の暑苦しさや体の不快を一層強く感じてしまうかもしれません。暑さに強い体は暑い環境下で経験を積むことで獲得されます。体が暑さに慣れるには時間がかかるということです。確かに、これは難しい課題ですね。
暑熱順化は少し暑い環境下で体を動かし、汗をかいて体温調節をする練習を体にさせることが重要です。単純に汗をかくことで、発汗による体温調節機能の向上や発汗中の塩分濃度の低下、皮膚血管の拡張、循環血液量の増加など、暑さへの対策としての体の働きが備わってきます。
もちろん熱中症になってしまうほど無理をしてはいけませんし、適切な水分摂取も忘れてはいけません。実際に少し暑さを感じる環境で意図的に活動を行ったり、入浴方法を工夫して汗をかく練習を行うことが有効です。暑熱順化はおおむね二週間程度で起こると言われています。夏本番が到来する前の時期に取り組むことが重要です。世代や体の状況に合わせて、「暑熱順化」に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
体の機能を向上させることは、決して容易なことではありません。ただ守るだけではなく、適切な負荷をかけてそれに対抗できる力を体に養う取り組みが必要です。日本の夏に備えるための重要な要素は、健康的に汗をかくことです!これが鍵と言えます。
いい汗を流して、夏を乗り越えていきましょう。よろしくお願い致します。
令和五年 向暑の候
岡 田 と お る
安心立命
ゴールデンウィークのさなか、石川県能登地方で震度6強の地震が発生しました。繰り返す揺れと、不安定な気象状況に避難所等での生活は心身への負担がさぞ厳しいものであろうと思います。被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
さて、四月十六日告示、二十三日投開票日の船橋市議会議員選挙が行われました。市議会議員選挙の投票率の全国平均は44.26%、今回の船橋市は34.73%(前回から微増)でした。これは各自治体の議員が、有権者の半数以下の方々からの信任で選出されていると言う事です。ショッキングな言い方ですが、自治体の行く末を担う人材を選ぶ選挙であるという意識を持っている方々が少数派で、選挙への関心が低い方々が多数派と言うのが現実です。
少子高齢社会や多様性を持った地域づくりが必要とされる現在、政治不信につながる「疑心暗鬼※1」の心が広がることに危惧を覚えます。対義語としての「安心立命※2」の心が人々に広がるように、議員として選ばれたと言う気概を持って、自分の思いや考えをしっかり伝え、理解していただける方を一人でも増やして行けるように努めて行きたいと思いますが、とても複雑な社会状況であることは間違いありません。
スペインの哲学者ホセ・オルテガ・イ・ガセット(1883~1955)は【反対者と共に統治する】と。そして三木清(1897~1945)は【混乱の世の中には総合の弁証法よりも混合の弁証法が必要である】と言葉を残しています。(考えや立場の違いを受け止め、すり合わせ、時には違ったままでもお互いを尊重し、こまめに微調整を続けながら人々と共に政治や地域づくりに取り組むことの厳しさと、その取り組みへの期待が込められている言葉だと解釈しています。)
自分とは異なった考えや思いを持った方々も沢山いる、むしろその方が多いことを常に意識しなければ、ひとりよがりになってしまう。オルテガや三木の言葉を改めてかみしめ、『様々な考えや意見に丁寧に向き合う姿勢を決して忘れるな!』と自分自身に言い続けながら取り組んで参ります。もちろんたやすい事ではありません。
皆さまにも素直にご理解とご協力のお願いを、辛抱強く続けて行かなければならないと覚悟をしています。きっとそのふんばりへの期待も込めて、三期目の議席を預からせて頂いたのではないかと考えています。
今後も、皆さまと共に取り組む【ふなばしづくり】しっかり臨んで参ります。
令和五年 皐月
岡 田 と お る
※1疑心暗鬼…疑心が起こると、(ありもしない鬼の姿が見えるように)何でもない事まで恐ろしくなること。
※2安心立命…天命を知って心を安らかにし、物事に動じないこと。
ハビリス・ふさわしさ
春爛漫、今年は桜の開花が早く、桜の花びらに船橋が包まれました。
三月十三日からは、マスクの着用は個人の判断に委ねることになり、行動制限も緩和されました。お花見いかれましたか?
市内に活気が戻ってくる兆しを感じましたね。桜の下をのんびりお一人で、家族やお友達、パートナーとにこやかにお散歩したり、集まっている風景がなんだか懐かしく、これが日常だったなぁ…としみじみ感じました。でも感染症はなくなってはいません。基本的な感染予防をお忘れなきようお願い致します。
医療界では標準予防策(スタンダードプリコーション)と言う取り組みが行われています。習慣化され、ほぼ無意識的にもしっかり感染が予防されています。コロナ過で、皆様にもこの標準予防策が身についているのではないでしょうか。ただし、花粉症の方は意識して目鼻をこすらない様にご注意い下さい。今後も標準予防策をもって、様々な活動を皆様と一緒に行って行きたいと考えています。よろしくお願いします。
改めまして、千葉県議会議員選挙では我々の仲間『野田たけひこ』氏が見事に三期目の再選を果たし、早速エンジン全開で活動されています。今後も一層、市・県・国と連携を強化し、船橋づくりに励めることを嬉しく思っております。
さて、今回は野田県議も多様性を認め合う社会づくりの推進に取り組まれていますが、私からはリハビリの観点から、この多様性についてお話をさせて頂きたいと思います。
私が理学療法士として関わってきた「リハビリテーション」と言う言葉は、そもそも「リ・ハビリス」と言う言葉から来ています。簡単に説明すると、『リ』は『再び』、『ハビリス』は『ふさわしい』と言う意味です。対象となる方のふさわしい状態や状況に戻るための支援全般を指してリハビリテーションと表されます。
厚生労働省の用語解説の一部を引用すると、《身体的、精神的、かつまた社会的に最も適した機能水準の達成を可能とすることによって、各個人が自らの人生を変革していくための手段を提供していくこと》と解説されています。リハビリテーションが、ケガや病気に限ることではないとお気づき頂けると思います。
これを踏まえて現在の社会状況を見ると、自分自身、何が、どう自分にふさわしいのかと、その段階ですでに悩んでしまっている方が少なく無いのではないでしょうか。自分自身がこの『ハビリス』を自覚できることが、多様性を認め合える土台ではないかと私は考えています。
年齢・性別・国籍・人種・民族・障害の有無・性自認・性的指向。さらには、価値観・仕事観・宗教・学歴などの多様性を尊重し受け止め、支えられる船橋づくりに今後も取り組んで参ります。
※スタンダードプリコーション…「汗を除くすべての血液、体液、分泌物、損傷のある皮膚・粘膜は感染性病原体を含む可能性がある」という原則に基づき、手指衛生や個人防護具(マスクやガウン他)の着用など感染リスクを減少させる予防策を示しています。
令和五年 春爛漫
岡 田 と お る
桜咲く
「桜咲く…だよ。」こう言って、私に日体大の合否通知を渡す母の顔が、この季節が来るたびに思い出されます。
「合格したよ」と言ってくれればわかりやすい…でも…なんで先に見たの! と、なりそうですが、この言葉のおかげで、心配で本人より先に見てしまったけれど、自分で確かめて喜ぶ私と一緒に喜びたいと言う母の思いがじんわり伝わってきたことを今でも覚えています。
例年より早い東京の桜の満開は、週末の雨でクールダウンでしょうか。市内の花化粧はこれから一気に広がることでしょう。久しぶりにお花見の規制も緩和方向ですが、このごろ急性アルコール中毒の救急搬送が増えているとの報道を耳にしました。飲みすぎにはくれぐれもご注意ください。なにはともあれ、まずは皆様に「桜咲く」よき春が訪れることを願っております。
さて、早いもので二期八年が経過し、任期最後の定例議会も閉会となりました。当初のころは緊張の連続。もちろん今も緊張感を持って臨んでいますが、【言論の府】と言われる議会での発言が、こうも重たく自分に跳ね返ってくるものなのかと、たじろいでしまった当時の自分を鮮明に覚えています。今でも言葉の選択がうまくなかったとか、あの説明の仕方では伝わらなかったのではないかと、議会のたびに反省しきりです。
それでも何とか、骨髄ドナー支援事業や災害時のオストメイトストーマの供給体制の見直し、AEDの配置やスポーツ振興、それから地域包括ケアシステムなど、私の提言が市長部局に届いたものと思っています。
議会での質疑は、時に鋭く、時に攻撃的で、簡潔明瞭なことが良いのはたしかですが、なかなかどうして議会の議論は多様です。合意形成の場として、分かり合えないことや答えがないことに向き合い、互いを尊重しながらその一致点を探って行く場であると考えています。
分かりやすい言葉は時に、相手に考えてもらうチャンスを減らしてしまうことに配慮が必要だと思っています。言葉に込められた思いや意図を言葉がすべて表せるものではありません。人は複雑ですから単純にはいきませんよね。
『市民の声を議会に届けます!』私も、そう言っていましたが、言葉だけでなく本当に伝えるべきことや、本当に大切なことはなにかをしっかり見つめて丁寧に議会に届けなければならないと、この八年間で改めて実感しています。
コロナ過で広がったダメージを跳ねのけて行くためにも、皆様の声と言葉に込められた思いにしっかり向き合い、そこに自分の言葉を乗せて、これからも皆様と共に船橋のより良き未来をめざして参ります。よろしくお願いします。
令和五年 向春
岡 田 と お る
持ち上げないケア
三月一日の春一番から気温も急に上がってきた感があります。桜の開花も間もなくですね。先日、衣替えで押し入れに頭を突っ込んでいたら、腰がピキッ!と。
こ、これは例の・・・【ぎっくり腰】?! 【急性腰痛】!
人によっては【びっくり腰】欧米では【魔女の一撃】と呼ばれているんですよ。あわてて自分でストレッチ。トレーナーと理学療法の知識が役立ち、無事でした。
いわゆる【ぎっくり腰】は、腰の椎間板(骨の間でクッション様の働きをしている組織)や関節の退行変性(人生の経過によって衰えてくること)が起きていたり、長い時間同じ姿勢で腰の筋肉が固くなってしまった時などに起こります。腰は人類の弱点などとも言われることがありますので、どうぞ皆様ご注意ください。
さて、今議会も三月二十四日の閉会日へ向け、後半戦となりました。今回は私が質問で取り上げた「持ち上げないケア」について、お話しさせて頂きます。
介護・介助をする時、起き上がりや乗り移り、移動のサポート等に道具や機械を用いると、サポートする側も、される側も身体的・精神的な負担と不安を軽減できます。この、両者がしっかり向き合えるケアを「持ち上げないケア」とよびます。
介護人材の腰痛発生は離職の大きな要因の一つと言われています。もちろん介護者側も高齢化していきます。人員不足の現場で、時間に追われながらの介護は腰痛発生の危険はもちろん、対象者の落下やケガなども誘発しかねません。そうした事故防止のための研修やマニュアル作成はむしろ、現場の時間を圧迫し、かえって負担を増加させてしまいます。悪循環に陥って、現場は心も体も疲れ果ててしまっていないかと心配しています。サポートされる側も忙しそうな現場で手伝ってもらいたいけど申し訳ないとか、時には怖さを感じてしまう時もあるのではないかと想像します。
そうした現場を支援するために船橋市では、介護施設の大規模修繕に合わせた介護ロボットの導入や、障害福祉分野におけるロボット等の導入支援策が行われていますしかし、現状は十分とはなかなか言えません。介護・介助が安心して行えること、受ける側も安心して任せられる様に、機器やロボットを活用した「持ち上げないケア」を広げる必要があるのではないかと考えています。
哲学教授のミルトン・メイヤロフは「ケアとは、相手が成長し、自己実現することを援助する事、自己実現とは、ケアされる側のみではなく、する側の自己実現も含まれ、ケアはその関係性である」と述べています(参考、ケアの本質・ミルトン・メイヤロフのケア論と看護・京大医療技術短期大学部紀要別冊)。この発想は、介護・介助の目的をあらためて示していると思います。こうしたケアは、高齢者や障害を抱えている方に限らず、ヤングケアラーへの支援や他の分野にも有益ではないかと考えています。
今後も「持ち上げないケア」について研究をすすめ、船橋に役立てて行けるよう取り組んで参ります。
令和五年 菜の花の候
岡 田 と お る
児童相談所に関する勉強会に参加して
月も雲間のなきは嫌にて候
室町時代の茶人、村田珠光が残した言葉と言われています。村田珠光はあの一休さん(一休宗純)から、禅と茶の湯の心得を授かり、「詫び茶」の作法を創始したとされています。そして珠光の作法を受け継いだのが、あの千利休です。
雲一つ無い夜空に浮かぶ月はたしかに美しい。しかしいささか味気ない。雲の合間に顔を出す月のあるがまま、自然を受け止め、風情を味わう。不完全さや複雑さをひっくるめて、しみじみと受け取れる、寄り添える心の持ちようについて、考えさせられる言葉ではないでしょうか。
さて、今回は二月十日に行われた「児童相談所に関する勉強会~社会的自立が難しい大人の「そだち」について考える~」会に参加して来ましたのでご報告致します。
この勉強会は、令和八年に設立が予定されている船橋市児童相談所が、十分に機能を果たすために必要な児童福祉に関わる体制強化について船橋市医師会も支援を惜しまないとして、市議会との連携を推進するために医師会理事の方々によって企画された会に、健康福祉委員会副委員長として私も参加をさせて頂きました。
まず司会進行役の医師(小児科医)より『子どもを適切に養育することが社会の維持につながる』と題して、ご自身の診療経験を交えながらお話をいただきました。
「小児科診療の中で、子どもや人との関わり、そして子育てに難しさを感じている方の支援に向き合う場面で《子を立てれば親が立たず、親を立てれば子が立たず》という状況に多々でくわし、苦悩させられている。」医師自身、院内に留まらず地域や関係各所に積極的に関りながら取り組まれている姿勢が伝わって来るお話でした。
次に理事の医師(精神科医)による『社会的自立が難しい大人の「そだち」について考える』と題した講演を伺いました。
「〈そだち〉の中の出来事で、おとな自身がとても生きづらい大人になってしまうことがあり、周りも本人も認めるほどに子どもに対する愛情を持っているにもかかわらず、ふとしたきっかけで子どもとの向き合い方を見失ってしまう。そうした方々には、医療的な介入や社会制度的な支えはもちろん、周囲の人々との関係性や関わりが欠かせないと言う事。」また、「診療を受けている方のお子さんが『うちのお母さんには、縁の下の力持ちがいる』という意味の川柳を学校で詠んで褒められた。」と言うお話を伺い、大人の〈そだち〉に対する気づきを頂けました。自分でも、どうにもできない自分自身を抱えている方々(あなた自身がそうなる可能性も含めて)に、医療や社会制度にもまして周囲の人々の受け止めや繋がりや働きがけが、大人も子供も重要となること、その大切さを改めて考えさせられるお話を伺うことができました。
市の児童相談所設立計画は進んで来ていますが、不完全で複雑な世の中を受け止めつつ、共に歩んで行ける人々の心の持ちようも育みながら、子どもも大人も穏やかに過ごせる船橋を目指して行きたいと考えています。今回は良い会に参加できたことに感謝しております。
令和五年 如月
岡 田 と お る
ままならない学校部活動
昨日は南風、今日は北風が吹いています。各地の大雪や雪崩被害のニュースを見聞きし、彼の地に暮らす友の顔を思い浮かべながら、気をつけてほしいと願い、また被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
もちろん船橋もまだまだ油断できませんね。立春の急な冷え込み、急な気温上昇は体に応えます。市内の新型コロナやインフルエンザの感染報告も続いています。受験シーズンも真っ只中です。自然も人もままなりませんね。どうぞ皆様、体調管理にご注意下さい。
さて、今回は学校部活動の地域移行について取り上げさせて頂きます。
スポーツ庁と文化庁は二〇二二年十二月二十七日に「学校部活動および新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」を公表しましたが、これは2018年に策定されたスポーツ庁の「運動部活動の在り方~」と文化庁の「文化部活動の在り方~」に関する総合的なガイドラインを、二〇二二年の夏に行われた部活動の地域移行に関する検討会議の提言を踏まえ、統合させ全面的に改定したものです。計画では二〇二三年から三年の計画で、まず休日の活動を地域に移行する事、対象は公立中学校部活動を基本として、原則高等学校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部も適応するとなっています。
この方針に対して、昨年十一月十七日から十二月十六日に行われた意見募集で「三年間での移行達成は現実的に難しい」との多くの意見から、計画を見直し、二〇二三年から二〇二五年の三年間を改革推進期間とし休日の学校部活動の段階的な地域連携と地域移行を進めるが、「地域の実情に応じて可能な限り早期の実現を目指す」とされました。状況が少し変化しましたが余裕が出来たとは言えません。
すでに文部科学省では、教員の働き方改革推進の一環として、現在全国各地の拠点校で実践研究が進められています。
スポーツ庁・文化庁は、少子化が進む中、将来に渡り生徒がスポーツ・文化活動に継続して親しむことのできる機会を確保するため(中略)、地域の子供達は学校を含めた地域で育てるという意識の下、生徒の望ましい成長を保障できるよう、地域の持続可能で多様な環境を一体的に整備。と概要で示しています。
今の社会状況としてやむを得ない取り組みだと理解していますが、話の進み具合に子供達が振り回されてしまわないだろうか?子供たちの成長や成熟を社会の都合や大人の目線から縛りつけてしまう事にならないだろうか?と、とても悩ましく考えています。部活動環境は本当にままならない状況を迎えています。教員の方々の事情、社会状況は重要ですが、「子供たちの成長や成熟について」を、ど真ん中において今後の方針を整え、準備に臨んでいかなければならないと考えています。次の議会では、この事について船橋市の考えと取り組みを改めてチェックする予定です。またご報告致します。
令和五年 立春
岡 田 と お る
教育現場のひとり一人の力になる為に
今年もあっという間にひと月が過ぎて行きますね。その昔、節分は季節の別れ目を表す言葉として、立夏、立秋、立冬それぞれの前日のことを言っていたそうです。宮中で節分に行われていた【ついな(追儺)の儀式】鬼払いとして豆をまいて厄払いをし、新年の幸せを願うことが一般に広がったのが節分の豆まきと言われています。今年は一層力を込めて、コロナ過と言う鬼を払うために豆をまきたいと思います。
どうぞ皆様にたくさん福が届きますように。
さて先日、道端で後輩にばったり再会しました。「確か教員をがんばっていたはず、そろそろ中堅世代だな…」と気軽に近況を訪ねると、実は教員はやめてしまったと、口ごもりながら「授業や生徒指導や部活に頑張っていたが、年々任される責任と仕事量が増え、子供のためにと一生懸命やっているのに、激しいクレームを父兄から受けたり、教員間の人間関係にも疲れて果て、燃え尽きてしまった感じです。それでも担当する学年の子供たちが卒業するまではと頑張って、子供たちの卒業にあわせて自分も辞めました。精神的にもだいぶダメージを受け、暫くふさぎ込んでいましたが、子供たちへのスポーツ指導に関わりたいという気持ちもまだくすぶっています。最近ようやく元気が出てきましたがまだまだ不安ばかりです。時々自分は責任から逃げてしまったのでは…と考えてしまいます」と、打ち明けてくれました。
瞬間、一月一六日のデジタル朝日の社説が頭をよぎりました。文部科学省の調査で、2021年度に精神疾患で休職した教員は6千人、一ヵ月以上の病気休暇を合わせると1万1千人で過去最多。要因は保護者対応の複雑化、教員間での仕事のバランス、コロナ禍による教員同士のコミュニケーション不足などが挙げられ、若手の割合の高さへの懸念と働き方改革の実質的な取り組みの必要性が・・・と言う内容です。
後輩には「逃げたのではなく、頑張って来た自分への骨休めの時間を自分で作れたのではないか?そう選択・判断できたことはよかったと思うよ。」と伝えました。
子供たちが、はつらつと学び、育っていくためには、教員の方々もはつらつと輝ける教育現場である必要があります。私も体育教員養成校と言われた日本体育大学で教職課程を取得しました。根本的に現場の先生方がじっくり腰を据え子供たちに向き合える学校の現場をこれからの社会状況に合わせてどう築いて行くべきなのか、そして一度ダメージを受けてしまった子供も教員もリカバリーしてもらうための支援体制をどう構築して行くべきなのか、教育現場のひとり一人の力になる為に、私がすべきことを丁寧に考えながら活動に取り組んで参ります。
令和五年 節分
岡 田 と お る
卯年のスタート
いよいよ2023年 令和五年 卯年が始まりました。
新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
コロナ禍で迎えた三度目のお正月、年末年始も関係なく仕事に追われている方々、今も診療や看護や介護を続けて頂いている皆さま、そして、ご自身やご家族が感染して療養を余儀なくされている方々には、「お疲れ様です」、「ありがとうございます」、「お大事にしてください」とお伝えしたいと思います。
今年の干支の卯は、そのイメージから、穏やかで温和な年だとか、元気よく跳ね回る様子から、何かをはじめるのに縁起が良い年などと言われています。今年の初日の出もとても綺麗でした。お日様に向かって、「どうか皆さまにとって穏やかな良い年になりますように」と、よくよくお願いをしてきました。
この「いきいき船橋」も今回で140(ひとしお)号目、新春に幸先の良い号数でスタートを迎える事に、なんだか縁起が良い気がしています。八年前の第1号の自己紹介から、時々の私の考えや想い、議会の出来事や市の情報などをお伝えしてきましたが、これまで続けてこられたのもご指摘や励ましのご意見などを頂いた多くの皆さまのご理解とご協力のおかげです。心から御礼を申し上げます。
現在船橋市は、六十四万人を超える人口規模で国内最大の中核市となっています。世代別に、十四歳以下が約八万人、十五歳から六十四歳が約四十一万人、六十五歳以上が約十五万五千人で、年少人口が12%、高齢化率は24%(令和四年四月一日住民台帳データ)と超少子・超高齢化の現状ですが、人々の価値観の多様性と創造力がひろがり、市の活力も高まりつつありました。
しかしコロナ禍は、人々の心や身体、そして日常生活や社会活動に大きなダメージを与えました。元気を振り絞るにもなかなか難しい・・・という方も少なく無い状況だと受け止めています。
私の好きな英語に「アイラブユー」があります。夏目漱石が『月が奇麗ですね』と訳した話は有名ですが、明治の始め、日本人が『あなたの力になりたい』と訳したと言う話を若い頃に聞いてとても感銘を受けました。
船橋市民の方々の健やかな日常の為に、どんなお手伝いが必要なのか。「アイラブユー」の心を持って『あなたの力になる市政』そして『あなたの力になる船橋づくり』に今年も取り組んで行き、皆さまが前向きに日々を過ごしていただけるよう、私がこれまで培ってきた、スポーツとリハビリテーションの経験を注いで、人々の活力の源、「元気をサポート」するために一生懸命活動してまいります!
令和五年 新春
岡 田 と お る
令和四年の締めくくり
ぴんとした冷たい空気にきらめく朝陽はとても綺麗ですが、冷え込みは一段と強まっています。北陸の大雪はとても心配ですね。室内と外の温度差は、思いもよらず体の負担になります。対策の秘訣は、首もと、手首、足首と「くび」のつく身体の部分の保温に努めると良いと言われていますよ。ぜひお試しください。
もういくつ寝るとお正月と言う師走、今年の締めくくりへの体調管理をお願い致します。
まずは、船橋市が行なっている『新型コロナ抗原検査キットの購入費助成』についてです。助成期間が令和五年一月十七日まで延長されました。合わせて、市内五十一ヶ所の薬局等で実施されている無症状の方への無料検査も継続中です。年末年始の帰省や移動のご都合に合わせて活用のご検討をお願いします。詳細は、船橋市ホームページ 『新型コロナウイルス感染症 特設ページ』でご確認下さい。もし、自己検査で陽性が確認された場合は、千葉県陽性者登録センターへの登録をお願いします。持病などがあり不安な方は、かかりつけ医又は年末年始に相談できる医療機関を予め確認しておいていただく事をお勧めします。(下記QRコードで読み取れます。)
また千葉県では、令和四年十二月五日から令和五年二月二十八日まで、『千葉県オンライン診療センター』を開設しました。基本は、より医療支援が必要となる方々への適切な環境を整えるために、有症状で新型コロナウイルス抗原定性検査の自己実施の結果が陰性となった重症化リスクが低い方を対象としていましたが、現在のインフルエンザの流行状況などを踏まえて、その対象の拡大も進められています。年末年始で医療機関へのアクセスも一層スムーズに行えなくなる恐れもあります。もしもの場合を想定して、ぜひ事前の備えをお願い致します。(下記QRコードで読み取れます。)
さて、船橋市議会は、最終日間際まで追加の案件などがありましたが、二十三日に閉会となりました。
今回の一般質問では、私のテーマでもあるスポーツと健康について、来年迎える「船橋市スポーツ健康都市宣言四十周年について」と「学校部活動の地域移行について」を取り上げました。
スポーツは、『する、みる、ささえる』と言う実質的な側面に加え、スポーツと言う価値や文化としてのスポーツは、人々が能動的に人生に取り組む事への心の栄養剤・ビタミン剤となる力を持っていると考えています。
超少子・超高齢化の船橋で市民の皆さまお一人おひとりのこれからの健康と人生の質(QOL)の充実を目指す為には、全ての世代の人々へ「スポーツを通した働き掛け」を行うことも、とても重要なポイントになると私は考えています。
若者世代の皆さまがいきいきと活躍していただく事、子供たちが伸び伸びと成長して行ける事、市民の皆さまが、いくつになっても健やかに日々を過ごしていただける事、その土台となる船橋づくりに、これからも前向きに取り組んで行くぞ!と言うと思いを持って、今年を締めくくり、新たな年を迎えたいと考えています。一年間ご愛読いただき、ありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。
令和四年 師走
岡 田 と お る
年末年始の新型コロナ対策
今年もいよいよ年末ですね。朝晩の冷え込みにダメージを受けますが、日中の陽射しに救われる思いです。寒暖差のせいでしょうか、道端に咲く花の色が鮮やかな気がします。コロナ禍とインフルエンザへの心配にかぶせて年末の忙しさ、日常のあれやこれやで、気分も滅入りがちではありませんか?病は気から、とも言いますので身近な自然で、どうぞ、ほっと一息、リラックスしましょう。
師走を迎え色々と慌ただしくなると同時に、新型コロナの勢いは増しています。十二月七日の市の陽性者数は、707人。同日の速報値で市が把握している療養者数は27000人(内、自宅療養が2568人[調整中含む])と報告されました。軽症や無症状者が多数の様ですが、大変残念なことに命を落とされている方もおられます。心からお悔やみを申し上げます。
必要な方に適切な医療が行われる為に、基本として感染者数を抑制すること。気づかないうちに周囲に広めないことが大切です。人々が集まる機会も徐々に戻りつつあり、どうしても出向かなければならない時もあると思います。十分注意していても、感染してしまうことが増えています。おかしいな?と感じた時の、いち早い検査の実施と、陽性が確定したら登録センターへの登録が重要です。もううんざりかもしれませんが、根気強くご協力をお願いします。
そこで改めて船橋市で活用できるコロナ対策の情報をお知らせ致します。
年末年始に向けての手順を整理しておいてはいかがでしょうか?
もちろん日ごろの予防が大切ですが、備えを持って年越しを迎えましょう。
令和四年 霜夜の候
岡 田 と お る
もうはまだなり?まだはもうなり…
【有様は 寒いばかりぞ はつ時雨】
【座敷から 湯に飛び入るや 初時雨】
晩秋から初冬にかけて最初に来たしぐれを「はつ時雨」と言うそうですね。どちらも一茶の句ですが、先週は一時のしぐれではなく、一日中冷たい雨の勤労感謝の日でした。
新型コロナウイルス感染症は、第八波の感染拡大期の入り口だとか、すでに突入しているとか…「もうはまだなり、まだはもうなり」と言った状況です。合わせて季節性インフルエンザの流行の懸念が強まっています。皆様どうぞ引き続きの感染予防と体調管理をお願いします。
さて、今回は第四回定例船橋議会が始まった、十一月十八日から船橋市で取り組まれている「新型コロナ抗原検査キット購入費助成」についてのお知らせをいたします。
『市では市民の皆様が購入する新型コロナ抗原検査キットの費用に対して、1キットあたり700円の助成を市独自で行います。』
*感染陽性時の登録について、販売店でも説明等があります。
陽性の場合は登録手続きをお願いします。
この取り組みは、新型コロナとインフルエンザの同時流行への備えとして、現状も大変混雑している発熱外来等医療機関の負担軽減と、感染陽性が確認された方へ適切なタイミングで、医療支援が行われるための手立てとして、船橋市薬剤師会の協力を頂きながら行われます。
県の濃厚接触者等への抗原検査キットの配布は、九月三十日以降、現在中止となっています。市の購入助成の対象期間を活用し、備えて頂くことをお勧めします。
未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染症はもちろん、他の感染症への予防も重要です。
日常的に様々な感染症と常に向き合っているという心構えを再認識すべき時代が来たと考えています。今後も様々な取り組みで、一緒に乗り越えて行きましょう。お願い致します。
令和四年 霜月
岡 田 と お る
健康福祉委員会視察報告
急に気温が下がり、めっきり冬めいてきましたね。同じお日様なのに、ついこの前までは迷惑顔で日陰に駆け込み、今は陽射しの温もりににっこりしています。同じものでも、時や場所、受けての事情で良くも悪くも…「人の心と秋の空」というのでしょうか、同じでも違う事の不思議をしみじみと味わっています。皆様、どうぞ寒暖差対策と体調管理をお願いします。
さて今回は、十一月二日に実施された健康福祉委員会の視察についてご報告します。
目的は、東京都北区と足立区で取り組まれている、いわゆる『ゴミ屋敷』対策についてです。
今回の視察先は、七月二十九日に本委員会で「いわゆるごみ屋敷について/セルフネグレクトについて」のテーマで参考人としてお招きした東邦大学看護学部・大学院看護学研究科の岸恵美子氏のお話しから、実際に取り組んでいる自治体に出向いて理解を深める為に選定されました(コロナ禍の視察先調整は一苦労でしたが、当日は穏やかな陽射しに恵まれました)。
あらためて『ごみ屋敷』という言葉は、「ごみ」が野積みの状態で放置された建物もしくは土地のことで、地域社会の問題と捉えられている状況を表しています。
国土交通省は2013年の段階で、全国の市町村でごみ屋敷問題が発生し、戸建て住宅のみならず、マンションやアパートなどにも同様のいわゆる「ごみ部屋」が多数存在することがわかっていると調査報告を出しています。(時事用語辞典、集英社・イミダスページ、ゴミ屋敷条例を参照)。
最近、「ごみ屋敷・部屋を片付ける!」などの言葉をメディアでも見聞きする機会が増え、皆様も『ごみ屋敷』に対するイメージを何となく持っている方が少なく無いと思いますが、簡単に「片付けられない人の部屋や家」と言えるものではありません。
その背景には、身体的な不調や病や加齢、精神的な病や大きなショックや極端な不安をきっかけにしたセルフネグレクト、または経済的な事情や地域社会との関係性など、非常に複雑で複合的です。世界でも古くから問題意識が持たれており、1947年アメリカニューヨークのコリヤー兄弟の話しがネットで検索できます。誰でも何時でも起こりうることでしょう。
また、この問題は一見、環境や住宅分野のテーマでは?と思われるかもしれませんが、その背景から人々の健康や医療や地域のとの関わり、さらには人生の質をどうとらえるのか?と言う事までもが深く関わっています。健康福祉分野の役割も重要です。分野は違うようでも人々の問題として、同じ視点と同じ思いで、行政全体はもちろん法律・警察などともしっかり力を合わせて向き合わなければならない事であると改めて実感しました。
足立区では2012年に条例が議決され、北区では相談対応フローが運用されていますが両区役所は環境部門に専門の部署を設け、そこを起点に健康福祉部門をはじめ区役所全体での積極的な連携が行われていました。どちらの区も一人ひとりの状況に寄り添う・向き合うために担当課の枠を超えた協力を惜しまない姿勢が強く感じ取れた視察でした。
船橋でも今後の地域課題の大きなテーマとなると考えています。今回の視察を船橋での対策づくりにしっかりつなげて参ります。
令和四年 神帰月
岡 田 と お る
【お米券】【福の神】【縁結びの神】
神無月は和風月名で十月。その昔、旧暦の十月に全国の八百万の神々が出雲で縁結びの相談をするために集まり、各地の神様が不在となると言われた事から「神無し月・神無月」。
逆に神様が集まる出雲では、この時期を「神在月」として「神在祭・神迎祭」が行われ、その相談事(神議り・かむはかり=会議)がまとまって、地元にお帰りになる際のお見送りの「神等去出祭(からさでさい)」も執り行われているそうです。(出雲大社ホームページ等参照)
他方、それぞれの地方にも、留守番役の神様がいると言うお話しや、地元の神様の出発や帰りを迎える神事が伝え残されているそうですね。折しも、旅行支援が推進されている今、神様達も各地域の支援を上手く使ってもらえているのかしらと心配してみたり…失礼しました。
冗談はさて置き、感染症対策への医療体制の整備やワクチン接種、国民への情報提供の在り方には甚だ疑問を感じていますが、各地域や経済の活性を目指した今回の支援策が、これまで苦労を強いられてきた飲食や旅行業界の皆様にとって、また参加される皆様にとっても、福の神、縁結びの神となる事を本当に願っています。しかし今後も新型コロナや季節性インフルエンザなどの感染症と常に向き合っていると言う心の備えも必要です。どうぞご注意下さい。
今回は、令和四年第三回定例議会で議決された『物価高騰対策生活応援事業費(お米券配布)』についてお知らせします。(補正予算額は約九億四千五百万円で対象世帯は約十五万世帯)
令和四年九月一日時点で船橋市に住民登録がある以下の世帯が対象です。
一世帯につき【お米券四四〇〇円分(四四〇円×十枚、十キロ相当分)】が支給されます。
対象世帯には、十一月上旬に事前案内が送付され、十一月下旬に特定記録郵便にて世帯主宛に【お米券】が送付されます。申請は不要です。
(【二】の世帯は十二月中に事前案内の送付)詳しくはホームページでご確認下さい。
市の執行部の、「物価高騰による家計の負担軽減と食べ盛りのお子さんや親元を離れている単身の若者世代にお米を食べて頑張ってほしいと言う思いを込めています」と言う説明は印象的でしたが、議場では様々な指摘や質問が飛び交う議論が行われました。確かに改善点はあるとも感じましたが、一方で、市民の皆さまを応援したいと言う率直な市の姿勢とその取組は、いま大切な事だと私は受け止めました。さらにこの事業に限りませんが、こうした取組みは市と市民の皆さまとの協力、つまり受け止め方や使い方でより良い結果を生み出せると考えています。福の神としての【お米券】と前向きに捉える事で、本人も周りの人々も縁が広がる良ききっかけになるのではないかと考えています。もちろん事業のチェックはしっかり取り組んで参りますが、今回のお米券を皆様の【福の神】【縁結びの神】として受け取って頂ける事を願っています。
令和四年 神無月
岡 田 と お る
新型コロナウイルス感染症全数届出見直し
重ねて猛威を振るった台風、復旧作業はいまだ落ち着いていない様子が伝えられています。被害に見舞われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
近ごろは、秋の虫の声に和まされますね。これでようやく涼しくなるかと思いきや、まだ日中の日差しは強く、寒暖差に悩まされている方は少なくないと思います。十月からは衣替え、半袖か?それとも長袖・・・どうやら私にはまだ半袖が必要な様です。季節の変わり目、どうぞ皆様体調管理にはご注意下さい。
さて、令和四年第三回船橋市定例議会(八月二十九日~)も十月四日に閉会です。
主な議題は、『令和四年度一般会計補正予算』、『条例改正の件』、『教育長ほか委員の任命・選任について』、『令和三年度決算認定』などの議案や発議案、陳情の審議が行われました。
健康福祉委員会では「新型コロナウイルス感染症の全数届出の見直し」の報告がありました。今回は、この「全数届出の見直し」について、ご説明させて頂きます。
船橋市新型コロナウイルス感染症対策保健所本部は九月二十日付けで、
千葉県では、新型コロナウイルス感染症の「全数届出」を見直し、六十五歳以上の高齢者や重症化リスクの高い者のみに発生届を限定する仕組みを九月二十六日に開始します。発生届の対象外となる軽症者は、「陽性者登録センター」に登録する事で、宿泊療養や配食サービス等の支援が行われます。と報告しました。では、市民の皆様にとって何が変わるのか、少し説明させて頂きます。
まず、感染が疑われた場合はこれまで通り発熱外来等の受診やご自身での検査実施と言う事で変わりはありません。
今回の「届出の見直し」は医療機関の発生届出作業に「対象・対象外」の区分を設けたという事です。対象は・六十五歳以上の方・医師が入院が必要と判断した方・重症化リスクがあり新型コロナウイルス感染症治療薬の投与又は新たに酸素投与が必要と医師が判断した方・妊婦の方で、これまでどおり市保健所に医療機関が報告します。見直しは、医療機関の負担の削減が目的です。つまりこの見直しで対象外とされた方々は、陽性が判明した場合、医療機関受診者でも、ご自身で検査された方でも、ご自身で千葉県の「陽性者登録センター」に登録して下さい。と言うことなのです。限定したのは医療機関の作業で、むしろ皆様にご協力をお願いしているのです。陽性でも対象外だから、軽症だからと自己判断で登録しなくて良くなったのではありません。ご注意ください。症状の急変や重症化は誰にでも起こり得ます。登録されないと「船橋市新型コロナウイルス感染症フォローアップセンター」の支援が届きません。感染状況の把握もできなくなります。もちろん陽性が判明しても症状や事情でスムーズに登録が出来ない場合もあると思いますが、皆様のご理解を頂き、対象外でも軽症でも必ず登録手続きをお願いします。
(市ホームページ:新型コロナ感染症特設ページのご確認をお願いします。)
令和四年 爽秋の候
岡 田 と お る
スポーツの秋
天高く、残暑の厳しい秋ですね。朝夕の気温はだいぶ下がりましたが、日中の日差しはまだまだ強ので、どうぞ体調管理にはご注意下さい。
さて、秋と言えばスポーツ!とは限りませんが、十月一日から十一日に「いちご一会とちぎ国体」十月二十九日から三十一日に「全国障害者スポーツ大会いちご一会とちぎ大会」が開催されます。昨年、一昨年の大会はコロナ禍で中止。三年ぶりの大会です。千葉県選手団として船橋の選手の皆様も活躍してくれることと、期待をしています。
「国民体育大会」略称は(国体)ですが、この名称は二〇二四年開催予定の佐賀国体から「国民スポーツ大会」に改められることになっています。略称は「国スポ」だそうです・・・(なんでも無理に略さなくていいと思うのですが…)
国民体育大会の第一回目は戦後混乱期の1946年でした。記録によると「国民に勇気と希望を与えるものであり、深く内省した民主的にして文化的な再建意欲の発動から、国民の体育大会として発足した。(引用:国民体育大会の研究 権学俊 著)」と残されている様です。時代性を感じますね。しかし国民体育大会については、歴史的背景や昨今の社会事情を含めて複雑な点もあるのですが、ポイントはスポーツを通して人々に良い影響を広げる役割を担っている大会と捉えています。
現在「スポーツ」は、世界的な共通語と言え、日常的な健康に関わるものからトップスポーツ、そして世代や障害の有無に関わらず人々の多様性にアダプテット(適合)するパラスポーツまで、多くの人々に影響を与えています。
日本でも「スポーツ」は当たり前に社会に浸透し、「健康を土台にした地域社会の活性化や地方創生、経済効果も期待できる」「オリパラを通じて共生社会を作っていく」という大きなプラス面の影響もありますが、今回、東京オリンピック・パラリンピックで汚職事件が発生したとの報道が飛び込んできて、マイナス面での影響を与える事となりました。私自身長年スポーツに、そしてこのオリンピックにメディカルスタッフとして関わった者として、とても残念に思うと共に、改めて考えさせられています。
船橋市は来年「スポーツ健康都市宣言」から四十周年を迎えます。「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革」として、子供達の部活動環境の変化も迫っている状況です。
これからの子供達や、今もスポーツによって人生を豊かにしたいと思っている市民の方々の事をしっかり思い浮かべながら、船橋市にスポーツの良い影響を広めるために、私自身がスポーツの世界的な文化をもっと咀嚼して取り組んで行かなければならないと、強く、想いを新たにしています。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
《後輩の活躍》
栃木国体は、会期前大会として、水泳、体操、バレーボール(ビーチバレー)、弓道、が九月十日から開催されました。体操競技の結果は、市立船橋高校体操部のメンバーで構成された千葉県少年男子チームが見事優勝を果たしました。インターハイ、全日本ジュニア選手権大会に続き、三冠達成!後輩の皆さん、おめでとうございます。
令和四年 秋分の候
岡 田 と お る
秋きたりなば…
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびおり)かき数ふれば(かきかずふれば)七種の花(ななくさのはな)」
「萩の花(はぎ)尾花(おばな)葛花(くずはな)なでしこの花 女郎花 (おみなえし)また藤袴(またふじばかま)朝顔の花(ききょうのはな)」
万葉集 山上憶良のこの二首が秋の七草と言われているようですね。
台風の多い秋となっています。今回は十一号です。船橋も今朝、はげしい雨が降ったり止んだりと落ち着かない天気です。とにかく台風被害が出ないことを祈っています。
季節の変わり目、急に秋めいてきたかと思えば、暑さがぶり返したりと、この寒暖差は体にこたえます。これまで熱中症対策でこまめに口にしていた水分も、気温の低下で急にすすまなくなりました。夏の疲れに寒暖差が相まって、自律神経が乱れ胃腸の調子を崩す方が少なくない様です。季節柄、お腹のリラックスも心がけて下さい。
さらに、コロナ感染もまだまだ落ち着いていません。感染回復後も怠さや咳が続く後遺症に悩まされている方が少なくありません。一般に治療薬が普及する日が一日も早く整う事を待ち望んでいます。
さて、子ども達の夏休みも明けましたが、今年の夏休みの自由研究に「政治と選挙」をテーマにした、理学療法士の知人のお子さんからインタビューを受けました。レポートを拝見させてもらうと、選挙制度を調べて、国政と地方自治体選挙の違いやその仕組、十八歳選挙権などについて、とてもくわしく調べてまとめられていました。中学生のころからこうした世の中のことに関心を向け、自分で色々調べる好奇心とバイタリティの高さにとても感心させられました。部活に明け暮れ、夏休みの宿題は最終日に家族の手を借りながら大慌てでやっていた私とは大変な違いです。
コロナ禍での制限や、大人達の様子などを敏感に受け止めて自分なりに世の中を理解しようとしたのではないかと察しました。
インタビューで、「市議会議員としてどんな事をやっているんですか?」と質問されました。ご両親も私と同じ理学療法士なので、リハビリテーションという事を例えに、お答えしました。「人々の困り事を受け止めて、その人がどうやってその人の望む人生に向き合って行くのかをお手伝いするのがリハビリテーションです。そうしたサポートチームの一員に理学療法士がいて、主に病気やケガの回復のお手伝いをします。でも、人々が人生を自ら活動的に過ごして行くためのお手伝いは、病気やケガに限らず、その人を取り巻く様々な事柄にも働きかけていかなければなりません。今私は、理学療法士であり市議会議員として、市民の皆様が心も体も元気に船橋で過ごしてもらえるためのサポート、いってみれば船橋市のリハビリテーションに取り組んでいるつもりです。」とお話ししました。少し伝わりにくかったかな?と反省。でも、この発想が私の活動の基本なのです。
夏休みの自由研究を通して、将来やってみたい仕事の候補に、理学療法士?それとも市議会議員?を、夢を持って加えてもらえる事を密かに楽しみにしています。
令和四年 初秋の候
岡 田 と お る
いちふな魂
台風八号が去ったあとも各地で大雨の被害の発生が続きました。被害に見舞われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。この時期の湿度の高さは身体に熱がこもりやすく、気付かぬうちに体力を奪い、熱中症の危険性も高めます。コロナ感染症が疑われてもスムーズに受診しにくい状況もありますので、体調管理にはくれぐれもご注意の上お過ごし下さい。
そんな中、市立船橋高校(いちふな)野球部の甲子園での頑張りは、ここ船橋に大きな励ましを届けてくれたのではないでしょうか。『攻めろ、守れ、決めろ、市船!』の「市船soul(ソウル)」とともに、選手も応援団も、まさに「いちふな魂」の勇姿が現れていたと感じています。残念ながら二回戦で甲子園を後にすると事となりましたが「いい試合だった」「最後まで粘った戦いっぷりに感動した」と様々な方から私も声をかけて頂き、卒業生としてとても嬉しく思っています。また、今回の市船野球部甲子園出場に当たっては、市内の多くの皆様から励ましや応援を頂きました。同窓会の一員として御礼を申し上げます。ありがとうございました。
さて、私はと言えば、市船野球部の初戦を画面で見守った後、毎年横浜で開催されている体操の全日本ジュニア体操選手権の大会救護に向かいました。
体操競技は演技の華やかさとは裏腹に技を失敗した時の怪我の発生は少なくありません。大会中に発生した選手の怪我に対して、早期治療や早期回復を考慮しながら医師と共にその場で初期処置を行う役目が大会救護です。参加者全てを対象として、大会の雰囲気を壊さないよう、決して目立たずに、選手が安心して全力を出せる為の大会運営をサポートすることが任務です。言わば縁の下の活動ですが、もしもの時には、適切さと迅速さが要求され、救護者側にとっては高い緊張感の続く活動です。市船体操部卒業生としては、こちらが本職といったところです。
大会期間中の選手の怪我は軽症から重症まで全身的に発生します。ジュニア期の選手にとって怪我をしてしまった際の処置が先の選手生活にも大きな影響を与えると言っても過言ではありません。選手たちは、日々練習を重ねて大会に臨みますが、感染対策の影響で練習が制限された選手もいたようです。そうした不安や大会の緊張に加え、いつもとちがう競技会場という場の演技です。
大会の終わりに、市船体操部、男子団体優勝という結果を聞き、ほっとするやら、嬉しいやらでした。選手の皆さんお疲れ様でした。そして後輩諸君、おめでとうございます。
私の市議としての現在の活動は、母校で培った「いちふな魂」に重ねて、こうしたスポーツ現場の経験が土台となっていると言えます。スポーツが人々の人生に与える影響と、その環境をみんなで作り支えていく事の大切さ。この実感を船橋市政にうまく融合させて行けるように、今後も取り組みに励んでまいります。
令和四年 残炎の候
岡 田 と お る
大変な夏
新型コロナウイルスの感染爆発に、炎暑による熱中症の危機。更に地域的な線状降水帯による大きな被害が発生しています。この原稿を書いている今も周辺の地域に雷鳴と激しい雨が降って来ました。尋常ならざる今年の夏、日々何かに追い立てられているような息苦しさを感じてしまいます。そんな時、ローマ帝国時代の哲学者「セネカ」の「人生の短さについて」と言う一冊がおすすめです。ちょっと気を緩めると流されてしまいそうな日常を見つめ直すきっかけになるかも知れませんよ。皆様どうぞ穏やかに日々をお過ごしください。
そんな夏ではありますが、嬉しい知らせを市立船橋高校野球部が届けてくれましたね。十五年ぶりとなる甲子園出場です。実は私は、平成五年の七十五回大会に出場した当時の市船野球部のトレーナーとして一緒に甲子園に行かせて頂きました。今回の喜びと共にその時の記憶が蘇って来ています。長丁場の県内予選を勝ち抜き、本番はいよいよこれからです。映画「二十歳のソウル」の人気も後押ししてくれています。八月八日の初戦突破を、今の私は願いを込めてエールを贈るばかりです。
さて、市内の新型コロナ対応についてです。皆様も大変な思いをされた方が沢山いらっしゃると思いますが、急激な感染増で初期対応が行われる医療現場の混乱は極まり、日常的な診療への影響が懸念されています。社会的にも一部公共機関が休業せざるを得なくなったと言う報道にとても驚きました。八月二日には救急医療分野の学会から「軽症者は受診を控えて」と声明が出されました。(NHK NEWS WEB)。
市内の自宅療養者数は令和四年七月二十三日現在の市保健所報告で六千九百名を超えています。まだ増えてしまうのかと、とても心配しています。
受診が難しい場合、現在は県の「新型コロナウイルス感染症検査キット配布・陽性者登録センター」の利用となりますが、船橋市でも八月十日より六十五歳未満の感染が疑われる症状のある方への無料PCR検査事業が開始しされます。どちらもホームページからの申し込みです。前もって県と市のホームページのチエックをお願い致します。
また、日常的な予防や自宅療養において、基本的な手洗い、うがいや消毒が必要ですが、改めてマスク使用と室内換気について、東北大学大学院理学研究科の「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」で強調されています。この声明で述べられているウイルス対応マスク使用と、換気による空間のエアロゾル濃度の抑制が、この夏の状況下において、効果が期待できるのでは無いかと考えています。換気は冷房中でも空気の流れを作る程度の窓開けでも効果的と言われています。
一日に国内で二十万人を超える感染報告が続いています。国による対策等の整備もあまり進んでいるとは感じられません。今年も大変な夏ですが、皆様との協力で、あと一踏ん張り、もう一踏ん張りと乗り越えていきましょう。どうぞ宜しくお願いします。
令和四年 炎暑の候
岡 田 と お る
第七波
新型コロナウイルス感染症第七波が現在進行形で押し寄せています。市内の状況は、「発熱外来が受診できない」「検査が受けられない」と言う声が日に日に増えています。保健所のファインプレーは、一時、確保数を減らしいていたホテル療養室数を、急増の波が来る直前の七月十二日に六波の時の状態に戻し体制を整えた事ですが、今まで以上に感染力が強いそうですので、一層緊張感を持った対応が必要となっています。
政府からは「人々の行動や経済活動の制限はしない。」と繰り返し方針が示されています。たしかに今の社会状況として、その方向性を取って行きたい、その必要性がある、と政府が考えていることは理解できますが、素直に協力しようと言う気持ちが湧きにくいと言いますか、伝わってこない…むしろ「制限なしと国が言うんだからいいではないか!」と、違う方向に皆様の感情が振れてしまわないかと心配しています。
「制限しない!」と言い切るのは一見力強くも感じられますが、冷静に考えれば本来は、政府の方針として国民に理解を求め、ご協力を丁寧にお願いする。となるのではないでしょうか。その為の制度や体制を作り、説明を行うのが政府の本来の役割ですが、第七波の今回もその体制整備が出来ていない、このちぐはぐさに気が滅入ります。
そもそもウイルスは管理できるものではありません。専門家会議もトーンダウンしている様に感じます。メディアの解説も結局は「まだよくわからない、気をつけましょう。」が繰り返されています。この状況下、治療薬が期待されますがまだ開発途中です。
つまり一人ひとりの協力が頼りだということではないでしょうか。個々人の感染予防策と体調管理、怪我の予防(医療機関に行かなくて済む様にする事)が実益的なのです。気を緩めず、すでに身についた対策をこれからもお願いします。そしてその一人ひとりの協力が他者への配慮となり、お隣さんへと広がることを願っています。これは暗黙的な集団意識による同調圧力などではなく、個々人の思いやりが伝わり広がると言うことです。
力強い言葉に加え、連日報道される数字は想像力を弱めます。それは数字を見る際に、自分をその数字の中に入れているか、と言う点です。自分が入って居なければ数字は基本他人事です。感染や後遺症に苛まれたり、大切な人の命が奪われてしまう。そのことが自分の外の事となってしまいます。でもその数字は、現実に実在するひとりであり、場合によっては自分自身です。想像力を働かせて情報を捉えないと、本当に大切な事に気付けない時があります。想像力は思いやりでもあると思っています。政府の想像力は?説明する側の思いやりはとても大切でなはいでしょうか。
人それぞれ、生活や仕事のため、社会の為にやらなければならない事が沢山あること、その理由や状況も様々だと思います。しかし今は、他者への配慮として、些細なことや日常的に出てきてしまうちょっと面倒なことや、我慢しなくてはならないことに想像力を働かせて、この七波を乗り越えて行きましょう。どうぞよろしくお願いします。
市の状況については、議会や委員会活動を通してチェックし、新たな情報、市の状況についてまた、お知らせをいたします。
令和四年 甚暑の候
岡 田 と お る
お悔やみ
うだる暑さの中の参議院選挙で、安倍元首相銃撃と言う衝撃の事件が発生しました。
得体のしれない恐ろしさが広がりました。混乱の世の中が犯人の背中を押してしまったのか、何かの状況が進んだ末の出来事なのか。様々な思いに心が乱されている方が少なくないと考えています。今はただ悲劇に見舞われた安倍晋三氏の心と体が安らかなることを、そしてご家族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。
不安や恐れは心身の力を奪います。どうか皆様、心穏やかにお過ごし下さい。
ディオゲネスの憂い
さて、皆様 【ディオゲネス症候群】 をご存知ですか?
現在、船橋市議会健康福祉委員会でも注目している「ゴミ屋敷」問題に関わる言葉です。
【ディオゲネス症候群】
ー 身だしなみに気を使わず、掃除や片付けをせず自宅に物を大量にため込んだりする行動を精神医学の世界でディオゲネス症候群と言う(参考:東京都長寿医療センター報告書)。
これが、近年のいわゆるゴミ屋敷の背景ではないかと、高齢者の独居や認知症等との関連について研究がすすめられています。対策として初期状態からの介入が必要と言われていますが、市内各地域の中でも問題意識が高まっているように、医学界に止まらず公的な支援や地域の協力など、とても一筋縄では行かない難しい課題となっています。
東京都長寿医療センターが、自治体の過去約10年間のデータを分析したところによると、「ごみ屋敷症候群」のグループは平常の暮らしができているグループに比べ、①独り暮らし②進行した認知症③基本的な日常生活動作の低下が高率で見られ、この三つの因子が関連することが明らかになり、早期に死亡するリスクも高いことが分かったと報告されています。
しかしですね、「ディオゲネス」と言う命名に、個人的には不満を持っています。と言うのも、ディオゲネスは紀元前三世紀頃の哲学者で、徳を重視し自然で簡素な生活を実践した人物で、アレクサンドロス大王に『ほしいものはないか?』と尋ねられると、日向ぼっこの日差しが遮られるから、そこをどいてほしいと返答し、後に大王が今の地位でなかったら私はディオゲネスになりたいと言わしめたと言う有名な話が、ギリシャ哲学者列伝に残されています。確かにプラトンからは「狂ったソクラテス」だと言われた一面もある偏屈なおじいさんで、身なりを気にせず、大きな樽の中で暮らし、犬の様な生活(これが犬儒派=キュニコス派の所以)とも言われていましたが、むしろ物はため込まず、短い人生でもなかった様ですよ。また一方では非常に人々から愛されていた様子が沢山うかがえます。私の好きな哲学者の一人なので症候名になるとは、本人も憂いて・・・でも一筋縄では行かない人物であったと言うのは実際だったのでしょうね。
ごみ屋敷に戻ります。独居高齢者の認知症が進行し、身体機能が衰えた場合、適切な支援がなければ、誰でも『ごみ屋敷症候群』になる可能性があると言われています。現状助けが必要であるのにうまく支援にたどり着けず、本人も周囲の人々も頭を悩ませているケースが多々あると理解しています。単に片付けて住環境を整えるだけでは解決できないことは確かです。症候群としてでは無く、愛されるべきディオゲネス的な存在として、どう地域に包摂して行くのか、身体面も含め、さまざまな問題を抱えていることへの周囲の理解も深めつつ、落し所を見つけるために、方策をじっくり検討し、船橋づくりへの提言を行って参ります。
令和四年 酷暑の候
岡 田 と お る
かんじんなこと
〚6月6日に雨ざーざー降ってきて~〛と、懐かしいかわいいコックさんの絵描き歌を口ずさんだ六月六日、気象庁が関東甲信越の梅雨入りを発表しました。夕陽にきらきらと輝くお天気雨はなんとも綺麗なものですが、雹や激しい雨は勘弁してね、と空に向かってお願いしました。天候の急変に寒暖差、湿度も高い季節です。感染者数は落ち着きをみせていますが、体調管理と感染対策にご留意下さい。
さて、船橋市議会は現在第二回定例会(五月二十三日~六月二十四日迄)を行なっています。
そこで今回は、私が一般質問で取り上げた「窓口対応する職員への支援について 障害をお持ちの方々への対応力」と言う質問についてのお話しをさせて頂きます。
この二年以上、おそらく今後も続くコロナ禍の中、多くの方は市役所の窓口利用をひかえたのでは無いでしょうか。職員側も市民の皆様と窓口で直接対応する機会が減ってしまいました。オンライン申請が進んでいますが、どうしても市役所を訪れ、様々な手続きや相談をしなければならない、特に障害をかかえ、インターネットや電話、ファックスなどでは充分ではなく、サポートを受けながら、直接伝えたり、聞いたり、見せたりと、そうしなければならない方々は少なくないと思います。実際に私も、市役所の窓口利用へのご意見を直接市民の方から数件伺っていました。
「接遇日本一」を目指す船橋市役所ですが、接遇(=もてなし。接待。あしらい。広辞苑第四版)も大切ですが、今は、窓口を利用するお一人おひとりへの対応力が重要だと考えています。
障害を抱える方はもちろん、そうでなくても人の考えや気持ちを分かりあう事は簡単ではありません。利用する側も、対応する側も一様の事務的手続きではなく、何を伝えたいのか、どう理解し、どう受け止めてほしいのかを、分からないからこそお互いに分かり合える様に、両者が協力的な関係づくりに努めなければいけないと、その必要性をいっそう感じています。
そのための職員研修は、これは大いに工夫が必要だと私は考えています。
「かんじんなことは、目に見えないんだよ。(引用、鳥取絹子著『星の王子さま』隠された物語)」
私の好きな言葉の一つです。目の前に見えるものばかりに意識を向けると、大切なことに気づけなくなってしまいます。サン=テグジュペリの文章から言葉以外のものが伝わってきますね。
さらに、言葉の表現は重要ですが、アイデアやぼんやりした概念を言葉に落としこむ時に、自分の伝えたいポイントが隠れてしまう「言語隠蔽(引用、頭木弘樹著 食べて出すこと)」と言う現象があります。窓口を利用する市民の方の「かんじんなこと」は何かを、言葉だけでなく、しっかり向き合って受け止められる様に、相手から伝わってくるものに寄り添える職員の対応力を育み、お互い様のお陰様の関係性や、その雰囲気が市役所の中で広がる様にと、接遇はもちろん大切ですが、対応力の結果が接遇の良さとして評価されることが重要だと考えています。市役所の窓口対応力は船橋が一番!と言われる市を目指すべきと、執行部に伝えました。
今後もその経過をチェックし、職員の対応力アップを議会の中から働きかけて参ります。
令和四年 梅雨寒
岡 田 と お る
七転八起(しちてんはっき)
さて随分ぶりの「いきいき船橋」です。
二〇二一年七月に延期された東京オリンピックの体操で、メディカルスタッフのお手伝いをさせて頂いてから徐々に体調が崩れ、何とか議会活動は出来ましたが秋口から年末にかけ、検査や治療・手術と、まん延防止の制限に重ねて私自身が制限せざるを得ない状況となっていました。ようやく術後六ヶ月を超えます。大変ご無沙汰をしまして失礼を致しました。
再びチャレンジ精神を奮い立たせて参ります。よろしくお願いします。
二年半ぶりに制限のない大型連休後、数字的には感染者数は落ち着きをみせ始めていますが、引き続き(聞き飽きてますよね。でも)基本的な感染対策の継続が大切です。お願いします。
いま世界的に感染対策の緩和に踏み切った国とまた強化している国と、ばらつきがありますが、経済となるとスムーズに足並みが揃い始めていると感じています。国それぞれですが状況はパンデミックです。WHOの終息宣言もまだです。国際協力のもとに新型の感染症をコントロールする連携の強化は今後の備えにも各国の関係づくりにも必要だと考えますが、それは進んでいないと私には受け止められます。当初はウイルスとの戦争だ!とまで表現する国もあったと記憶しています。そこに現在、実際の人間同士の悲劇的な紛争が続いています。人とウイルスの違いではなく、困難な状況に向き合う国際的な関係づくりが急務ではないのかと…
感染症、環境や経済格差や紛争と様々な出来事が絡まっちゃいまして、思いを巡らせています。
「戦争状態とは、武力によって正義を主張すると言う悲しむべき非常手段にすぎない。」
(集英社 池内紀・訳 永遠平和のために ※カント)
この一節を再読し、今の世界状況をどう受け止め、そしてごく身近な、船橋や自分にも影響すること、起こり得ることとして考え直しています。危機的状況は大きな衝撃を与えると同時に、気づきと学びも与えます。衝撃的な事態に直面した個人の判断には、その土台となる政治的判断の重要性と影響の大きさがこれまで以上に鮮明化した事態でした。今、世代の枠をも超えて、政治と世界に向き合い始めた方が増えていると肌で感じています。様々な状況、立場、考えや目指すところの違いはあるでしょうが、よき世の中で、よき人生をおくれる社会を作っていくことは誰もが望んでいることでしょう。そのための政治の役割と責任を痛感し、だからこそここ船橋ではどうするべきかと思案しています。世界でも日本でも船橋でも、いやもっと身近な所でも、今後も様々な問題やつまずきがあるでしょうがそこから気づき、学び、再び起き上がってよき方向に人々が共に進んで行ける地域づくりを考えて行きたいと想っています。
思わずして静養せざるを得えなくなっていろいろな事をじっくり考える時間を貰いました。
七転び八起きしながら活動を続けて行きます。これからもよく考え、行動することを大切にして取り組んで参ります。よろしくお願い致します。
令和四年 麦秋
岡 田 と お る
※カント・・・現在のロシア領カリーニングラードとなっている東プロシア生まれ。
『永遠平和のために』を発表した哲学者。
船橋市ワクチン接種情報 第三報
警戒が呼びかけられていた台風は温帯低気圧に変わりましたが、その後も線状降水帯による局地的な激しい雨への注意が呼びかけられています。地域によってびっくりする様な雨が降ります。しばらくは、この妙な天気が続きそうですね。
突然の大雨への対策もですが、私はカバンの中に沢山の手拭いを忍ばせて、空からの雨ではなく自分からの大汗への対策をしております。水分摂取も注意していますよ。気温が高くなくても湿度の高いこの時期の発汗による脱水には注意が必要です。熱中症もお気をつけ下さいね。
さて、今回も船橋市のワクチン接種情報をお伝え致します。
市内のワクチン接種状況は、七月一日、午前九時現在、市内六十五歳以上の対象16万752名中、一回目接種者が8万1千764名(50,86%)二回目接種完了者は、3万1千827名(19,79%)と発表されています(日々更新 船橋市ホームページより)。一回以上の接種者が対象人口の七割近くとなって来ています。また、新たな集団接種会場として、七月三日から中山競馬場、七月五日から旧船橋グランドホテルでの接種が開始されます。各集団接種会場の予約状況確認と、七月二日から稼働したインターネット予約システムは市ホームページからアクセスして下さい。
さらに六十五歳以下の市民の皆様方への接種券が発送されます。(七月七日に六十四歳~五十五歳の方々、七月十四日から五十四歳~十二歳以上の方々)接種は七月二十六日からの開始が発表されています。
そして、六五歳以下で基礎疾患のある方は、まずはかかりつけ医へのご相談をお願い致します。ワクチン接種は個人の判断・希望です。中には基礎疾患のために希望しても接種ができない方もいらっしゃいます。基礎疾患情報について、そして副反応についても基本的な情報が市のホームページで確認できます。現在その他の様々な情報がネット上で掲載されていますが、ご不安な点については自己判断せずに、かかりつけ医や市のコールセンターにご相談下さい。
(船橋市新型コロナウイルスワクチン接種・相談特設コールセンター050-5526-1142)
市ホームページでは、市の状況に加え県や国の集団接種会場情報も確認出来ますが、国のワクチン供給体制による大規模接種センターや職域接種の受付停止や部分的な再開などの混乱が起きています。急かしてみたり、待たせてみたり、国の方針の急転換により、自治体にどう影響が出るかわかりません。変わりやすい状況と情報の変更に注意し、慎重にご判断下さい。
未知のウイルスへの新たなワクチン実施と言う状況で、感染と重症化の予防に一定の効果が認められることから、加速的に多くの皆様にワクチン接種が出来る体制を築くことも大切です。しかしその反面、私はその効果や副反応への対処などについて皆様への充分な理解を促し、ワクチンの確保や計画的な実施方法を慎重に見極め、丁寧な説明を持って進める必要があり、決して慌てる事ではないとも考えています。
世の中の状況も、ウイルス自体だって・・・元来変化するものであると腹を据えて、適宜船橋市民の皆様に必要なお知らせを続けて参ります。よろしくお願い致します。
令和三年 半夏生
岡 田 と お る
船橋市ワクチン接種情報
ずいぶんのんびりと梅雨入りしたかと思えば、危険なほどの局地的な豪雨が発生したりと、日本の四季は本当に変わってしまいましたね。今年も暑い夏が訪れることになるのでしょう。熱中症の対策は身体を徐々に暑さに慣らして行く暑熱順化が大切なのですが、こうも急激に季節が変化すると身体がついていけません。空調使用とこまめな水分摂取は重要ですが、身体自体の暑さへの対応力をつけておくことも必要です。夏本番に向け、どうぞ身体の準備にも、こころ配りをお願い致します。
さて今回は、ワクチン接種について新たな情報が発信されていますのでお知らせ致します。
市内のワクチン接種状況については、六月九日に開催された健康福祉委員会でも報告を受け、それに対して各委員を通して市民の皆様からの様々な声が担当部局に伝えられました。
政府のワクチン接種率向上への急な舵きりに、市は医師会との協力のもと適宜対応していますが、予約ができず、実施数が低調で計画に遅れが出ていることは明らかでした。私からは、現状の問題解決を早急にすすめること、さらに集団接種の会場設置には市内の地域事情への配慮と会場までの移動手段を合わせて検討し接種を希望される方々の負担軽減にしっかり取り組むこと、そしてまず今必要な情報を適切に市が発信することを強く申し入れました。もちろん、課題はまだまだありますが、市の適切な対応と接種を希望される皆様のご理解ご協力で市内の接種率向上を目指して行くことが必要だと考えています。
では、船橋市ホームページよりワクチン接種に関する新たな情報をお伝えします。
※ワクチンを接種できる機会を増やすため、集団接種を開始します。
〈現在調整中会場〉・中山競馬場(古作一‐一‐一)・旧船橋グランドホテル(本町七‐十一—一)
追加の会場情報等については、決定次第お知らせします。
※六十五~七十四歳の方へのワクチン接種開始日が六月二十七日(日)に前倒しされました。
当初、七十五歳以上の方の接種を終えた後の七月五日(月)から実施予定だった六十五~七十四歳の方々への個別接種について、市の集団接種が開始される六月二十七日(日)からに前倒して実施することになりました。六十五歳以上の市民の皆様への接種券の発送は六月十七日に完了しました。市ホームページ上の接種開始日の記載が更新されています。ご確認ください。
今後、本市の新型コロナウイルスワクチンの接種状況については、毎日朝九時に市ホームページでお知らせしていく予定です。状況と情報が日毎に更新されていますので、ご注意下さい。
またお知らせ致します
令和三年 夏至
岡 田 と お る
こころ穏やかに
関東も梅雨空が広がる季節となりました。じめじめと湿気の多いこの時期、心も体調も乱れがちになりますよね。秘訣は心と体を穏やかにして自己免疫力を落とさないようにすることです。一年以上の様々な努力や協力への疲れから心と身体の力が抜けない緊張状態が続いていませんか?どうぞ心と身体の力を抜くことを忘れないで下さい。お願いします。
さて、今回は五月三十一日に発表された新たな市長メッセージをお知らせ致します。
市長メッセージ(船橋市ホームページより)
まん延防止等重点措置が六月二十日まで延長されました。これまでもご協力をいただいておりましたが、引き続き感染拡大防止のためにご協力をお願いします。
ワクチン接種については、五月二十四日から七十五歳以上の方の接種が始まりましたが、予約が取りにくい、コールセンターの電話がつながらないといったご指摘を受けています。六月中旬からコールセンターの回線を倍にし、また、インターネットやコールセンターでも予約ができる体制を準備しています。そして、六月下旬までにはかかりつけ医に加えて集団会場での接種を行うために市医師会と調整しています。
国の東京大規模接種センターでの接種が始まり、千葉県でも六月八日から集団接種の予約が開始となります。接種券が送付されていない七十四歳から六十五歳までの方で各会場での接種を希望される方は、接種券を送付しますのでコールセンターにお問い合わせください。市としてもワクチン接種、医療体制の確保等に取り組んでまいります。感染拡大防止のため引き続き一人一人のご協力をお願いします。 船橋市長 松戸 徹
政府が大規模接種センターを急遽開設したり、六十五歳以上の二回接種終了目標を前倒ししたりした事に対し、市が柔軟に対応していることを伝えたメッセージだと重く受け止めています。
市は計画どおり、市内医療機関でのワクチン接種をすすめていました。確かに予約がスムーズでない現状への対応や接種場所の拡充は必要ですが、がしかし、そもそも政府のコロナ対策の医療整備やワクチン施策の方針を事前に明確にし、自治体と密に連携していれば、こんな混乱は避けられたはずです。そのしわ寄せはワクチン接種に関する様々なミスの発生につながっていると感じています。そして自治体間を評価する様な雰囲気を生み、人々の不安を煽るばかりになっています。責任は自治体にと言わんばかりの政府の姿勢に強い違和感を覚えてなりません。理解と協力を求めるのでは無く、強引に進める政府の姿勢は力強いリーダーシップとは言えず、余計な勘ぐりさえ湧いてきます・・・。
・・・いけませんね。ついつい私も力が入ってしまいました。
人々の願ひと努力が実を結び平らけき世の到るを祈る
天皇陛下が今年の「歌会始の儀」で、人々の努力が実を結んで感染症が収束することを願う気持ちを詠まれた歌です。
コロナ禍収束のため、心を穏やかにして、力みを解いて、市民の皆様のために実りある取り組みに邁進して参ります。
令和三年 梅雨
岡 田 と お る
急(せ)いては事を仕損じる
雨上がり、滴で輝く若葉が綺麗なこの頃、関東の梅雨入りもまもなくですね。季節の変わり目、体調管理、感染予防のために今こそ自己免疫力アップに心がけをお願い致します。
世界で進むワクチン接種、日本はようやくと言った所ですね。五月十日の報道では、世界196ヵ国中、日本は129位、経済協力開発機構(OECD)加盟国37ヵ国中では最下位とのことです。米国では、大リーグ球場での接種や、ビールを無料で配ったり、ニューヨーク州では500万ドルの宝くじを配布すると発表しました。日本でも、地域商品券を配布する自治体が出てきましたね。ワクチン接種はもちろん個人の判断ですが、それをどう促すか、経済回復をどう早めて行くのか、色んな思惑が見え隠れします。しかしこうした取り組みは、一種のブリコラージュ的発想かもしれませんね。目の前にある物を組み合わせて、確実な未知のウイルス対策の結果に繋げて欲しいと思います。
さて、今回は船橋のワクチン接種に関する情報をお知らせします。現在市は、お住まい近くの医療機関やかかりつけ医による接種を採用し、集団接種は予定していません。市のホームページや広報ふなばしに掲載の通り、接種券は五月十七日までに、市内の七十五歳以上の方々へ発送され、五月二十四日からの接種が計画されています。その後、六月十四日(七十~七十四歳)、六月二十一日(六十五~六十九歳)に接種券を発送し、七月五日からの接種予定です。
千葉県市長会と県町村会はワクチンの円滑な接種に向け、国から市町村への詳細な情報提供などを求める「緊急要望書」を国の担当の河野太郎行政改革担当相や県のトップの熊谷俊人知事宛てに提出しました。要望書では7月末までの高齢者接種完了は「大変困難」と指摘をしています。恐らく国が掲げた七月末までの六十五歳以上への二回接種完了は船橋でも厳しい見込みです。
国の自治体との基本的な連携意識の薄さには疑問ばかりです。五月三十一日から国主導の東京大規模接種センターで千葉県の対象者も予約を開始すると報道されました。それを受け市では、六十五~七十四歳の接種券発送が五月末以降の方で大規模接種センターを希望される方への対応を急きょ組み込みました。【市のワクチン接種・相談特設コールセンター 電話番号 050-5526-1142 八時~十七時 平日・土日祝日を含む】政府も焦りと混乱があるのかもしれませんが、自治体と歩調を合わせるという配慮が不足していることが残念でなりません。国主導の東京大規模接種センターの運用で更なる混乱を招かない様に願っています。
現在市内の予約もスムーズでない事もあるかもしれませんが、各協力医療機関も着実に取り組んでくれています。必要なワクチン量の確保も進んで来ています。あわてなくても大丈夫です。大切なことは安全で確実な実施です。接種する側もされる側も理解と協力の姿勢が重要なことだと考えています。〔急いては事を仕損じる〕とならない様に、市が取り組んでいけるよう私からも提言を続けて参ります。
一緒にもうひと踏ん張りを宜しくお願い致します。またご報告致します。
※岡田とおるホームページ「いきいき船橋118号」をご参照ください。
令和三年 若葉の候
岡 田 と お る
大きなことをしようとする人は、細部を深く考えなければならない。
(ポール・ヴァレリー・・・一九世紀のフランスを代表する知性の一人と言われた詩人)
東京と関西四地区に三度目の緊急事態宣言が出され、ここ船橋もまん延防止等重点措置の対象地域として、様々な制限や要請のもとに迎えたゴールデンウィークでした。政府の「人流抑制への協力」と言うお願いはどこまで伝わったのか複雑な心境です。
緊急事態とまん延防止の違い、対象地域の内外、駅の反対側、川の向こう岸…その複雑な状況は混乱を招きました。ご協力頂くべき事も伝わり難くかったと感じます。さらには宣言延長と地域が追加され、様々な制限を受け入れた飲食・商業施設、イベント等の関係者等、歯を食いしばって協力して来た方々は、見込みの甘さ、対策のあいまいさに落胆していると思います。既に一年以上経過していますが政府の方針・発言は安定せず、専門家会議や自治体の取組みとのちぐはぐ感は増すばかりです。四月末頃に行った世論調査によると、政府の新型コロナウイルス対策について「評価しない」は過去最高の65%という結果でした。
刻々と状況が変化し、新たな変異株が広がる今、政府も自治体も本当に細部に耳目を向け、丁寧に検討して協力し合い、明確な方針を持って感染予防とこれからのワクチン接種に臨み、一日も早く感染症を封じ込めて行かなければならない局面を迎えたと感じています。
先月、市長が発表した様に船橋では、まず八十五歳以上の方々にワクチン接種券が届き、お住まい近くの協力医療機関で五月二十四日から接種が開始される計画となっています(詳細は市ホームページ・広報ふなばしでご確認下さい)。
また、先月二十七日、政府から五月二十四日の開設を目指し大規模ワクチン接種センターを東京にも設置し千葉を含む東京近郊地域の方々も対象にすると発表されました。その取り組み自体は良いのですが、船橋の計画との調整は出来ているのか疑問でした。そこで、翌二十八日に開かれた健康福祉委員会の閉会中審査において、東京に開設予定のワクチン接種センターについて確認をしたところ、現時点で政府からの情報はまだないとの事でした。この件についても自治体の取り組みと国の取り組みの歩調の悪さは残念でなりません。市とのすみ分け、予約、移動・・・さらに接種は個人の判断です。混乱が懸念されます。政府の耳目はいったい何処に向いているのかと疑問に思います。
細部を深く考えながら、この大きな取り組みが船橋で適切に行われるように議員としてチェックし、新たな情報が整い次第、またご報告をさせて頂きます。
令和三年 菖蒲月
岡 田 と お る
市長メッセージ要約
事務所の花壇の隅で雨にも負けず、小さな青いネモフィラが咲いています。晴れた日は小粒ながらも人の足を止めるほど爽で、可愛らしですよ。いくつかある花言葉の中に「清々しい心」という言葉を見つけました。新型コロナウイルス感染症が落ち着き一日も早く「清々しい心」の日々が戻ることを今は願うばかりです。
さて、今回は、四月十四日に市長から発信されたメッセージについて、お知らせを致します。YouTube動画ですが、市のホームページで要約文がご確認頂けます。また、『ふなっぷ』と言う船橋市の公式アプリでは、こうした市の行政情報が届くようになっています。皆様も是非ご活用ください。
では、市長メッセージを要約します。(要約:岡田)
『緊急事態宣言解除後三週間が経ちました。市民の皆様には様々なご協力を頂き改めて感謝を申し上げます。今、市内の感染者数の状況は一定程度で推移し、以前予断を許さない状況です。全国各地で今感染が急拡大しています。まんえん防止等重点措置も取られるようになりました。本市でも引き続きしっかりと対応を続けてまいります。
市としては四月十二日から、市独自に変異株の検査を行う事と致しました。また、ワクチン接種については、まず六十五歳以上の方々から接種を開始する予定でしたが、四月中に国から届いたワクチン量は千五百人分と、市の六十五歳以上人口、十六万六千人に対して非常に少ない量でしたので、まずは重症化リスクの高い高齢者施設の入所者の方々から接種を行い、五月の連休明けに八十五歳以上の皆様に接種券を郵送し、それ以降、混乱しないよう状況をみながら、五歳刻みで接種券を発送する事と致しました。接種券が届きましたら、まずはお近くのかかりつけ医に、もしかかりつけ医が分からない場合は、コールセンターにご相談下さい。ワクチン接種は、市医師会のご協力のもと、現在百六十二箇所で接種が可能な体制を整えていますが、今後も引き続き接種場所の拡大に取り組んでまいります。六十五歳以上の方のワクチン接種の終了見込みは七月下旬と想定しています。それ以降に十六歳以上の方々の接種をすすめる予定となります。大変な状況がまだまだ続きますけれども、感染拡大の防止には市民の皆様お一人おひとりのご理解とご協力が必要です。皆様のご協力を心からお願い致します。』
このメッセージから、ワクチン供給量が不十分な中、必要な判断が行われたと受け止めています。今後も市の対策について議会でチェックを行なって参ります。
令和三年 穀雨
岡 田 と お る
いじめ問題対策連絡協議会
菜の花や月は東に日は西に(与謝蕪村)
感染症第四波への不安に花粉に黄砂…本当に穏やかならない日々が続いていますが、そんな中でも船橋の夕焼けは綺麗ですよ。与謝蕪村が訪れ、この句を詠んだ六甲山地ほどではないかもしれませんが、船橋の夕焼け空もなかなかなものです。穏やかな春の夕暮れに肩の力を抜いてほっと一息、リラックスをお願い致します。
あらためまして、いよいよ令和三年度がスタートしましたね。まずはご卒業、ご入学、そして新たな門出を迎える皆様に心から祝福の意を表したいと思います。
そして千葉県も熊谷新知事による県政がスタートしました。若さと実行力で取り組まれる新たな千葉県づくりに大いに期待をしていますが、新型コロナウイルス感染症の第四波が懸念される厳しい状況です。至急、県内市町村との対策会議を開き、各地域に合わせた県からの支援を強力に推進してもらいたいと思います。
さて、今回は先の第一回定例議会で、私が質問で取り上げた『いじめ問題対策連絡協議会について』をご報告致します。
市内の小・中学校における、いじめの認知件数は近年増加の一途です。学校現場における把握がすすんでいる結果とも言えますが、事例の増加状況をみると、いじめ撲滅宣言(イエローリボン活動)を表明する生徒会や学校側での対策の難しさは明らかです。今回設置される「いじめ問題対策連絡協議会」の目的と取り組みについて質問をしましたが、「連絡を密にし、更なるいじめ防止対策の強化を図る」との答弁でした。
連絡協議会は確かに必要だと理解をしますが、大人が連絡を密にしても十分では無い現状が見えています。子どもたちの間でも、ささいな変化に関心を持ちいじめに気づく心、いじめたい気持ちを抑える心、問題に出会ってしまったら周囲の人々と乗り越えていける心の力を育てなくては、本質的な解決につながらないと思っています。「撲滅に取り組むとともに、子どもたちの心の備えを育てる。連絡協議会ではそうした多角的な、これこそまさに密に検討して、子どもたちを導く船橋の取り組みを行っていただきたい」と申し入れを行いました。
全ての子ども一人ひとりが、いじめを許さない心・いじめに負けない心・いじめをなくする心を持てるように地域社会全体が一体となって守り育てなければなりません。ここ船橋市がお手本になるように目指したいと考えています。今後も市政の中でその働き掛けを続けて参ります。
令和三年 春暖
岡 田 と お る
ピンチを乗り越える力を育てる
皆様お久しぶりです。二度目の緊急事態宣言のもと、皆様と一緒に私も感染予防に努めて参りました。宣言は解除となりましたが、状況は未だ落ち着かずさらに変異株の広がりも心配です。心地よい春の日差しに誘われても、再び感染拡大しないように、もうひと踏ん張りの万全な予防策をお願い致します。
県内でもワクチンの先行接種が始まっていますが、思うようには進んでいない様子です。三月一日号の広報ふなばしに、六十五歳以上の方々から開始されるワクチン接種の案内が掲載されましたが、船橋に届くワクチン量の状況次第で遅れが懸念されています。
今も、この先も、予防策は基本的な手洗い、うがい、マスクの着用、三密の回避です。本当に不安定な状況で、なかなか出口が見えて来ませんが、辛抱強く一緒に取り組んでいきましょう。
さて、今回は船橋市令和三年第一回定例議会(二月十五日~三月二十四日)の私の質問についてご説明致します。三月二日に私が行った質問項目の一つに「新型コロナウイルス感染症ワクチン接種について」があります。(その他の項目は船橋市議会ホームページをご覧下さい。)
「単にワクチン接種事業に注力するのではなく、市内のかかりつけの医体制強化やワクチン輸送に合わせた経済活性策、加えて飲食業関係者へのワクチン接種について、所管の枠を超え、施策の力を組み合わせる取り組みを積極的に行うべきではないか」という質問を行いました。
この質問を考えるにあたり、私の頭には「ブリコラージュ」と言う言葉が浮かんで来ました。この言葉はフランス文化人類学者のレヴィ=ストロースが「野生の思考」と言う著書で提示し、『限られた持ち合わせの雑多な材料と道具を間に合わせで使って、目下の状況で必要なものを作ること』を意味しています。一見、行き当たりばったりで非合理的なようにも聞こえますが、不安定な状況下ではとても重要な力と言えます。考えてみれば、人生も社会も、元来不安定ですよね。現在向き合っている未知のウイルスへの対策はまさにそうした状況です。
行政として今すぐ必要な支援を行うとともに、新たな施策を生み出さなければならない重要な岐路に立っていると考えました。だからこそ目の前にある、今持っている力を組み合わせて、このピンチを乗り越え、未来に進む力になる取り組みが必要ではないかと思います。
そこで、これからは一層柔軟な発想を持った市の問題解決力を強化し、ピンチを乗り越える力を育てて行く必要があります。行政機関としては『柔軟に』という事自体が難しい面を持っていますが、こうした種まきを続けて、しっかり芽が育ち、その力が実るように、今後も市への提言を続けてまいります。よろしくお願い致します。
令和三年 桜月
岡 田 と お る
モウ一踏ん張り 丑年の幕開け
令和三年 丑年、晴れやかなと言うより、もうひと踏ん張りと、歩みを進めなければならない年明けとなってしまいましたね。年末年始も日々感染者数が増加し、ふたたび緊急事態宣言が、東京、千葉、埼玉、神奈川に発令されました。
今年の目標としても、まずは感染症を何とか抑えること、と言わざるを得ません。
先日、日本医師会が「今後の状況次第では全国的な発令も考えなければならない。医療現場では新型コロナ対応で通常医療との両立が困難になっている。現実は既に医療崩壊だ。」と強いメッセージを発信しました。
地域の医療提供体制は、日常的な管理が必要となる疾患・障害の管理を行う身近な医療機関(かかりつけ医)、緊急性を要するけが・心臓・脳血管疾患などへの救急・救命体制、さらに高度専門医療・先進医療が提供される医療機関など、各医療機関が役割に沿った分担、連携を行い人々の病状に合わせた医療提供が行われることによって、健康を守るネットワークが整備されます。
現状は、新型コロナウイルス感染症への対応が大変重要ですが、受け入れ機関が感染者対応に注力するためにも、地域守る面的な医療機関のネットワークとその役割分担が大変重要となるのです。
しかし、これまでの政府の国内医療体制整備の取組みには大いに疑問を感じています。日本医師会との温度差は何故なのか?率直に疑問です。このままでは日常的な健康管理から、救急現場まで影響が広がってしまうと、とても心配しています。誰でも、いつお世話になるかも知れない医療現場を守るためには、感染症を受け入れている医療機関だけに注目すれば良いのではなく、下支えになる地域の各医療機関への支援も重要なのです。そしてなによりも、我々自身が、日頃の健康維持、持病の管理、けがの予防を行いながら日常的に感染予防行動に取り組み、「感染者にならない、うつさない」ことが、医療現場の負担軽減や医療関係者の皆様への実益的なエール、メッセージになると考えます。
当然、異変を感じたら我慢しないで早めの受診が必要ですが、そうならない為の自己管理をお願いします。季節性の流行性疾患は現在の感染予防で例年に比べ明らかに発生が抑制されていますが、その取り組みを容易に乗り越えて新型コロナウイルス感染症は拡大を続けています。この点からも本当に要注意なのです。一人ひとりの心構えが大切です。甘く見ないこと、慣れてはいけないことを改めてお願いします。
令和三年の幕開けから明るい話題とはなりませんでしたが、丑年になぞらえて、 モウ一踏ん張り、基本的な予防策の徹底でこの難局を乗り越えて行きましょう。
令和三年 丑年
岡 田 と お る
年末年始も感染予防にご協力ください
いよいよ年の瀬、指折り数えるばかりとなりましたね。今年は新型コロナウイルス感染症のパンデミックに世界が大混乱に陥った一年でした。未だ経験のない不安な年末年始を迎える事になりそうです。こんな時だからこそ、心の和む穏やかな話題をお届けしたいと思っていましたが、市内は感染者数急増という状況です。そこで今回は、十二月十五日に発表された市長メッセージを、紙面の都合上私の要約となりますが、この場でご紹介し、今一度感染予防への意識の共有をお願いさせて頂きます。
感染が急拡大!医療体制の維持に危機感 ~市船の状況を含めてお知らせします~
※メッセージは、市民の皆様への感染症拡大防止へのご協力に対する感謝から始まり、十二月に入ってから一日あたり平均19人の陽性者が確認されている事、十二月十日に市立船橋高校での大規模なクラスター発生についての現状が説明されています。
PCR検査は、現時点で市内七十三の医療機関において検査を受けられる体制が整っており、無症状・軽症者はホテルで、治療を要する方は病院へと、医療・療養体制が整備されていますが、現在の陽性者急増を受け、無症状・軽症者向けの療養施設を増やすことについて、決定権限のある千葉県に強く要望するとともに、その準備を進めていること。
市立船橋高校については、学校休業措置をとりながら市保健所の疫学調査の結果に基づき、順次スクリーニング検査を実施し、十二月十五日現在、生徒・教員合計1,332人のうち、432人の検査を実施(全体の32.4%)し、現状把握を急ぎ、学校生活が一日も早く取り戻せるよう安全確保策等に全力を尽くしていきますと言う報告に合わせ、本件について市にも様々な声が寄せられていることから、生徒たちのため、温かい目で見守ってくださるようにと、市民の皆様へのお願いが述べられています。
最後に、成人式の会場開催を見送り、オンライン配信で実施すること、会食を行う際には、感染防止対策を行っている店舗を選ぶとともに、飛沫感染のリスクが高まるマスクなしの会話は行わないこと等への呼びかけ、そして年末年始に向け、市も市医師会等と連携し、市民の皆様の命と健康を守るために全力を尽くします。と、感染対策への協力を改めて求める内容となっています。(本文は市ホームページのトップページの緊急情報からご覧下さい。要約:岡田とおる)
新年に向かって、気持ちを合わせてこの難局を乗り越えて行きましょう。
私が気に入っている言葉に一休さん(室町時代 一休宗純)が残した「心配するな、大丈夫、なんとかなる。」と言う言葉があります。これは投げやりな言葉ではなく、クヨクヨせずに、なんとかする様に前向きにやってみなさい。と言われていると受け止めています。こんな時だからこそ、皆様と前向きになんとかするために力を合わせて感染予防に取り組んで参ります。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
令和二年 年の瀬の候
岡 田 と お る
令和二年第四回定例船橋議会一般質問報告
先日の駅頭活動で体の芯が冷える様な冷たい雨がぱらつきまして、けふばかりひともとしよれ初時雨という芭蕉の句が浮かんでくる様な朝でした。師走を迎え、いよいよ冷え込みが強くなってきましたね。感染者数はますます増加しています。一人ひとりの感染予防が医療現場の負担軽減にも繋がります。改めてのご協力をお願い致します。
さて、今回は現在開会中の第四回定例議会から私の一般質問についてご報告します。
一、新型コロナウイルス感染症予防について
再び感染者が増加している現状、市が行うべき感染予防への呼びかけの再強化を求め、防災無線や市内を循環する市車両の活用、さらに駅や市内循環バスなどへのメッセージ掲示の協力などを積極的に行うべきであると提言を行いました。
【市の答弁】感染予防への呼びかけの強化について関係課との協議と鉄道各社への要請を行い取り組んで行くとのことでした。
二、これからの避難所機能を考える
十一月二九日の船橋市総合防災訓練の様子も踏まえ、感染症予防に配慮した各地域内における少数・分散避難の必要性を提言しました。
【市の答弁】現在も防災ハンドブックや避難所運営マニュアルにおいて、災害の種類に合わせた避難行動として、自宅や知人宅などの分散非難も推奨しているが、そうした避難所以外の避難を行なった際でも、地域の避難所からの物資や情報の提供を受けられると言うことへのご理解に、まだ十分でない点があると受け止めているので、改めてお知らせして参ります。しかし、もちろん危険を感じた場合には躊躇なく避難所への避難を行なって頂けるようにと言うことも合わせて周知して参ります。
三、新型コロナウイルス感染症禍における児童・生徒のサポートについて
このコロナ禍による子供達の心的ダメージは少なくないはずです。今後影響が出てくるのではないかと心配しています。そうした子供たちの様子にいち早く対応するために、現在児童・生徒への整備計画が進んでいる電子機器端末を活用し、子供達が感じる些細な心配ごとでも、子供達から気軽にサインを出せる様なアプリなどのシステム構築を今準備いておくべきではないかという提案をしました。
【市の答弁】研究して参りますとのことでした。
今後も議会において、皆様の声に基づいた提言を行い、市の考えやその取り組みをチェックして参ります。
令和二年 師走の候
岡 田 と お る
災害時の地域拠点づくりのために
開け放つ窓は上野の小春哉(正岡子規)
この時期の小春日和はとても気分が和らぐものですね。でも新型コロナウイルス感染症の勢いがさらに増して来ている現状「窓の外の小春」を感じるのではなく、換気のために窓を開けなくてはなりません。なんだかすっきりしないこの気分は、リュウマチのため歩行もままならず外出が出来なかった子規の心持ちに重なる様な気がします。今の時期、換気は気がすすまないかもしれませんが、感染予防のためにご家庭でも定期的な空気の入れ替えをお願いします。また、マスク使用については、東京大学医学研究所などのグループが行った実際のウイルスを用いた実験により、飛沫を出す側と吸い込む側、ともにウイルス量が減少することが確認されマスクの一定の有効性が報告されています(参考:NHK NEWSWAV十月二十二日)。当然完全に防げると言うわけではありません。合わせ技として手洗い、うがい、マスクに湿度管理や※フィジカルディスタンスの確保等に配慮して日常を過ごしていただく事が大切です。もう面倒だし、自分は重症化しないだろう?と思ってしまう方もいるかもしれませんが、保証はありません。ここはじっくり腰を据え、今だからこそ一人ひとりの生活に浸透させて感染予防をしっかり行っていきましょう。よろしくお願いします。
さて、今回はこうした感染症対策と災害時の避難所について考えてみたいと思います。十月九日、議会で防災訓練と研修会が行われました。跡見学園女子大学のコミュニティデザイン学科、鍵屋一教授が講師でした。
近年の台風や豪雨等の災害で、個人的には、正常性バイアス(まだ大丈夫と危険を過小評価すること)を持たない様に理解を促し、発災時にはとにかく一人でも多くの人々がいち早く地域の避難所へ避難することが必要だと思っていました。しかし、感染症予防を考えると、そうもいかない現状があります。
今回の研修を受け、感染症への十分な対策の実施、受け入れ人数、スペースの問題等を踏まえ、みんなで支えあう避難所運営を今、備えておく必要があると改めて感じました。災害時は近所の人たちとの助けあいが不可欠です。地域全体の安全とその繋がりを確保して、まずサポートが必要な方々の避難をしっかり行い、そして自宅や親類、知人宅なども有効に活用することも必要と言えます。限りある避難所機能をどう有効に運営し、地域の皆様がどう活用して頂くかが重要であると再認識しました。災害時の物資の供給と情報発信の拠点として、これまで以上に発災時の積極的な地域支援の拠点機能を避難所に充実させる事が大切だと考えています。
こうした提言を今議会(令和二年船橋市議会第四回定例会:十一月十六日から十二月二十一日)の一般質問で行い、市の見解と機能充実への取り組みについて確認する予定です。
令和二年 初冬の候
岡 田 と お る
※2メートル以上の対人距離を呼びかける「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)という言葉は、「人とのつながりの減少により社会的孤立が生じる」恐れがあることから、世界保健機関(WHO)では「身体的、物理的距離」を意味する「フィジカル・ディスタンス」に言い換えるよう推奨している。
八方塞がりの九方目 『お家でひがふなフェスタ』
木枯らし一号が吹いたそうですね。翌朝の爽やかな秋空を見上げ、今の混乱をふと忘れさせてくれるひと時を過ごす事ができました。こんな時ですが自然に触れる機会をつくってリラックスはいかがですか? 今はそれどころではない! という声も聞こえてきそうですが、空や道端の草花など身近で良いと思います。
「山川草木悉皆成仏」(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)と言う言葉があるそうです。この言葉の出自や解釈には様々ある様ですが、少し難しい話しを横に置かせてもらって、個人的にはやおよろずのものに魂が宿ると言うこの国の古来からの感性は悪くはないなぁと、気に入っています。忙しい時こそリラックスすると新しい発想が湧いてくるかもしれません。八方塞がりの九方目がみつかるかも・・・です。どうぞ自然を感じてリラックスをお試し下さい。
さて、今回はこの新型コロナウイルス感染症のパンデミックのさなか、その九方目を探りながら地域のイベントづくりに取り組んでいる「ひがふなフェスタ」について取り上げさせて頂きます。
2015年にプレ開催、2016年に開設35周年を迎えた東船橋駅のお祝いで盛り上がり、現在は地域の防犯と減災、そして子供達の未来につながる地域づくりをメインテーマとして毎年開催されています。2018年には台風24号で残念ながら中止というピンチも経験しましたが、開催時には千人以上の来場者が集まるイベントになっています。しかし今年の新型コロナウイルス感染症は本当に最大のピンチです。
運営事務局の中心メンバーはリモート会議などで相談を重ね、最大限の感染予防を行いながら、地域の子供達の思い出づくりの場や、地域の商店関係者への応援、そして何よりもこの地域はこれからも未来に向かって歩みを進めると熱い思いを込めて、今年は『お家でひがふなフェスタ~みんなをつなぐ、東船橋~』と題してリモートフェスタを開催することを決定しました。開催は11月14日・15日の2日間です。1日目は、地域の団体のダンスや歌の録画配信、2日目はライブ配信と、ヒガフナイーツ(自転車デリバリー隊)によるひがふなSHOW展街加盟店・飲食店の料理をご自宅へお届けする計画が予定されています。ぜひ一人でも多くの方にお家でひがふなフェスタをご視聴頂ければ幸いです。楽しいイベントの中に、これからの地域づくりの新しい形やそのヒントがみつかるかもしれません。
令和二年 向寒の候
岡 田 と お る
ご報告
青空に指で字をかく秋の暮れ(小林一茶)
迷走した台風の後に冷たい雨と、すっきりとした秋の空が恋しいこの頃ですが、このいきいき船橋を皆さまにお渡しする頃には秋晴れのきれいな青空を見上げているだろうと期待をしています。
新型コロナウイルス感染症については、薬やワクチンの確立が未だ待たれる中ではありますが、世の中の社会活動はますます進んできています。油断をせずに生活や仕事の中での感染予防を誰もが、意識しなくてもしっかり行い続けられるようになる事が大切だと考えています。おそらく治療薬やワクチンができた後も、この感染予防策は新たな常識、マナーとして行い続けられることでしょう。どうぞ皆さま、今行っている対策は、必ず未来につながります。息切れせずに、引き続きの感染予防策の実施をお願いいたします。
さて、今回は皆さまにご報告がございます。
既に報道等でも取り上げられていましたが、九月二十六日に新たな「立憲民主党」の千葉県総支部連合会の結成大会が行われました。2017年の衆議院選挙で民進党と希望の党との合流の際に「素志貫徹」と無所属を選択して戦われた野田佳彦衆議院議員の背中を追うように、当時の私も無所属となって2019年の統一地方選挙に挑みました。正直なかなか厳しい戦いでしたが、皆さまからの信任を頂き現在活動をさせていただいております。今回の新しい「立憲民主党」の結党にあたっては野田佳彦衆議院議員は、かわら版1235号にある様に、《仲介を努めてきましたので、私は他の無所属の議員20名とともに合流新党に参加します。そして、中道の再結集を契機として、さらにウイングを広げて野党の大きな塊をつくっていく決意です(引用:野田佳彦衆議院議員ホームページ)。》
と、表明されました。この野田佳彦衆議院議員の思いを、微力ではありますが地元船橋からお手伝いができればと、私も「立憲民主党」に参加を致しましたことを皆さまにご報告致します。
もちろん、地方議員としての第一義は、船橋市民の皆さまのための活動です。孔子の※『君子は道を謀りて食を謀らず、耕して餒え其の中に在り、学て禄その中に在り、君子は道を憂えて貧きを憂えず。』の言葉を噛み締めながら、これまでの市民の皆さまへの思いと姿勢を変える事なく取り組んでまいります。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
令和二年 霜降の候
岡 田 と お る
※人格者たるもの、道を追い求めるが食を得ようとはしない。自ら耕して生活しながら飢えることさえある。学んでいればその内に俸禄を得られるものだ。ゆえに人格者たるもの、道の事を考えても自分の貧しさは気にしないものだ。
ご確認下さい! 「風しん抗体お持ちですか」
秋風の心地よさを感じるこの頃ですが季節の変わり目、気温の寒暖差が身体の負担になります。どうぞ体調管理にご注下さい。
十月に入り東京でも「Go Toキャンペーン」が始まり、さらに海外からの入国も徐々に緩和が進む中、人々の移動の急増が気にかかります。
現在は新型コロナウイルス感染症予防が最重要と言う状況ですが、インフルエンザや季節性の疾患にも注意が必要です。
そこで今回は、ご確認を頂きたいウイルス疾患「風しん」についてです。
国内における風しんの流行は一時抑制されていましたが、平成二十三年から海外での感染例が帰国後発症する輸入例が散見され、流行の再燃がみられています。飛沫による感染力が強く、急性の発疹症候群として、症状発現を認めない軽症例から重篤な症状に陥ってしまうケースまでありますが、予防接種の効果が実証されています。
風しんの危険性は、免疫が不十分な妊娠二十週頃までの妊婦が感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなってしまう点にあります。平成二十六年から二十九年の間の先天性風しん症候群患者の報告は、各年、年間三百十九件、百六十三件、百二十九件、九十三件とされ、やや落ち着きをみせつつはあるものの、今後の国内外の人々の移動の増加には要注意と考えています。厚生労働省は、平成三十年一月一日より、風しんに対する特定感染症予防指針を改定し、一人でも発症した場合の対応策の実施及び予防接種の勧奨を行い、令和二年度を目途に風しん排除を目指していました・・・(参考:厚生労働省ホームページ、風しんについて)。がしかし、現在の新型コロナウイルス感染症の猛威によって混乱をきたしています。さらにこの風しん予防接種については、昭和三十七年四月二日から昭和五十四年四月一日生まれの男性に、その摂取の機会がなかったため、この世代の方々の抗体保有率が低いとされています。
ご確認ください! 現在船橋市から予防接種が行われなかった世代の方々に対し、平成三十一年四月一日から令和四年三月三十一日までの間に、風しんの抗体検査と予防接種が無料で受けられるクーポン券が配布されています。既にお手元に届いていると思いますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、医療機関に行くことをためらっている方も少なくないと考えます。正直、私もその一人です。もちろん新型コロナウイルス感染症への予防策は、風しんにも有効と言えますが、風しんは予防接種の効果が明らかです。
その他、効果が確認されている予防接種の実施にも滞りがみられているようですが。今回は、この対象となる皆様には今一度クーポン券をご確認頂き、ご注意の上、期限内の風しん抗体検査と予防接種を行っていただくように、私からもお願いを致します。
令和 秋色の候
岡 田 と お る
健康福祉委員会報告
先週、きれいな月夜の翌朝、鈴虫の声を聞きました。秋の始まりかな?と一瞬ほっとしたのですが、日中には蝉の合唱と熱中症警戒アラートの発令、気分は真夏に逆戻りでした。そして突然の局地的な雨や雷、この原稿を書いている今は、台風一〇号がとても心配です。どうか被害が起りませんように。
新型コロナウイルス感染症予防、熱中症予防、台風対策、日本の政治の行く末、仕事に子育てに人間関係・・・もう心配事ばかりで、しっちゃかめっちゃかなこの頃ですが、落ち着いて考えてみれば、今に限らず人生も日常も基本的には、思い通りにならないことばかり。心配事もなくなることはありませんよね。目の前の出来事を一つひとつ丁寧に考えて対応する。それが最良ではないかと自分に言い聞かせております。どうぞ皆様も穏やかに、日々をお過ごしいただける様にと願いながら、筆を進めて参ります。
さて今回は、「いきいき船橋107号」でご報告しました、船橋市議会健康福祉委員会の取り組みについて、その経過をご報告させて頂きます。
健康福祉委員会では、六月二十四日と七月八日に、新型コロナウイルス感染症の拡大予防に関する自粛や予防策実施による市内の介護福祉分野の皆様の、現場の状況と率直な声を伺うために参考人招致を行いました。
介護福祉分野九団体の皆様から様々なご意見を頂き、委員会で取りまとめ、執行部の状況確認を行いました。それらを踏まえ、さらに委員会で議論を行い、八月五日に委員会決議文として「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市内介護事業所への支援を検討することを求める決議」を決議し、健康福祉局長に申し入れを行いました。局長からはしっかりと検討してまいりますとの答弁を受けました。この様子は、船橋市議会ホームページの委員会等録画中継の、八月五日健康福祉委員会(三時間十三分ごろからの動画)でご覧いただけます(㊟文書での議事録については、委員会記録の閲覧アップが九月三日現在時点ではまだ掲載されていませんので、もうしばらくお待ち下さい。)。
船橋市議会の委員会の歴史的にも、とても斬新な取り組みと言える作業や委員間での議論が行われたと実感しています。この未だかつてない新型コロナウイルス感染症への対応としては、委員会としても今までの枠組みを超えて、何か新たな取り組みが必要ではないかと感じていましたが、その思いは委員会の議員の皆さんも感じるところがあったのでしょう。とても協力的で、積極的な取り組みと議論が行われ、一定の成果が委員会として残せたのではないかと、一委員としてではありますが考えています。
現状の市内の課題、問題解決のためには、今まで以上に皆様の声が重要です。今回踏み出した一歩を足掛かりに、市内の医療・福祉環境の充実のため、委員としても、一市議会議員としても、皆様と共にこの難局を乗り越えるために努力を続けてまいります。
令和 鈴虫の候
岡 田 と お る
“熱中症予防“ 大事は小事より
なんとも暑い日が続いていますが皆様大丈夫でしょうか? 室内と外の温度差で頭がボーっとしてしまう、そんなこともあるかもしれませんが、実はこれ、もしかすると体温調節の乱れによる脳血流量の低下から来ているかもしれません。熱中症のサインの一つかも・・・。もちろん新型コロナウイルス感染症(コビット19は、なかなか定着しませんね。)への対策も引き続きお願いを致しますが、自然環境や病気の変化に、今まで以上に新しい発想とスタイルで望まなければならない時が来てしまいましたね。
連日、熱中症で亡くなられた方々の報道に、防げたのでは無いか…と胸が痛みます。
そこで今回は思い切って、熱中症について改めて取り上げさせて頂きます。
熱中症は、体温上昇に対しての体の調節機能が追いつかなくなって生じる障害の総称です。人間は、皮膚血管の拡張と発汗による体表面からの熱放散で体温調節を行いますが、脱水などによりその許容を超えて体温が上昇し続けると生理機能の破綻が起き障害が発生します。対策は気温に合わせた体温コントロールと初期症状の段階での適切な対処です。
水分(塩分等を含む)の摂取は脱水予防の為ですが、普段あまり水分摂取をしない人がこの時期に急に摂取量を増やすと、胃腸や腎臓への負担が大きくなり、かえって体調不良になる場合がありますので注意が必要です。脱水を予防し、体温調節機能を有効に働かせるための水分摂取ですから、基本的には体温調節機能が過剰に働かなくても良い様に、環境に合わせて室温を調節したりなど、体温調節の為の体の冷却が重要です。
熱中症には病型があり、体温上昇への皮膚血管の拡張、下肢や臓器への血液貯留のために血圧や脳血流量の低下が起こり一過性のめまいや失神を起こしてしまう熱失神、塩分などを含まない水分を過剰に摂取して筋肉のけいれんが起きてしまう熱けいれん、脱水による全身の循環不全によりおこる障害が熱疲労、過剰な体温上昇による生理機能の破綻や多臓器障害とされている熱射病があります。明らかな症状発生であれば迅速な医療的処置が必要ですが、熱中症になっているのに自覚がない『かくれ熱中症』は、すでに脱水といえるほどの発汗が起きていても気づけていない状態です。脱水状態になると、手のひらに血液が行きわたらないため「手のひらが冷たい」、唾液量が減少するため「舌が乾いている」、皮膚の弾力がなくなるため「つまんだ皮膚が戻りにくい」、指まで血液が行きわたらないため「親指の爪を押して赤みが戻るのが遅い」などがあり、該当していたら、すでに熱中症の状態へと進んでしまっている可能性があります。室内での熱中症などは、この小さな体の変化を見逃して、単なる夏バテ?くらいに思っているうちに意識や判断力の低下が進み、状態を悪化させてしまいると考えられます。
大事は小事から起こるという言葉どおり、小さな変化に気づき、油断なく対処することが大きな問題を防ぐ基本です。感染症予防に加えての熱中症予防ですが、適切に対応すれば熱中症で命を落とすことは確実に防げるはずです。どうぞ小さな変化にご注意下さい。予防できる熱中症を予防する事は、医療を守ることにもつながります。大事は小事からです。皆様の命を守ること、医療環境を守る事について、今後もしっかり考えてまいります。
令和 残夏の候
岡 田 と お る
改むること憚(はばか)ることなかれ
日本の四季はほんとに変わってしまいましたね。風情のある梅雨ではなく経験のない豪雨が降り続く季節。しばらくお日様にお目にかかれませんでした。このぶんだと寒暖差が激しいと思っているうちに、気がつけば猛暑という事になるのでしょう。感染予防が大事な時に体には負担の大きい気候です。皆様どうぞお気をつけください。
豪雨は、九州に続き東北にも被害を発生させました。幼少期を宮城県の山奥で過ごした私には山間部を流れる、たおやかな川の水面が懐かしい情景ですが、氾濫した川を目の当たりにした方の恐怖は、想像を絶します。心よりお見舞いを申し上げます。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は衰えません。これまで以上に対策が必要な時ですが、国内は混乱しています。「Gо Tо トラベル」などで人の移動も高まり、感染確認が0人だった県でも感染者が確認され、いよいよ全国的に医療体制を見直し、強化しなければならない局面だと考えます。残念ながら、前々回の「いきいき船橋」で述べた、「政府がリーダーシップを持って戦略的に対処して行かなければ、これからの医療や経済が良い方向に向かない」という私の懸念が現実味を帯びてきています。改めて考えても、全国的な医療体制の調整をしなければ、移動を伴う経済活動が安定するはずがありません。加えて任意のPCR検査へのニーズに応える民間企業の動きが始まりました。基本的には多くの方が陰性の確認として検査を受けると思いますが、無症状者が多いこの現状では、陽性と確認される方が多く出てしまう可能性は否定できません。再感染という事も気にかかります。やはり医療体制が伴わなければますます市中感染の拡大が懸念されます。検査を受けたい気持ちや、その必要性に迫られている方がいることは理解していますがとても心配しています。東京大学児玉龍彦名誉教授の「今すぐ国会を開くべきで、今する対応は来週する対応の百倍の価値がある」という国会答弁がとても印象的でした。今がとても大切な時期であると強く感じています。この点に関して、次の定例議会で船橋市に対して市内の体制強化と県や近隣市との連携強化について提言して行きたいと考えています。
しかし対照的だったのは、誤報であると気象庁がお詫びをした緊急地震速報です。批判的な感情はそこまでではなかったと感じています。確かにびっくりしましたし、誤報は勘弁してほしいと思いますが、注意喚起としてはかえって効果的であったと個人的には受け止めています。もちろん幽王の狼煙の様では困りますが【改むること憚ることなかれ】の姿勢は新型コロナウイルス感染症に対する今の政府の姿勢とは違うと強く感じてしまいました。丁寧に説明すれば変更はやむなしと受け止められるのですが・・・。
とにかく、油断せずに備えることは、災害も感染症もとても大切です。長く続くであろうこの状況でも、気持ちを途切らせずにいっしょに踏ん張っていきしょう。
市の災害対策については、七月二十二日に、千葉民主連合として船橋市の防災備蓄倉庫を視察してまいりました。避難時の水や食糧備蓄、避難所のパーソナルスペース確保のための資材を整備するなど、感染予防をしながらの避難所運営について検討し、その対策への取り組みが行われている事を確認してまいりました。もちろん皆様一人ひとりの備えも重要です。とても複雑で一筋縄では行かない状況になってしまっていますが、皆様と一緒にこの困難な時を乗り越えるために私もしっかり取り組んで参ります。
令和 三伏の候
岡 田 と お る
現場の声の大切さ
コビット19との戦いのさなか、豪雨災害が発生してしまいました。亡くなられた皆様に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
感染予防に取り組みながらの復旧活動は本当に大変だと思います。地域を越えたボランティアが制限され人手も充分でない中ですが、一日も早く穏やかな日常が被災地の皆様のもとに戻ってくることを願っております。
千葉でも、地震に長雨、感染者数の増加に熱中症予防、隕石も落ちましたね。本当にいろんなことがいっぺんに起き、その対応に追われる難局に直面しています。何のご縁で自分達がこんな大変な状況の下にいるのか、そう恨めしく思ってしまう時もあるかもしれません。弱気にならないようにと、ついつい肩に力が入ってしまうと思いますが、力み過ぎてかえって悪手を打ってしまわないように、時々息を吐いて、肩の力を抜く事も忘れないでください。リラックスして柔軟な発想力と対応力で乗り越えていきましょう。
さて、今回は定例議会閉会中の健康福祉委員会についてご報告致します。
委員会として、現状の市内の医療・福祉分野の支援を検討するために、現場の方々の声をうかがう場を作るべきではないかとの意見の一致があり、今回は参考人招致を行いました。
参考人といっても何か疑わしい人物を呼出す事では無く、健康福祉委員会として、コビット19対策としての自粛や予防策実施による現場への影響の実態を理解するため、現場も大変な時期ではありますが、事前の質問書のやり取りも行いつつ、「無理のない範囲で、今の状況をお聞かせいただけませんか。」とお願いをして参考人の皆様を議会にお招きしました。
医療・福祉においては様々な分野がありますが、その中から今回は、市内の高齢化の現状と重症化の懸念から慎重な対応が必要とされてきた介護分野についてまずうかがうこととして、次の団体の会長・監事の方々にお越しを頂きました。
二日間にわたり、また臨時議会で日程が変更になったにも関わらず、ご協力を頂き、各団体・業界の現状についてじっくりとうかがわせて頂きました。やはり現場の声は重要であると改めて実感しました。空気感、言葉にならないものが伝わってきました。参考人の皆様には、あらためて御礼申し上げます。
健康福祉委員会では現在、うかがった内容の取りまとめと対応について、作業をすすめています。今後も様々な現場の声を吸い上げられるように、委員として取り組んで参ります。
さらに、その他の市内の課題についても船橋市議会議員として、皆様の声とその空気感をしっかりと受け止めながら、より良い船橋づくりのために頑張りたいと思いますが・・・。力み過ぎには注意しながら、取り組んで参ります。
令和 驟雨の候
岡 田 と お る
となりの畑は…よりも連携が肝要
皆様いかがお過ごしですか。コビット19(新型コロナウイルス感染症)の猛威は未だ収まりませんが社会がどんどん動き始めました。上手く付き合わなければならないと言う状況に戸惑いは隠せませんね。加えて暑さも心配です。感染予防と熱中症の対策、その他のこともですよね・・・。踏ん張りどきなんでしょうかね。こんな時だからこそ笑顔を忘れずにお過ごし下さい。私も踏ん張っていきます。
さて、今回は先に行われました臨時議会についてご報告を致します。
第二回定例船橋市議会が六月十日に閉会しましたが、六月二十五日に臨時議会が招集されました。国の二次補正予算の可決を受け、船橋市の新型コロナウイルス感染症緊急対策パッケージの第三弾の追加補正予算について審議が行われました。
今回の緊急対策パッケージ第三弾は、次の三本柱が軸になっています。
この三本柱のもとに各事業実施のための約十九億円の補正予算が計上され、六月三十日に可決、臨時議会も閉会となりました。
今回私は、議案質疑を行わせて頂きました。この臨時議会直前に、学校給食調理の現場の方から、八月末に実施される給食提供の状況について伺うことが出来ましたので、給食を食べる生徒・児童の事はもちろん、調理現場の皆様への配慮は十分であるのかを確認させて頂きました。そしてもう一点、医療関連について質疑を行いました。
私はこのパンデミックの状況下となってから、医療関連の事案について、国・県の方針決定やその体制整備に不十分さを感じてなりません。政府も混乱していると思いますが、自治体に任せるという政府の表現は、少し過ぎてはいないでしょうか?国内どこでも適切な医療が受けられるというこの国の基本を念頭に医療の再整備を進めなければ、社会活動再開もつまずいてしまうのではないかと心配しています。しかし政府の「自治体に任せる」と言う姿勢は、医療に限らず、となりの畑は・・・と人々の心を容易に乱す事になってしまい、かえって自治体間競争的な空気を生んでしまうのではないかと思います。結果として国内の医療体制の不均衡に拍車がかかるのではないでしょうか。お金だけでは無く、もっとリーダーシップを国や県が取るべきではないかと思っています。
ちなみに船橋市は今議会で受けた説明からも、改めて担当課や保健所の苦労が伝わってきました。国や県との調整に追われながらもとても踏ん張っていると感じています。
さらに感染症以外にも人々は少なからず医療のお世話になることがあるはずです。今だからこそ自治体間はもちろん、国内医療の連携強化が肝要です。政府がリーダーシップを持って戦略的に対処して行かなければ、これからの医療や経済が良い方向に向くものではありません。
ここ船橋も然りです。船橋の今後の医療体制の戦略について、私なりにしっかり考えて、様々な角度から執行部に提言して行けるように踏ん張って参ります。
令和二年 向暑の候
岡 田 と お る
天網恢恢(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏(も)らさず
皆様大変ご無沙汰をいたしました。いかがお過ごしでしたでしょうか。
私も三月中旬から駅頭活動と「いきいき船橋」の配布を自粛しておりましたが、社会的な状況を判断し、第二回定例市議会(六月十日閉会)後から活動を再開しました。できることなら・・・これまでの駅頭活動などで、顔なじみになって頂いた皆様お一人おひとりと、マスクを外して笑顔を見せ合い、手を取り合って、再会の喜びや近況やご相談事について、肩触れ合う距離でお話をさせて頂きたいと思っていますが、今はまだそれはできません。ワクチンと治療法が確立されるまでは辛抱しなければならないと覚悟しています。残念ですが今は距離を保ち感染予防が重要ですね。しかたがありません。
この世界的な苦難の時をともに過ごしている皆様と、私の心も共にあることを、この場をお借りしてお伝えを致します。
これからの社会活動では、だれもが当事者であると肝に銘じ「お互い様のお陰様」の心で社会の営みを途絶えさせないように努力し続けることが求められていると私は受け止めています。一緒に踏ん張りましょうね。
「天網恢々疎にして漏らさず」最近の私の頭によく浮かんでくる老子の言葉です。
天にかけられた網は粗く緩やかだが、決して悪事は漏らさないと言う意味だそうですが、今の状況下、悪事はもちろんですが『天網恢々疎にして感染症を漏らさず』となってくれることを願っています。
ここでひとつ、皆様にご提案があります。新型コロナウイルス感染症は、2019年に発見されたコロナウイルスによる病気の英語表記の頭文字から【COVID-19コビット19】とWHOが正式に命名しています。少し言いにくいかもしれませんが、「コロナ」ではなく【コビット19】を使って行きませんか。私も舌がつりそうですが…言葉の連想からくる不要な風評被害を防ぐ必要性が、今一段と高まってきています。そして「ソーシャルディスタンス」についても、本来は「ソーシャルディスタンシング」で、感染予防の距離を取るという意味ですが、読み方のせいか?間違いか?「ソーシャルディスタンス」が馴染んでしまい、この言葉は社会的な距離をとるとか、関係を断つと言う様な意味合いがあり、これと混同しやすい状態になっています。世界的には今『フィジカルディスタンス』が使われ始め、心は寄り添いながらも身体的・物理的な感染予防距離を取る。と言う表現が推奨され始めています。皆様いかがでしょうか。言葉は難しいものですね。
すみません。久しぶりで、前置きが長くなってしまいました。
もちろん穏やかに、緩やかにでは済まされないのが、市政運営です。第二回定例会は閉会しましたが、国の第二次補正予算の可決により、間もなく臨時議会が招集される予定です。今必要な事と、これから必要になる事について、こちらは漏れのないように細やかに市が取り組むように、しっかりと市内の実情や皆様の声を届けて参ります。
引き続き「いきいき船橋」でそのご報告させて頂きますのでよろしくお願い致します。
令和二年 向暑の候
岡 田 と お る
新型コロナウイルスと2020東京オリ・パラ
三寒四温の表現は、元は中国や朝鮮半島の冬に現れる天候を表現する言葉だった様ですが、日本では一般に春先に使われる言葉となっています。しかし船橋近辺の今年は、冬が来たのかもいつからが春先なのかもわからない様子で、四季の変化に戸惑っています。四季の風情が伝わるこの三寒四温という言葉がそのうち、いつ使えばいいのかわからなくなってしまう、そんな日本の四季となってしまうのではないかと心配しています。
そしてもう一方で、私がとても心配していることは、新型コロナウイルスについてです。船橋市の対応もスピーディーな展開を見せています。まず一月二十四日から情報を市のホームページに掲載し、二十五日から保健所での電話相談対応が始まり、二月三日に対策本部を設置しました。二月七日には「船橋市新型コロナウイルス感染症専用電話相談窓口」の名称を「船橋市新型コロナウイルス感染症相談センター」に変更し、
専用ダイアル 047−409−3127を設け、
帰国者・接触者相談センター機能を加えました。
国内での感染者数増加の情報、検疫官やタクシーの運転手の方の感染も、さらにご高齢の感染者の方が亡くなられ国内初と報道されるなど、日々状況や感染の段階が変化しています。世界的には、入国制限などの措置をとっている国もあり、今後の世界的な対応と国内の対策によっては、人や物の流通に大きな影響がでることが予測できます。そこで加えて心配になっているのはオリンピック・パラリンピックです。
ネット情報などの〝オリンピックが中止になる〟 などというデマ情報には十分ご注意ください。(関連の詐欺などへの注意もお忘れなく。)
二月十三日には「新型コロナウイルスによる五輪開催の中止や延期は検討していない」と森組織委員会会長が強調していたと報道されました。
しかし…たしかに力強い発言ですが、簡単に安心するわけにもいかない状況もあります。すでに中国の武漢や中国国内で予定されていたオリンピック予選大会や国際大会が開催地の変更や中止となっています。中国をはじめ、感染者数が多い国の選手の参加はどうなるのか、ましてや障害を持っているパラアスリートはどうなるのか、「検討しない」ではなく具体的な方策を持って開催への道筋を示していただきたいと感じています。当然、先の予測が難しい状況です。現状は勇ましい言葉よりむしろ、感染拡大の予防策をしっかり行って「国民の皆様も大会の開催と成功にご協力をお願いします。」と、お願いする姿勢をみせて頂きたかったと、体操競技の運営をお手伝いしている一員としては感じています。皆様には不安ではなく、正しい情報と対策を理解し、落ち着いて対応して頂く様にお願いするとともに、私自身、感染予防をしっかり行い、オリンピック開催へ向けた協力に取り組んでまいります。
令和二年 梅月
岡 田 と お る
いきいき船橋 号外!
※いきいき船橋103号本文中に記載のある市の問い合わせ先が、対策本部設置により変更になりました。
今後の新型コロナウイルス感染症に対するお問い合わせは専用電話相談窓口までお願い致しいます。
令和2年2月3日(月曜日)
「船橋市新型コロナウイルス感染症対策本部」
「船橋市新型コロナウイルス感染症専用電話相談窓口設置」
電話番号
047-409-3127
午前9時から午後5時まで(土日祝日含む)
新型コロナウイルスに関した肺炎
寒さに備えて、重ね着をすると言う「衣更着(きさらぎ)」からとか、陽気が更にくる「気更来(きさらぎ)」が転じてなど(諸説あり)と言われる二月の和風月名「きさらぎ」。現在使われている「如月」と言う字は中国の二月の異名が由来の様です。この所、まだ二月と言うのに日中は既に春の陽気で、かえって朝や晩との寒暖差を強く感じ、身体への負担は少なくありません。更に、世界中に緊張が走っている新型コロナウイルスによる肺炎の国内感染拡大への心配が高まっています。重ねたくなるのはマスクの方で、巷の販売店のマスクと消毒薬の在庫不足が発生している様です。
そこで今回は、この新型コロナウイルスに関連した肺炎について、船橋市の情報発信とその相談対応についてご報告致します。
まず新型コロナウイルスについて、国立感染症研究所の情報で確認します。コロナウイルスとは、人や哺乳類、鳥類などあらゆる動物に感染し、様々な疾患を引き起こす事が知られているウイルスですが、種の壁を越えて他の動物に感染することは殆どないとされています。電子顕微鏡による観察で球形のウイルスの表面(脂質性の膜)に突起が見られ、その形が王冠に似ていることからギリシャ語の王冠を意味するコロナと名付けられています。
昨年十二月以降に中国湖北省武漢市を中心に発生した肺炎患者から検出されたものが、今回の新型コロナウイルス(2019-nCoV)です。
世界的な感染の広まりに不安と混乱も高まってきています。
この状況で一早く船橋市では、一月二十四日より「新型コロナウイルスに関連した肺炎について」と言う情報を市のホームページに掲載し、二十五日から土日祝日を含め、午前九時から午後五時まで保健所での相談対応を行う体制が取られています。感染の疑いや症状については、電話相談を行う事が感染拡大の予防に重要です。まず電話でのご相談をお願いします。担当課に確認したところ、既に一日二十件ほどの電話相談が入っているそうです。
(047-409-2867 船橋市 保健所保健総務課 結核感染症係)
新型コロナウイルスの情報は日々刻々と変化しています。一月三十一日、ついに世界保健機関が緊急事態宣言を行い、人から人への感染も、無症状の感染者も確認されました。国内では「指定感染病」とする事が一月二十八日に閣議決定され「検疫感染症」の政令施行も二月一日に前倒しされました。
ワクチンや治療薬の開発はこれからで、とても心配なのですが重症化するケースは少ない現状です。手洗い、うがい、咳エチケットなど基本的な予防策が推奨されています。過度な不安は混乱を招き、この状況につけ込むデマや詐欺的情報には本当にご注意下さい。船橋市など発信元が確認できる情報を選んで、病気や状況を理解し、落ち着いて適切に対処する事が大切です。
皆様どうぞよろしくお願い致します。
令和二年 如月
岡 田 と お る
子どもたちを笑顔に「ヘアドネーション」
子年の春を迎え、あっという間に成人式が過ぎ、また慌しい日常に引き込まれていくこの頃です。温暖化の影響と言われ、これまでにない暖冬でニュースなどでは大暖冬という表現を耳にします。しかし、近年を振り返ると関東が冷え込むのはこれからですね。寒暖の差も激しく、息子の小学校ではインフルエンザがまた流行ってきています。お正月疲れ、新年会疲れの出るこの時期、どうぞ皆様体調管理にはご注意ください。
さて、今回は、成人式後に髪型をチェンジ!そう考えている方もいらっしゃるのではないかと思いますので、船橋市が現在推進しているヘアドネーション活動についてご紹介させていただきます。
ヘアドネーションとは、がん治療などを受けた際の社会的な問題の一つとされる外見の変化(爪、皮膚障害、脱毛)に対する支援を進めるために国のがん対策推進基本計画にも挙げられている取り組みです。
船橋市では、小児がんなどによる治療や事故等により髪の毛を失った子供たちのために、寄付により集められた髪の毛で「ウイッグ」を作り、無償で提供するボランティア活動へのご協力をお願いしています。こうした支援はがん患者やその経験のある方々の人生の質(QОL)の向上への取り組みとして重要なことと言えます。しかしながら私もだいぶ髪の毛が・・・。
ここはぜひ、若い世代の皆様にご協力を求めなくてはなりません。船橋市では、成人式の際に、「ヘアドネーションで子供達を笑顔に」というチラシを配布し、お知らせを行ないました。一つのウイッグを作るために、長さが31センチ以上の髪の毛が20~30人分も必要になるそうです。成人式後やこれまで髪を伸ばされていた方で、今後ショートカットにされると言う方がいらっしゃれば、ヘアドネーション活動に賛同している美容室等でカットし、ご協力をいただければと思います。詳細は船橋市のホームページでヘアドネーションと検索していただければ、ご賛同を頂いている美容室の一覧をご確認いただけます。もしくは、船橋保健所 健康づくり課にお問い合わせください。
私も二十年程前に他界した母が、悪性リンパ腫の治療中に帽子をかぶったり、かつらを使用したりしていた事を思い出すと、本人や限られた家族だけで治療に立ち向かっていると思ってしまう治療の際に、どこかの誰かが応援してくれている、励ましてくれていると、患者さんやそのご家族に、ましてやお子さんの治療に臨む方々には、励ます力としてじんわりとでも力強く伝わることだろうと考えています。
本人や親御さんに勇気と笑顔を届けるヘアドネーション活動にご理解とご協力いただける方がいらっしゃればと、今回ご紹介をさせていただきます。
令和二年 睦月
岡 田 と お る
子年の春を寿ぐ
今年も皆様と共に令和二年の門出を迎え、新春のお祝いと日頃の感謝を心から申し上げます。
昨年の師走には、干支の引継ぎでもしていたのでしょうか。猪が首都圏に出没し話題となっていましたが、年が明け、今年の干支は「庚子・子年(かのえ・ねどし)」です。少し調べると、庚(かのえ)には変わるや改める、ねずみ(子)には始まるや増えるという意味があるとのことで、革新とか、繁栄など新たな出来事による発展を予見する縁起の良い年になるのではないか、と言う解説を見つけることができます。なんだか良い年になりそうですね。(年の初めです。前向きに考えましょう!)
皆様にとって、本年が幸多き年となります事を願っております。
さて今年は、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックの開催を迎えます。私が、議会で何度か取り上げた聖火リレーについては、去年の年末に、行田公園広場から船橋市保健福祉センターのルートとランナーの発表が行われました。
近隣他市との関係性などは十分理解できるのですが、個人的には少し複雑な心境でランナーの発表を受け止めています。
しかしながら、せっかく船橋で行われる聖火リレーです。船橋の皆様とも、近隣市の皆様とも大いに盛り上げて、記憶にも記録にものこる聖火リレーの実施になるよう私も努めていきたいと考えています。
私自身の市議会活動は、船橋市の健康福祉政策とスポーツ政策に軸足を置いています。今年のオリ・パラを契機に、ますます市民の皆様の元気づくりのサポートに取り組んで行きたいと考えています。
スポーツの語源は、ラテン語のデポラターレ(deporatare)といって、意味は、日常生活から離れ、「レジャー」や「余暇」や「遊び」を楽しむと言う意味を持つ言葉です。つまりスポーツは語源的に単なる身体活動に限らず、人々が自らの人生を豊かにするために取り組む活動の全てが含まれている言葉であると解釈できます。
スポーツは、それを行なっている人だけのものではなく、みる人や応援する人、その準備やお世話をする人など、もっと言えば周囲の環境も含め、人々の人生を豊かにしてくれるものと言えます。
船橋市では、スポーツ健康都市宣言を行なってから、はや三十六年を経過しました。庚子・子年の今年は、これまでの取り組みに加え新たな発想を持って、将来に向けたスポーツと健康福祉政策の推進が必要であると考えています。私もねずみのごとく細々と・・・体は大きめなのですが・・・しっかり駆け回って精一杯活動してまいります。本年も皆様どうぞよろしくお願いいたします。
令和二年 新春
岡 田 と お る
師走の候
とうとうなのか、ようやくなのか、個人的にはなんとかたどり着いた師走となりました。振り返ると、今年は選挙に始まり、令和の幕開けを迎え、暑い夏がいつまで続くのかと思っている最中に県内を襲った台風や大雨。そんな中でもワンチームの活躍を見せたワールドカップラグビーの日本選手団に励まされ、あっという間に冬の寒気が訪れこの季節となりました。
師走に入って、干支の猪が首都圏で捕獲される一幕もありましたが、まさに猪突猛進、一気に駆け抜けた一年だったと感じています。
でもまだまだこれから!クリスマスや忘年会とイベントが続く方も少なくないことでしょう。年末年始に向け、どうぞ皆さま体調管理にご注意ください。
そして、この「いきいき船橋」も今回で100号を迎えることができました。
皆様には、あらためまして心より感謝を申し上げます。
さて、今回は、現在行われている年内最後の船橋市議会令和元年第三回定例会(十二月二十日まで)のご報告です。
今回の私の一般質問は
の内容を取り上げました。
まもなく人口が六十四万人都市となる見込みの船橋市ですが、少子高齢化の波は押し寄せています。今後の市の保健医療政策は専門領域に限らず、広い視野を持って取り組む必要があります。現在、厚生労働省からは「保険医療2035(ニイマルサンゴー)」という将来ビジョンの提言が行われていますが、この提言を見ると、これからの時代は、単にスポーツへの取り組みが盛んであるということに留まらず、保険医療政策とリンクするスポーツ政策の整備が必要となり、地域の皆さまが能動的にスポーツ活動に参加して頂き、人生のQoL(クオリティーオブライフ・人生の質)向上の実感につながる戦略的な取り組みが必要となるだろうと言う思いが強く浮かんできました。
この国の未来を見据え、船橋市もスポーツ政策に注力するべきと考えていますが、昭和五十八年にスポーツ健康都市を宣言したものの、現状は今ひとつと言わざるを得ないと私は感じています。そこで、スポーツ政策について、市はどう考え現状をどう評価しているのかを尋ねました。また、現在のスポーツの状況は複雑化し、子供から高齢者まで障害がある方もない方も、そして地域から世界へとこれまでの所管課の枠組みをはるかに超えた状況となっています。県内他市や各自治体では、スポーツ政策分野に新たな部局を立ち上げ積極的な取り組みが行われ始めています。船橋においてもスポーツ政策の充実のために新たな部局の立ち上げを提言したところ、これから検討して行くとの答弁を受けることができました。
来年は東京オリンピック・パラリンピックの年でもあります。スポーツ健康都市にふさわしい船橋づくりに邁進して参ります。どうぞよろしくお願い致します。
令和元年 十二月
岡 田 と お る
議会運営委員会視察後記
秋はつるべ落としと言いますが、気づけば日の入りがだいぶ早くなりましたね。夕焼け空は綺麗ですが、暗くなった足元には十分ご注意ください。
加えて、十一月も半ばを過ぎていると言うのに、まだ日中の気温は高く朝晩の冷え込みとの寒暖差が激しい状況です。小学校ではインフルエンザでの学級閉鎖が出ている様です。皆様くれぐれも体調管理にご注意ください。
さて今回も、視察のご報告をさせていただきます。前号では健康福祉委員会、今回は十一月七日と八日の二日間で行ってまいりました議会運営委員会の視察についてです。このところ視察の旅程が続きましたが、今年はどうやらこの時期が視察シーズンらしく、東京駅で議員バッチをつけた他の地方議会の一行とすれ違い、「いずこも同じですね、お疲れ様です。」と、先方もそう思ってくれたかどうかはわかりませんが、お互い静かに会釈を交わしたのが印象的でした。ふと、小林一茶のこんな歌が浮かんできました。
秋の空や 旅の男の 針仕事
今回伺ったのは、名古屋市会、神戸市会、そして浜松市議会です。テーマは各市の議会運営について、そして議会改革への取り組みなどについての視察を行ってまいりました。各市は共に政令指定都市の議会として、歴史と風格が伝わってきました。
ちなみに、名古屋市と神戸市は「市会」が名称です。明治二十二年に、全国の市で初めての議会が開かれた時、すべての市が「市会」という呼称を使っていました。その後昭和二十二年に地方自治法が公布され、市の議会ことは「市議会」と呼ぶことになるのですが、かつて五大都市だった、横浜市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市の五市では、現在も「市会」という呼び方を使っています。
視察をさせて頂いた各政令市の議会では、本会議よりむしろ常任委員会での議論に注力されている印象を受けました。各市ともに複数の委員会の開催が同日に行われていました。市民の皆様や各議員が複数の委員会を傍聴しにくいのでは?との印象も受けましたが、船橋市同様、中継や録画の配信を行っているとのことでした。そのため議会の会期日程は、船橋市に比べコンパクトですが、閉会中の委員会審査も積極的に行われているとのことでした。その他に年間の議員の本会議場における質問の回数が決められていると言う説明を伺い、正直驚きましたがこうした運営方法や、議会改革への各市の取り組みなど大変興味深くお話を伺ってまいりました。各市の歴史や地域性を持った各議会の運営を視察し、中核市である船橋の議会が今後どのように進んでいくべきかを検討する大変有益な視察でありました。船橋市の歴史や地域性に合わせ、市民の皆様の声をしっかりとし市制運営に反映させるための議会となるよう、これからも取り組んでまいります。
令和元年 立冬
岡 田 と お る
健康福祉委員会視察後記
ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。 (鴨長明「方丈記」より)
やわらかな表現の中にも、ものごとの本質をしっかりととらえたこの書き出しは、あまりに有名かもしれません。
今回くり返し千葉を襲った台風や大雨により多くの方々が被災し、また尊い命も奪われてしまいました。お見舞いとお悔やみの意を捧げながら、日本で一番古い災害文学とも言われているこの方丈記を読み返しています。自然と人々と災害について、そして日々の心の落ち着かせ方など、改めて考えを巡らせています。
さて、話題は変わりますが今回は十月二十九日から三十一日の三日間、船橋市議会健康福祉委員会の一員として参加した視察についてご報告致します。
今回の視察先は、
「児童相談所について」奈良県奈良市へ。
「放課後児童クラブと放課後こども教室の連携について」大阪府茨木市へ。
「子供の貧困対策計画について」滋賀県彦根市へ。
「低栄養防止に着目した高齢者のフレイル対策について」三重県津市へ。
と、テーマを持って各市に伺って参りました。各市の担当職員からの説明や意見交換では、各市とも地域の特色や状況に合わせた課題設定や、ご当地ならではの苦労話など職員の方々の熱のこもった現場の声をお聞かせいただき、船橋市ならどうするのか、どんな課題設定をするべきかなど考えさせられ、今後の船橋市の健康福祉政策の充実に向け、委員会の一員としてますます頑張りたいと大いに刺激を受けました。また日頃の委員会とは雰囲気の違う視察では、議員間の議論も深めることができ、とても有益な視察となりました。ご対応頂いた各市の皆様には心から感謝を申し上げます。
印象に残った取り組みは、奈良市の「ふるさと納税で児童相談所を作ろう!」と地元や奈良市を応援したいという方々に率直に協力を求めていた事(詳細は奈良市ホームページをご参照ください。)。また津市の保健師さんが「市民の元気と笑顔のための楽しい事業を行うためには、まず職員が楽しんで取り組める職場を作る事、元気な職員を育てること、それが市民の福祉につながります。」と話されていた事です。
各市の担当者の方々とお会いし、地域の健康福祉政策には、その計画はもちろん、計画に携わる人の大切さを改めて実感させられました。
他県・他市からの刺激を元に、今後もしっかり取り組んでいこうと気持ちを新たにする視察でした。
令和元年 霜月
岡 田 と お る
明日につなげる地域づくり
令和元年第二回の定例議会が閉会した10月4日、千葉では30度を超える真夏日でした。いよいよ日本の自然や四季が変わったと実感をしています。
改めて、台風15号の被害からの一日も早い復旧を願っております。
しかし、この原稿を作っている10日(木曜)、過去最大級とも言われる台風19号の関東上陸への警戒情報が出ています。重ねての台風に被害が広がらない様に、そして皆さまがどうか無事にお過ごし頂けます様に願いを込めて筆を進めます。
さて、今回は10月6日に行われた『第五回 ひがふなフェスタ2019~みんなでつなげよう、ひがふなの明日へ~』についてご報告いたします。
『ひがふなフェスタ』は2016年10月1日に開設35周年を迎えた東船橋駅のお祝いを地域で行うお祭りとして、第1回目を前年の2015年に、本番を2016年に開催し、それ以来、毎年の開催を目指して取り組まれています。発端は、東船橋駅の開設祝いと地域活性が目的でした。回を重ねる毎に地域への思いが募り、現在は地域の発展や防犯・防災力を高めるため、そして何よりも子供たちの未来を創造し「子供たちが大人になったとき、ふるさととして東船橋を誇れる街づくり」につなげるための取り組みとして実施されています。今回で5回目の開催ですが、毎回様々な問題に直面しながらも地域の皆様のご理解とご協力を頂き、スタッフ一同力を合わせて乗り越えてきました。昨年の第四回は、2018年の台風24号の影響で開催中止が決断されました。令和元年の今年は曇天でしたが、なんとか開催することができ、スタッフの一員としてお手伝いをさせて頂いている私も、無事フェスタがスタートしてほっとしていました。しかし、どうもこの「ひがふなフェスタ」は雨にご縁がある様で、お昼時に激しい雨に見舞われ、参加者の皆さまも、我々スタッフもずぶ濡れになってしまいました。来場者も一時は半減してしまいましたが、午後には雨も上がり、終わってみれば五千人を超える多くの皆さまにご来場いただくことができました。今回も雨にも負けず「ひがふなフェスタ」は沢山の笑顔が輝くフェスタとなりました。ご参加頂いた皆さまや、ご理解、ご協力をいただいた地域の皆さまに心より御礼を申し上げます。
少子高齢時代の地域づくりには様々な課題に対する工夫が必要であると実感しています。町会や自治会という枠組と若い世代の皆さまの間に少し距離ができてしまっている実状があることも感じています。しかしながら地域の防犯・防災などに対しては、個々ではなく、地域の皆さまが一体となって立ち向かわなければなりません。日頃から顔の見える関係づくりにつながる新たな取り組みが必要であると私は考えています。地域の一員として皆さまと共に勉強し、経験を積ませていただきながら船橋の明日につながる地域づくりを考え、しっかり取り組んでまいります。
令和元年 神無月
岡 田 と お る
聖火リレー
台風十五号の被害が未だに復旧されていない地域が県内に多数残っています。また天候も落ち着かず、暑くなったり急に冷え込んだりと、心にも体にも負担がかかります。どうぞ皆様お気をつけてお過ごしください。そして被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を願っております。
さて、今回は現在行われている令和元年第二回船橋市議会(八月二十九日~十月四日)で私が行なった一般質問のご報告をさせていただきます。
質問で取り上げた項目は、
の四つでした。その中から聖火リレーについてご説明をいたします。
いよいよ来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックですが、ここ船橋で聖火リレーの実施が予定されています。前回の昭和三十九年(1964年)の東京オリンピックでは、西船橋から下総中山の間で聖火リレーが実施されています。今回で二回目となる聖火リレーは、令和二年(2020年)七月四日、土曜日の第二区間として実施される予定です。
聖火リレーのランナーは、千葉県内の各区間で総勢、約240名ですが、県が選考できる人数は66名です。その66名中33名に対して県は公募を行い、残りの33名が県内市町村の独自枠として各自治体の意向を踏まえて選考を行うこととなっています。県による公募は、令和元年七月一日から八月三十一日(終了済み)に行われましたが33名の枠に対して、なんと174倍の5,758名、年齢は十代から百歳代の方までの幅広い方々から応募があったとのことです。今後、県の組織委員会が応募者の面接と書類審査を行い、年末以降を目処に具体的なルートも合わせて公表されるとのことです。約240名のランナー中66名。残りの174名は?・・・おそらくスポンサー企業や組織委員会の枠となると思われます。
やはり聖火リレー実施地の船橋市民の皆様が一人でも多く市内をランナーとしてこの記念すべきイベントに参加してほしいと私は考えています。しかし実情は大変厳しい、残念な状況です。市としても県の動向を注視し、独自枠の聖火ランナー選考に対して、組織委員会に適切な提言とその対応を行ってほしいと申し入れを行いました。
さらに、聖火リレー実施後について、県の組織委員会任せにせずに、船橋の歴史として、しっかり残せる様に取り組んでほしいと強く申し入れを行いました。
スポーツの力を地域や人々の活力につなげ、市のスポーツの歴史を大切にして未来に繋げられるよう、しっかり取り組んでまいります。
令和元年 長月
岡 田 と お る
十年先に向けた船橋の一歩目
暑さもだいぶ落ち着いた感がありますが、連休中は暑い日が続きましたね。皆様、お休みはいかがでしたか。最近は、連休をとることもままならないという方も少なくないと思います。むしろこれからようやく一息でしょうか?頑張る時と休む時のリズムとバランスが大切なことはわかっていても、ついつい頑張ってしまう方も少なくないと思います。
頑張らないことを頑張ると言う発想や「頑張り」を貯金する。そんな気持ちで、どうぞ穏やかにお過ごしください。
さて、今回は船橋市総合計画に対する調査研究特別委員会についてご報告いたします。
まず総合計画についてですが、自治体は行政運営の方針を明らかにし、計画的に運営を進めるために総合計画を策定しています。さかのぼれば、1956年の新市町村建設促進法で合併自治体に建設計画策定が義務づけられ(昭和の大合併)、1969年に議会の議決に基づく基本構想に則った行政運営を行うよう地方自治法の改正がありました。さらに2011年の法改正により、これは地方分権改革の推進を受けた流れと言えますが、基本構想の策定の義務付けがなくなる法改正が行われた経緯があります(参考文献:日本の自治体計画,首都大学東京大学院社会科学研究科教授 大杉 覚)。
総合計画は現状ほとんどの自治体で策定されていますが、基本構想策定の義務付けが外れてから、新たな取り組みに踏み出す自治体も散見されるようになってきていると言えます。
では、船橋市の状況についてですが、昭和五十四年に第一次総合計画(二十一年間計画)が、そして現在は平成十二年から令和二年まで(二十一年間)の第二次総合計画に取り組まれています。
来年の令和二年が第二次計画の最終年次を迎える状況となり、令和三年から始まる第三次総合計画策定のため、第一回船橋市総合計画審議会が令和元年五月十六日に開会されました。委嘱を受けた有識者や市民の委員の皆様で構成された審議会に、市長から第三次総合計画素案が諮問されました。これまでの一次・二次の計画が二十一年間という長期的なものだったのに対して、近年の社会情勢の変化を考慮し、第三次では十年間という期間で計画策定が行われる方針が示されています。諮問を受けた審議会の皆様にはぜひ忌憚のないご意見を出していただければと思います。どうぞよろしくお願い致します。
この状況を踏まえて市議会としては、先期の議会から、第三次総合計画の策定にどのように関わっていくのかを繰り返し検討し、今期から「船橋市総合計画に対する調査研究特別委員会」を設置しました。特別委員会では全体会と分科会が行われ、総合計画策定に対する市長への提言等の決定が行われる予定です。
私も健康福祉分科会に所属し、担当の分野から第二次計画の事業経過と結果報告を受け、次期計画に反映すべきことは何か、大きな方向性はどこに向けるべきか?などを思案しながら議論に参加させて頂いています。
担当分野的にも、課題は少子高齢社会への対策ですが、現状は健康・福祉政策に限らず、すべての分野にこの少子高齢社会というキーワードを当てはめて考えなければならない状況です。十年先に向けた船橋の歩みは、市としてのリードが当然必要ですが、その大事な一歩目は今まで以上に、市民の皆様と歩調を合わせて踏み出して行かなければなりません。
一般にこうした総合計画は総花的となってしまいがちだからこそ、皆様と一緒にこれからの社会や船橋にしっかり向き合い、検討と判断を持って計画作りを進めなければなりません。
ぜひ皆様も船橋の総合計画策定に関心を向け、ご協力をいただける様に私も将来のよき船橋を目指して歩む、その一員としてしっかり取り組ませて頂きます。
令和元年 処暑
岡 田 と お る
日々好日へ
参議院選挙終盤、九州地方を襲った台風5号により各地域で被害に見舞われた多くの皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
船橋では、梅雨明けの便りとともに猛暑の兆しです。熱中症予防にどうぞご留意下さい。
令和元年第一回定例会閉会日の翌七月四日が参議院選挙の告示日となり、「いきいき船橋」が小休止となっておりました。そこで今回は第一回定例会を振り返り、議会のご報告をさせていただきます。
私が行った一般質問の通告、ちなみにこの通告という制度は議員が、議会の一般質問を行うための手続きで、簡単に言うと「今回は市の一般事務について、こんな質問を行います」というものです。こうした手続きを行い議員は一般質問に登壇しています。
この通告は事前に船橋市議会のホームページで確認できますので、どの議員が、いつ、どんな質問を行うのかを確認して傍聴にお越し頂くと良いと思います。
私の二期目のスタートとなる通告と質問は次の内容でした。
など、市の考えを質問しました。今後も議会での取り組みを発信してまいります。
さて、近頃多くの皆様から将来の不安の声をお聞きします。参院選の影響もあるかもしれませんが、老後への貯蓄や消費増税などに対して、ますます不安感が強まっていると思われます。その不安の根は、超少子・超高齢化にあると私は考えています。しかし、不安だと言っても、否応なしに将来はやって来ます。国政は、大きな枠組みで制度づくりを行い国の舵取りとして将来を見通し、起こりうる問題を事前にお知らせしたり、警報を出したりする重要な役割もあると言えますが、同時に現状の個々人の日常に目を向けた取り組みも大切にしなければなりません。その将来を作っているのは、日々の積み重ねであり、各地域で、暮らしの実感として課題に直面している国民・市民の皆様、お一人おひとりだからです。我々地方議員には、各地域で、その一員として、一緒に日々の課題に向き合い、その暮らしの中で皆様と共に歩んでゆく役割を担っていると考えています。もちろん簡単な事ではありません。些細な課題でも、解決に取り組み、結果を評価し、また取り組むということの繰り返しです。そんな中で将来の不安を取り除くということを、今できるのだろうか?そう悩むことも少なくありませんが、将来は必ずやって来ます。必要なことは、将来への不安ではなく「備え」であり、今現在の日々の取り組みで将来を作っていくと言う前向きな姿勢だと考えています。
私は市民の皆様と一緒に、今後も前向きな取り組み姿勢で議会活動に臨んで参ります。
令和元年 大暑の候
岡 田 と お る
船橋市議会 令和元年第一回臨時会
先日、ケ・セラ・セラを歌ったドリス・デイさんの訃報(享年九七歳)を新聞で目にし、いよいよ時代が変わって行くなと実感が湧いてきました。
思い起こせば、往年の日本人歌手の方々もカバーしていましたね。
『ケ・セラ・セラ=なるようになる』という日本語訳は、もちろんオンタイムではありませんが青春時代の私に「チャレンジしよう!ケセラセラだ!」と、時に慰めの言葉として、時に励ましの言葉になっていたなぁと思いでが蘇り、なんだか「お世話になりました、ありがとうございました。」と紙面に向かってつぶやいてしまいました。
さて、今回は新体制でスタートを迎える船橋市議会についてご報告させて頂きます。
まずは、選挙後から議会が始まるまでですが、ご興味を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
第十九回統一地方選挙、船橋市議会議員一般選挙が行われた四月二十一日の翌日、当選者は選挙管理委員会から連絡を受け、二十三日に当選証書授与式に出席しました。五月一日から議員の任期が始まり、五月七日に全員協議会という議員全員と市長をはじめとする執行部との顔合わせ会が行われ、この日に議員バッチの付与が行われました。そして今回、令和元年第一回臨時会が五月二十一日に召集されました。
今回の臨時会で付議される事件(少しドキッとする方も居るかもしれませんが、一般的な事件や事故ではなく議会で取り扱う案件・事柄という事件なのでご安心ください。)は、議長・副議長選挙と各種委員会の委員の選任などが行われます。
今回の臨時会では、船橋市議会ホームページに内容が掲載されているように、議長・副議長選挙における所信表明が行われることになりました。議会内での議長・副議長選挙は地方自治法第103条第1項の「普通地方公共団体の議会は、議員の中から議長及び副議長一人を選挙しなければならない。」と言う規定に従い、その手続きについては第118条の公職選挙法の規定のうち、いくつの規定が準用されていますが、 立候補の届出等についての規定は準用されていません。
議長・副議長の選挙における所信表明については各自治体議会の状況で異なっているのが現状です。このことについては、改選前の船橋市議会において全員協議会を行い、新たに取り組むことでまとまり、今回の議長・副議長選挙から所信表明が行われることとなりました。議会の状況を市民の皆様に広く理解をして頂き、共にこの船橋の未来に向かって歩みを進めていただけるように、議会としても新たな取り組みを行っていく必要があると感じています。
今回の市議会議員一般選挙の投票率34.34%は、市民の皆様からの大変厳しい評価であると、議員としても議会の一員としても、危機感を持って受け止めています。
今期も議員として、議会として市民の皆様からの理解と信頼を広げて行く、その取り組みに真摯に、そして積極的にチャレンジしてゆく所存です。よろしくお願いいたします。
令和元年 走り梅雨
岡 田 と お る
二期目の課題
五月一日に『令和』の幕開けを迎えた大型連休はいかがお過ごしでしたか。
私は、長いお休みに不慣れなせいか、選挙の後のせいか、なんだか年越し休みのような気分になり、再び大掃除の日々となってしまった連休でした。
季節は立夏を越し、いよいよ気温が上がってきそうですが、寒暖差に要注意です。皆様どうぞご自愛ください。
さて、本日は船橋市議会議員として二期目に臨むにあたりまして、私の取り組み課題について少し述べさせていただきます。
平成二十九年四月に63万人を超える人口となった船橋市は全国の中核都市で一番の人口を誇る都市となりました。令和元年の船橋市の市税収入も1000億以上になると見込まれています。しかし、船橋市の経常収支比率は94.4%(平成29年度報告)を超える状況となっており、市税収入の増加が見込めても財政的に余裕がある状況とは言えません。市の目標は、令和二年を目処に経常収支比率を90%未満にすると、計画を立てていますが、少子超高齢化の進む船橋では、非常に厳しい現状であると言わざるを得ません。人口増加は市の高齢化率にも影響を示し、全国値の27.7%に比べれば低値と言える23%後半を現在推移していると考えられますが、市外に通勤・通学する方の多い船橋市の日中を考えると、統計上の数字を超える超少子超高齢状態になっていると、さらにその状況は地域によっては深刻なものになっていると予測できます。日頃の生活支援や災害時のためには財源の適切な運用と人材の確保、そして交通環境の改善や整備がとても重要です。もちろん、未来の船橋を担う子供達への支援、特になんらかの問題を抱えている子供達への支援の充実も欠かせません。
市民の皆様がこの船橋で、障がいがあってもなくても、何らかの事情を抱えていても、皆様が共にこの船橋で穏やかに過ごしていただける、船橋で過ごす人生がより良いものとなる環境である様に、日常の生活をサポートする仕組みと、もしもの時の備えの充実が今まで以上に重要な時代になっていると感じています。
そしてやっぱり明るくいきいきとした空気の溢れる船橋であってほしい。
そのために医療・スポーツの現場で蓄えた私の経験と知識で、
船橋市の全世代を対象とした地域包括ケアシステム確立の推進。
子供達の発育発達の支援、療育体制の充実、虐待防止の推進。
スポーツ・パラスポーツの普及と振興。
市内交通環境改善のために、モビリティマネジメントを推進。
以上のように『船橋の元気をサポート』を進めます。
市民の皆様が健康で元気にお過ごしいただける船橋市づくりのために、市政運営のチェック役を議会でしっかり行って参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
令和元年 皐月
岡 田 と お る
一言芳恩(いちごんほうおん)
花散らしの風が県議選とともに市内に桜吹雪を舞わせていましたね。お花見、行かれましたか? 季節の変わり目、疲れが出ない様に、どうぞ体調管理にご留意下さい。
さて、いよいよ春爛漫の季節を迎えましたが、平成も今月で区切りとなり『令和』の時代が幕を開けます。新しい門出を迎える方も、まだまだこれからという方も、新たな時代に向かって歩みを進めていただきたいと思っております。かく言う私自身も、しっかり一歩を踏み出すために、今回は一期四年の議会活動を振り返らせて頂きます。
平成二十七年四月二十六日、市民の皆様から市議会議員としての立場を頂き、私が軸とする、医療・福祉・スポーツの分野から皆様の「元気をサポート」する取り組みを行ってまいりました。四年間、市の様々な政策や議会について理解を深め、皆様の声を、どう市政に反映させるか、一生懸命に取り組んでまいりました。後半2年間は、建設委員会の副委員長を務めさせて頂き、市内の道路整備や建設事業などの議案に多く関われたことは、これからの医療福祉政策を検討する上でも、大変有意義でした。
議会では地域包括ケアシステム確立の推進をはじめ、シルバーリハビリ体操の推進、骨髄移植ドナー支援事業、オストメイトの方々の災害時支援、がん治療に対するヘアードネーションや補装具の支援について、お子様方の療育環境の充実、交通政策について、さらにスポーツ振興などと、様々なテーマを取り上げましたが、これらは単に私の専門領域ということではなく、日頃多くの市民の皆様から頂いたご指摘やご意見によるものです。皆様からの何気ない一言も大切にするように努め、市政に足りない発想は何か、今必要なことは何かを考え、行動し、発言してまいりました。皆様からの一言ひと言に改めて感謝を申し上げますが、私からも、もっと市議会の状況や市政について報告をするべきであったと、振り返って反省し、今後の課題と認識しています。
将来に向け、私は船橋の地域を支えるシステムは、全世代を対象とし、各地域で人生を過ごす皆様が、日常を通して地域社会の人々のつながりを感じながら、仲間と一緒だったり、一人だったり、仕事をしたり、買い物をしたり、笑ったり、泣いたり、怒ったり、ほっとしたりしながら、よき日々を過ごして頂ける、その支えとしての地域包括ケアシステムを新たな発想と市民の皆様との協力で築いて行く必要があると考えています。
船橋市は確実で安定した行政運営を行う責任がありますが、時代の変化への対応に弱い部分があると実感しています。時代の変化を敏感に察知し、新たな時代に向けより柔軟でスピード感のある、そして地域や市民の皆様にもっと寄り添ったチームワークを築き、いま必要なことと、未来に向けて今取り組むべきことがしっかり行える船橋市政となる様『皆様の声を市政に届け、そして報告をする』その役割をこれからも担わせていただけるように益々努力を続けて参ります。よろしくお願い致します。
平成三十一年 春風の候
岡 田 と お る